見出し画像

キャンドルナイト

デンマークにいたときに電気を使わずにろうそくの灯りのみで過ごす「キャンドルナイト」というものがありました。

ソファに座って、テーブルにろうそくを何個か乗せて火の揺らぎを楽しみつつ、おしゃべりをするというものでした。電気がついている中でのおしゃべりもとても楽しかったのですが、キャンドルの灯りだけの中で話すのもいつもと違った雰囲気でとてもリラックスできた記憶があります。

とっても居心地が良くて、今風にいうとチルといった感じでしょうか。まさにヒュッゲといった感じでした。自分が仲良くなったデンマークの人々はろうそくの灯りが好きな人が多くて、何度か経験させていただきました。

(デンマークの人たちは暖炉も大好きで、炎の揺れが安らぎをくれるそうです。焚き火も好きな人が多いです。家に暖炉がない人はDVDやブルーレイで暖炉の映像を収めたものを再生していました。今だとyoutubeにも動画が上がっていますよね。再生数が多い理由の一因としてはデンマーク人や北欧の人たちもかなり見ているのではないかなと想像しています。)

あるデンマーク人の方になぜキャンドルナイトが好きなの?と聴いたら、
「リラックスできるし、話も進むし、楽しいから。それに優しい気持ちになれるんだよね。」
と答えてくれました。

優しい気持ちになれる。確かに自分もそう感じました。

文化が違うからということで片付けるのではなく、知恵と工夫で人生をより楽しもうとしている姿勢を見てとても刺激を受けました。


今日は東京電力管内で電力の供給状況が逼迫しているそうですね・・・。


寒いからこそ電力の需要も上がるのだと思います。

停電になるかもしれない瀬戸際の時というのは恐らく、精神的にピリピリしてしまうと思います。

停電に慣れている人なんていませんし、望んでいる人もいないと思います。

でも日頃からキャンドルナイトをする習慣があって、楽しんでいたとしたら、停電の時も少し心穏やかにいられるかもしれません。

少なくとも私が知り合ったデンマークの人たちなら、電気の使用を控えてくださいと言われたら、ここぞとばかりにキャンドルナイトを開催して楽しんでしまうと思います。

ちょっと脱線するとデンマークは日照時間が少ないので、デンマーク人は晴れの日が基本的に好きです。仕事中でも晴れたら日向ぼっこを楽しむ人たちが多いです。なんならちょっとビールを飲んでみたり。(お酒を分解する能力が高い人が多いのでランチでビールを飲むなんかも結構ザラです。笑)

日本人よりもいい意味でタフな人が多かったのでとても勉強になりました。

考え方一つで自分の置かれた状況もポジティブに捉えることができるということを知っている人たちです。自分の行動で人生はもっと楽しく、充実させることができるんですよね。

日本人はどんな知恵と工夫で今回の事態を乗り切るのでしょうか。

電力会社に任せ切るのではなく、消費者1人ひとりができることをコツコツやっていくことも大切なことだなと改めて感じています。

1人ひとりの行動が作る未来が少しでも明るいものでありますように。

読んでいただいてありがとうございました。


サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。