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ほっけ

昼前に車で出ていましたが、ラジオをつけるとラジオショッピングコーナーでした。
ついつい聞いていると今回のショッピングは北海道産のカレイとホッケの開き(干物)でした。

そういえばこれも本当かどうかわかりませんが、富山の人は新鮮な魚を食べるので、干物を食べる習慣が少なく、わざわざ長野経由で干物をゲットするとか。少々眉唾ですが、今は流通がふんだんですが、かつてはそうだったのかもしれないな、とも思ううのです。
広島でもよく言われるように三次などの備北地域ではワニ=サメを食したということですが、広島市内ではわざわざワニを食べなくても新鮮でおいしい瀬戸の小魚が沢山ありますから、見たこともほとんどないです。これと同じ理屈なのかもしれません。

さてそのラジオで聞いた「ホッケ」ですが、そういえば私はホッケを生まれて初めて食べたのは忘れもしない19歳の時。大学で東京に進み2年生になっていましたが、秋の学祭の時期、私は丁度ワンゲル部をやめたところでした。その休みに山に登ろうと思っていたところ、関西の大学に進んだ高校の同級生から、「1週間ほど休みがあるので、北海道いかんか?」と誘われました。北大に進学した高校の同級生も「来いよ」といってくれていたので、それでは、と初の北海道に行きました。
その北大の同級生のアパートに転がり込み、遅れて1人参加したので、一緒にレンタカーを借りて北海道を走ったことを思い出します。

そう、その時札幌の炉端で食べたのが初の「ホッケ」でした。
私だけでなく関西に行った友人も「ホッケ」は食べたことがなかったので、広島でも売ってはいなかったと思います。北大の彼から「ホッケは安くてうまい」と進めてもらいこんな厚い皮の魚美味いんかな?と思いつつ、思いの外身が柔らかく脂がのっていて、本当においしい初体験でした。

東京に戻ってから、居酒屋とかに行ってホッケとかを食べる機会もその後はありましたが、それでも今みたいにスーパーの干し魚の所にデンと座ってはいなかった、50年くらい前は東京でも家の食卓に普通に置かれてはいなかったと思います。

その後広島に戻ってきても、スーパーではなかなか見かけませんでしたね。
私は昔から美味しいものは現地で食べるのが一番という主義で、わざわざ取り寄せたりする必要はない、美味しいものがないならともかく、広島なら広島で干物じゃなくて新鮮でおいしい魚を食べりゃいいじゃないか、という主義ですが、どうやら大量仕入れ、大量販売のスーパー、流通に毒されて、広島の魚介類コーナーでも徐々に瀬戸内の魚のエリアが、外海や北海道の魚に侵食され、干物もでびらもほとんど見かけることも無くなってしまいました。でびらはカルシウム不足には最適だと思うんですがね。
そんなことを考えたラジオショッピングでした。

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