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2024.4.22 令和5年産の国産そば収穫量が発表になりました。

4月22日(月)
先週、令和5年度の国産そばの収穫量の統計が発表になりました。
今日はその概要をお話しします。


〇全体
収穫量は全国で35,500tです。
ここ数年は4万t以上だったので少し少なめですが、当初言われていたよりも十分採れたという印象です。

私の感覚では3万tより少なくなるとかなり逼迫して価格が高騰する感じがしています。
今年は大手各社が国産志向になったことと、スタートの北海道が良くなかったので、業界的にかなり慌てました。
ただ後半になっての収穫がまあまあ採れたのと、需要が伸び悩んだこともあって、少し落ち着いた感じがします。

都道府県別の収穫量の順位は
1位 北海道
2位 茨城県
3位 長野県
4位 山形県
5位 栃木県

〇北海道
幌加内を中心とする主産地が大きく減収した感じです。
前にもお話ししましたが、高温障害が影響したと思われます。
データ的には北海道全体で昨年の収穫量の75%でした。
北海道がこれだけ減るとインパクトはあるのですが、道東の遅く収穫
する産地はそこそこ採れたようでした。

〇山形
豊作ではないけど思ったより採れたという結果でした。
庄内や最上の一部は悪かったのですが、全体的にはまずまずというところです。

市町村別の収穫量は、
1位 尾花沢市
2位 村山市
3位 大石田町
4位 新庄市
5位 大蔵村

全国の平均反収が53kgに対し、山形県の平均が39kgなので、まだまだ全国レベルの数字には遠い感じがします。

〇その他地域
会津や秋田はかなりの減収です。高温障害に加えて、旱魃や雨など地域によって原因は少し異なるようです。
北関東より西側は、高温障害の影響が少なく、逆に台風や大雨がなかったので、栃木、長野を除くほぼ全ては昨年より増収でした。


今年はやっぱり「高温障害」の影響は考えないといけません。
今のところ「高温障害」に強い品種は確認されていないのですが、キタワセ等の夏型品種は「感光性」に鈍い反面、「感温性」に鋭いのかもしれません。
この辺りはまだデータがないので、栽培期間をずらす等のリスク分散は必要かと思われます。

昨年が豊作ではなかったので、今年不作になると必ず価格高騰になります。
栽培期間だけでなく産地でのリスク分散も考えながら原料の計画を進めていきます。


それでは今週もよろしくお願いいたします。


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