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経済と義の両立

火坂雅志「直江兼続の義と愛」を読みました。

私が選んだポイントは以下の3点。

①家康に勝てるチャンスを逃す
→家康を追撃すれば、勝利の可能性がある場面。主君景勝は「撤退する的を追い討ちするのは、上杉家の軍法にあらず」と承知せず。
兼続は、黙ってあるじの命に従った。
そして天下は家康のものになる。

②息子を廃嫡して、婿養子をとる
→本多政重を直江家の跡取りとすることで交渉し、上杉家の存続を勝ち取る。徳川に敵対した上杉家の処分が米沢30万石への減封で済んだのは、兼続の力。

③経済と義の両立
→戦国乱世は、人々が私利私欲に走った。そんな時代に謙信の教えを守り、時には利を捨てて、義を取る道を選んだ。苦しい財政を解消するため地道な努力をして、経済と義の両立を実践した。

私の感想

上記①について
大河ドラマ「天地人」では、兼続を演じる妻夫木聡が物凄く悔しがる様子が描かれていました。でも、やはり上司の方針に従い、分をわきまえた対応をされました。そんな場面が、ときに自らの仕事に重なり共感します。

上記②について
私の心に強く残るエピソードです。奥様のおせんはどんな気持ちだったか。息子さんへの気持ちはいかばかりか!それでも、自分の家より上杉家の将来を勝ち取る戦略を優先されました。これはできることではありません。

上記③について
医療や介護でも、理念と収益の両立は必ず必要で、それと重ねて共感しました。苦しい財政を何とか乗り切るため、地道な戦略をコツコツ積み重ねるカッコよさもありますね。

ありがとうございました。

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