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ミントカラー流行の2019春‥イロを着よう! ※カラーセラピー診断付き!


春は色を連れてやってくる。

毎年冬が終わり、雪どけの季節になると凍てついた空気と入れ替わるようにして、明るい色を纏った春という季節がやってくる。

花を咲かせる準備を新芽が始める。自ずと春には、物語の始まりを連想させるかのようなどこか青臭くて歯痒くてくすぐったいピュアな明るい色を着たくなるものだ。

日本古来のイメージだと桜色の薄ピンクを真っ先に思い出すだろうか?

または草木をイメージしたグリーン?水色?

と。ピンク以外にも。

電子印刷技術の発達もあり、現代は様々なパステルカラーが街中に溢れ返る。

今年はどうも「ミントカラー」が流行らしい。


◆ミントカラーから読み解く2019年の流行


たまたま私もいつのまにかミントカラーのトップスを買っていた。何やら目新しく感じて購入したのだと記憶している。

旬の色と謳われるミントカラーって・・?

ピンクなどの暖色系とは違って甘すぎなくていいという。オフィスへ通うキャリアウーマンにぴったりの色なのだとか。ひと目を引く春を感じさせるパステルカラー。季節感をクリアしつつ、なおかつ寒色系のクールなイメージがデキる女にみせる。クールさの辛口イメージは逆に色っぽさを演出するスパイスになる

例えばこんな感じである。

30歳くらいのOL層をターゲットにしているOggi→

ミントは緑色の変化色でもあるし、どこか温かみを感じる。他者からしても嫌味がなく清潔感がある。ラムネを連想させる水色への変形色でもあることから初夏への助走ですらある。春に買って夏も着回しする・・長い期間着る事が出来るもってお財布に優しいおトクなカラーであるといえよう。

日本流行色協会によると。

正確にいうと2019年の流行色はオレンジ色らしい。

ミントカラーは2018年の流行であった・・。)

産業界の大体において流行色というものが存在している。

普段何気なく着ている普段の洋服の色にも実はそんな業界の仕掛けがあったのである。(納品のタイミングの関係上、2年前にはその流れが決まっているという。)

最近は好みが多様化している為、昔ほどはっきりとした流行がない。横並びで似たようなカラーやテイストを着ている人は減ってきているかもしれない。(しかし。学生さん達をみているとどことなく「イマドキ流行ファッション」というものは存在し続けているようだ。仲良しの友達同士の洋服のテイストはお揃いの如く似ている。出かける先によって服選びが違うとかTPOも関係はあるだろうが・・。もしかしたらファッション派閥??)

色の流行の歴史をおってみる。


◆過去の流行色の歴史


1945 終戦

1960年代 シャーベット、サイケデリック、オリエンタル、メキシカン、

1970年代 ナチュラル、アース、カーキ、オリーブ、

1980年代 白黒、エコロジー、

1990年代 ネイビーブルー、パープル、グレイ、

2000年代 ベリー、ピンク、ターコイズ、メタリック、ビビッドカラー、

時代背景には何があるのだろうか?

オリンピックなど世界的に注目が集まる行事(メキシコオリンピックなど)が、流行に影響することも多い。

◆近代日本のファッションの歴史と情報化社会の影響を比較

世界的なファッションの流れをなんとなく追ってみると・・。

1950年代 クリスチャン・ディオールのニュールック、イブ・サンローランのパンタロン革命、バレンシアガ、ファッションジャーナリズム、

1960年代 プレタポルテ、シャネルスーツ、ツイギー、幾何学模様、ミニスカート 、ラルフ・ローレンのアメリカントラッド、   

1970年代 パンクムーブメント、ヴィヴィアン・ウエストウッド、

1980年代 カルバン・クライン(NY)、アルマーニ(ミラノ)、ヴェルサーチ(ミラノ) NYミニマリズム、伝統皮革製品の人気、

1990年代 コンセプチュアルファッション(マルジェラ)、トム・フォード(GUCCI)、カール・ラガーフェルド(シャネル)、

2000年代 エディ・スリマン(メンズディオール)、ステラ・マッカートニー(Chloe)、マーク・ジェイコブス(ルイ・ヴィトン)、

2010年代   ファストファッション、インターネット販売、Amazon通販、

日本に馴染深い流行を拾ってみる。1970年代に高田賢三がパリに上陸。1980年代にDCファッションが流行。コムデギャルソンヨージ・ヤマモトが世界を席巻した。(黒と白を基調としていたので「カラス族」と呼ばれていた。)

また、一方で肩パッドを付けたバブルファッションが流行。お立ち台に上がって扇子をふるOLが都心で増殖。

1990年代にグランジロックからズタボロルック、ラップミュージックからジャージルックが流行。老舗イタリアンメゾンGUCCIトム・フォードをディレクターに迎えて大復活。ルイ・ヴィトンなどのビッグメゾンも軒並み好調。高級ブランドを束ねるLVMHグループが誕生する。2000年代にはインターネットが世界的にも普及して、一般的なものへ。直接商品を手に取らず通販やインターネットで買い物をする率が高くなってくる。それ以降、主だったファッショントレンドは無いが、ZARA、H&M、ユニクロなどのファストファッションが人気。(その一方。サスティナブルファッションの必要性を重視する流派も出現。)

インターネット出現後、スマホが流行してから、ぱっきりとした原色が流行りにくくなっている印象がある。技術の発達も関係しているが、ちょっと複雑味を帯びた優しいテイストの中間色が好まれるトレンド傾向を確認出来る。他の色が混じらない拒絶性のある配色は、中間色に比べて時代錯誤の場違いですらあるのか?

情報の洪水。

色の氾濫。

現代はモノが溢れ過ぎている。きっといま人間たちは目に優しい色を求めている。(一説によると「薄いグレイ(灰色)」が一番目に優しいそうだ。)


たくさんの情報やモノが溢れていて何を選びとったらいいのか?すぐ次のモノ達の出番が待っている・・一つのモノに浸っている時間は殆どない。

スマホファーストの時代。人類のクリエイティブ脳はちょっとお疲れ気味なのかもしれない・・。


◆カラーチョイスから読み解く「深層心理」診断! 貴方のお疲れ具合もチェックします!

色・・は人間の深層心理を表現している。カラーセラピーという分野が心理学などで研究されている。

下のカラーチャートから、直感でいま好きな色を選んで頂けるだろうか?

①Red   ②Orange   ③Yellow   ④Green   ⑤Blue   ⑥Pink   ⑦Purple   ⑧Brown   ⑨Black   ⑩White

① Red : 情熱、活力

② Orange : 協調、陽気

③ Yellow : 希望、好奇心

④ Green : 平和、落ち着き

⑤ Blue : 信頼、誠実

⑥ Pink : 愛、献身、感謝

⑦ Purple : 神秘、欲求不満

⑧ Brown : 安心、保守

⑨ Black : 拒絶、威圧、高級

⑩ White : 純粋、浄化

この色の意味がいまの貴方の気分。いましてること、これからしたいこと、始めたいことの気持ちを現している。

(※付け足しておくと。人間の目に一番優しい色とよく言われるグレイの意味は「迷い」「上品」だそうである。)

※注:  あくまでも一般論であり諸説あります。御容赦下さい。

明るい色や多様な色を着ることはカラーセラピーにもなるそうだ。

個人的な話で恐縮だが。私には黒しか着ない「黒の時代?」があった。「明るい色を着ると性格が朗らかに前向きになる!」と黒ばかり着ないよう諭されたことがあった。(おそらく当時流行ったカラス族への憧れグランジロックやへヴイーメタルの影響が黒への憧れを生んだのだと思う。(NIRVANAMETALLICAが好きだったのだ・・(汗)10代ギャルが黒ばかり着ているなんて、いま思えばちょっとオヤジくさくて滑稽である・・苦笑 そのあと一応自分にも「ピンクの時代?」とやらは到来している。)

◆NO NO!  BLACK ! ? ? 

アメリカンヴォーグのアナ・ウィンター編集長は、ドキュメンタリー映画の中で「誌面に黒は使わないで」「黒はダメよ!」って。耳にタコができるくらい部下に指示を出している。

黒は高級感やスマートな印象にみせる七難隠す色。(痩せて見えるし・・。)だけれど「無難すぎる傾向」得てして「没個性」というレッテルを貼られるのかもしれない・・。

と。分かっていつつも。

何故か現代人って奴は。威厳を保ちたいのやら?気づくと黒い服をチョイスしがちなのだとか・・。(皆さん実は「カラス族」大スキなんじゃーん?とかゆうツッコミはさておき・・。汗)

黒(BLACK)は、カメラマンなどが被写体を引き立たせる為、クリエイターの中にはわざと着る人たちも多い。シャープにみえる印象から、男性はとくに黒を好む傾向がある。大体の国に於いては喪服の意味を持つ黒。そもそも普段服に着用する習慣はあまりなかったようだ。プレタポルテの流行で黒は日常服に多用されるようになったと言えよう。(昔から「死」を意識するちょっと特別な意味を持つ色なのだろう。)

色は人間の深層心理を表現

自分の纏う色やファッションはいまの貴方の気持ちを表現している。

きょうの気持ち。いまの自分。

人に歴史あり!」「自分に歴史あり!」である。

自分が選ぶファッションに意味を見出す。現状に満足することなく新しいものにチャレンジする。そのマインド(精神)はとても大切。貴方のアイデンティティ発見にきっと繋がる。勿論!それは男女ともに有効なお話であると私は強く信じている。男性だって明るい色を着るべし!である。(ある意味に於いては。ロックミュージシャンですらそうに違いない!) 世界は割とジェンダーレスな社会だ。


色の与える印象は人間の深層心理に大きく影響する

洋服選びでもデザインのカラーチョイスに於いても意識するといいこの思考法。こちらも上記に併せて、ぜひ覚えておくといいだろう。

さてさて・・こんなざっくばらんで相変わらずの鈴きの散文・・で恐縮であるが、そろそろ締めくくり。何かや誰かの多少なりともお役に立てるよう・・願っている。

出典:

◆「春」「ヴィーナスの誕生」: ボティチェッリ(「フィレンツェ」)

◆Oggi  (小学館)

◆JAFCA(日本流行色協会)

◆「ファッションが教えてくれること」ドキュメンタリー:2009年アメリカ 

 監督:R・J・カトラ-(クロックワークス)

                             And so on・・

Text by: AyakoSuzukino 鈴きの彩子


編集:アカ ヨシロウ →

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