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女性は男性の3倍喋るという話


女性が1日に発する単語数は男性の3倍なのだそうだ。
すごい話だ。すごい話だけど、納得感もすごい。



言われてみれば確かにそんな感じがする。


男性が6000語で、それに対して女性は20000語だから、確かに約3倍だ。さらに同書によれば女性は話す言葉が6000語以下になるとストレスを感じやすくなるのだそうな。

つまり男性と同じくらい喋るんじゃ全然足りなくて、同じくらい喋る程度じゃ準備運動にしかなってないってことなのだ。もちろんこれは一般論なので、そんなに喋らない女性も山ほどいるのだろうけれど。



うちの彼女さまもよく喋る。思い返せば妹もめちゃくちゃ喋る。
帰ってきてから、今日会ったことをかいつまんで話してくれる。しかも固有名詞がたくさん出てくるから、こちらはそれをしっかりと覚える必要がある。

「隣のチームの小林さんに子供がいるって今日初めて知ったんだけど、それを教えてくれたのがチームリーダーの岩﨑さんで。その場には吉田さんと南さんも一緒にいたんだけど、今度その人たちと飲み会行くことになってさー」みたいな具合で、適当に相槌だけ打って話を進ませるとある段階で完全に詰むことになる。


僕は相手が家族だろうと、知らない職場の知らない人の話をするのにいちいち名前を伝えて説明するのが手間すぎるので(だから6000語程度しか話さないんだろうけど)そんなふうに固有名詞を多用して喋る機会はないのだけれど。


今となっては彼女さまのチームに誰が何人いて、他のチームがどうなっているのかは漠然とわかる。彼女の職場の人間の名前は役職セットでたぶん15人くらい言えると思う。誰も会ったことないけど。


会話はキャッチボールだというけれど、本当にそうだろうかと思う。
相手によって、それはバッティング練習になったり、ピッチャーとキャッチャーになったりするんじゃないかと思う。


少なくとも僕の経験で言えば男性から見た女性との会話は相互が同じ物量のものを投げ合うキャッチボールではない。
女性が喋るたくさんの記憶(今日あったできごと)を整理するのを手伝う、助手としての立場が求められている。と思う。

「その時赤木さんに言われたことで後から頭きてさぁ」と言われれば
「イラッと来たんだねぇ」と言うし、
「お昼定食屋さん行こうと思ったらすごい混んでたからコンビニ行ったんだけど」と言われれば、「じゃあちょっと時間ロスしたんじゃない?コンビニ近いんだっけ?」と言うし、とにかく女性側が今まさに喋りながら綴っている日記にひたすら注釈をつけ、記憶を補完し、校正していく作業なのだ。



この態度は案外悪くなくて、僕自身そんなにめちゃおしゃべりなタイプではないので楽で助かる。自分が話す場合は何を、どのように、どの順番で話すかを考えないといけないので脳を消耗するのだ。

もちろん僕が喋るターンも用意されているから、その時は僕が今日あったことを話したりもするのだけれど、
とはいえ、ただ今日あったできごとを話すだけじゃなくて、なんとかオチをつけたり面白い話にしたくなるから、そんなに長く話し続けることはできない。


まぁ、僕の話はいいのだ。

いずれにせよ僕の話は男の話なので(?)カメラの性能がどうの、バイクの乗り味がどうの、パソコンのスペックがどうのってそんな話は多分女性が聞いてもちっとも面白くないだろう。


逆に、女性が自分が話しているときに求めているのは「共感」なので、間違っても「その考えは違うんじゃない?」とか「もっとこうしたら?」みたいなことは言わない。

あくまで聞き手はサポートで、盛り上げ係なのだ。でしゃばらず、役を奪うこともせずに、しっかりと耳を傾けることに(そして適切な合いの手を入れることに)専念するのだ。



でも男もたまには自分の喋りたいことを喋りたい。
そんなとき、男は男とつるんでバイクに乗ったり、キャンプに行ったりするのだろう。



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