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受験を制するマインドフルネス フランス知識層を参考までに!?「Les Cousins(映画)」

怖ーいっ!こうなりたくないよーっ!

「試験」と聞いて、いつも真っ先に連想してしまう映画がある。

確か受験前の多感な時期に観たのだが、背筋が凍るほど怖かった。

本場おフランス、フィルムノワールの映画監督クローブ・シャブロルの「いとこ同士」(原題:Les Cousins)である。(※ワタクシ鈴きのオタッキー映画ネタは、職業柄、結構多い・・。お許し下さいませ。)

「いとこ同士」は1950年代ヌーヴェルヴァーグ青春映画の傑作とされ、1959年のベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞した。

(最近、日産ルノー社長更迭問題が起こり、日本とフランスの確執が取り沙汰されてしまう時事が多い・・!悲しい・・! フランスフリークの私としては積極的にフランス文化をヨイショしますよ!)

と。久しぶりに観直してみる。

失礼ながら、ラストを全然覚えていなかったことに改めて気づく・・。(ネタバレとなるので、ここでは敢えて明かさないことにする。)

ひたすら強烈に印象に残っていたのは「ガリ勉VS要領いい」対決で、ガリ勉タイプが試験に落ちてしまう点。まるでホラー映画さながらに超キョーフ心を駆り立てられるのだ・・。

勉強した努力は報われないのか・・?

良心というものは世界に存在しなくなるのか?


映画のあらすじはこんな感じだ。

主人公シャルル(ジェラール・ブラン)は、勉学のため田舎からパリに上京してくる。専門は法学だ。双子みたいな存在の従兄弟ポール (ジャン・クロード・ブリアリ)の世話になる。

ポールは遊び人の道楽息子であり、自分の取り巻き連中たちと毎日家でパーティ三昧。仲間に人望はあるが、女癖はすこぶる悪い。ひとりの女性に入れ込まない特徴があるようだ。ポイ捨てを敢行する残酷な女たらし。人として最低—っ!レベルのサディストにも映る。(演じるジャン・クロード・ブリアリは、この「遊び人」分野を演じる事を得意としているらしい。フランスの伊達男を体現していると言っていいだろう。)

得てして面倒見のいいポールは、シャルルにも愛情をみせる。二人は真逆な勉学姿勢を示しており、真面目に勉強するシャルルに対して、ポールは「勉強する努力なんかしない」と言い切ってみせる。(ポールも法学部のようだ。)

中盤に差し掛かると、ウブなシャルルが恋した女性を、ポールがわざわざ略奪する展開が起きてくる。(女に惚れ無い主義だった筈のポール。このあたりから映画のストーリーが混戦してくる模様。)

ここからまた追い討ちをかけるように怖いっ!!

真面目に健気に生きているシャルルが試験(卒業試験か資格試験のようである)に落ち、毎日乱痴気パーティを繰り広げている(結構嫌なヤツの)ポールの方が、試験に受かってしまうのである。

えっ?そんなのって・・? 努力だけでは報われないんだ!という悲しい現実を突きつけられる。

しーん・・。


しかーしっ!

改めて鈴きのが大人になってから観直してみると。

一見、遊んでいるだけに見えるポール。

意外と常日頃、勉強しているのである。

ドイツ語を喋っているシーンがある。シャルルには「語学専門の方が向いているんじゃない?」と茶化されている。実は、ポールなりに戦略を立てて試験勉強の準備をしてきたことが分かる。

法学・・政治・・処世術・・帝王教育?「学校教育よ!オレ様についてこーいっ!」というノリの天才肌的?解釈か?

ポールは、試験を制するという学内政治をきちんとやり切っているというベースがあることがなんとなく伝わってくる。

「ドイツと言えば・・うちの坊ちゃんはワイマール憲法あたりを勉強していたのかも知れないっすとよ」→突然、謎に「婆や(ばあや)」登場ですかい?(て、婆やには言われてそう・・。)

血縁である従兄弟シャルルは、ポールに対して憶することはないし、引けを取らない優秀さを誇る自信はあるが、従兄弟のテリトリーに突然、飛び込んで来た他所者なので、ポールに対しては遠慮があるし、分をわきまえている。

ポールはシャルルに対して、別段ライバル意識はない。(少なくとも冒頭に関しては・・単に、仲間内で目立つ存在でありたいだけなのだろう。)

この従兄弟同士の「お互い尊敬しつつ愛し合いつつ牽制し合う・・」奇妙な関係が、映画のテーマにもなっている。

青春映画」の傑作という異名をとった理由を意識出来るだろうか・・?若気の至りにも近い青臭い感情

と。本来今回のテーマは「受験突破!試験に追い込み勉強は効くのか?」であった!・・そろそろ本題に戻ろう。

試験直前も勉学に励んでいたシャルル。このシャルルのパターンは「試験前の追い込み勉強(ラストスパート)」が効果的でなかった例である。

しかし・・諦めてはならない。追い込み勉強・・案外効く気もするのである。

受験・・今までの集大成が結実となる一回こっきりの大舞台。

「解答欄を間違えた」とか「ケアレスミスした」とも言わせて貰えない厳しい世界。とにかく試験を「やり切る!」「制してみせる!」というマインドコントロールを意識したマインドフルネスが重要性を帯びてくるだろう。

スポーツの本番試合に挑むアスリートのように、自分を高めることが大切なようである。

因みに、試験対策の専門家のご意見によると。

試験1週間前の過ごし方は大切!」だそうで。体調管理をベースに、新しいことにチャレンジせず、瞑想などをして合格するイメージを保ち、暗記出来ているか確認するくらいのレベルで自分に自信をつけるのが大切・・なんだとか。

「昨日解いた問題が試験に出たよ!LUCKY!」くらいな前向きな気持ちも大切なのか? 間違っても、試験直前にナンパ?なんかして失恋なんてしちゃいけないよ・・自分のマインドをベストな状態に高めるべし・・!

というわけで。

マインドフルネス

やれば出来る!成せば成る!

試験に合格するイメージを持とうぜい!!

ってさ・・。うまくオチがついたかな?

なんのこっちゃ・・。

ー完ー

Text by: Suzukino Ayako

編集:

編集:円(えん)→

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