冬の怪談話はあまり盛り上がらずに
お開きとなった。

普段通り女子新年会が始まる。

「結局、誰も結婚しなかったね」
「恋愛最悪だったもん」
やはり恋話の方が盛り上がる。

「さっきの【夜光おみくじ】の
話だけど、アレっておみくじ
光ったら効果あるのかな？」
皆、真剣に考えている。

「心霊スポット寄ってから
お参りいこうか？」
「縁起悪くない？」
「神はそんなことキニシナイヨー！」

ケラケラと笑いながら
厚手のジャケットを着て
心霊スポットに向かう。

近場に心霊スポットの
廃トンネルがあったが
バリケードが合って
中には入れなかった。

公園を通ってお寺に向かう。
コツンと靴に何かが当たって転がった。

落ちていたのは
おみくじのキーホルダー。

「懐かしい。小学生の頃流行ったよね」
そう言ってから
「恋愛成就！！」
と叫んでキーホルダーを振り出した。

「その姿見たら、
絶対恋愛成就しなさそう」
と笑いだす。

全く皆変わらないなぁ。


みんなが私のお参りに
来てくれるの待ってるんだからね。

【410文字】

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