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NieRファンのゲーマーがアニメOPについて語るだけ

 1話のころからいろいろと言いたいことがあるも、アニメで初めてAutomataに触れる方には何も知らないまま地獄を見てほしかったので黙っていたオタクです。初見の悲鳴で得られる栄養は3日分あるので…。

 まあそろそろいいだろうということで、歌詞と作品をリンクして見たときの個人的な解釈について語っていこうと思います。歌詞は歌ネットより手打ちで引用させてもらってます。
 (なお、英語の教養が幼稚園児なので翻訳機能や他の方の意訳を参考にさせていただいています。)

※原作クリア済みの語りなので、当然ながらNire:Automataの重大も重大なネタバレ注意※
なお、NieRファンとして解釈をしているためAutomataだけでなくその前作、「NieR:Replicant」の話も混ざってきます。



Aimer 「escalate」

Who sings this song about us pain and sorrow?
鏡映しの業を 済ましたふり繕って 見つめてた
繰り返す痛み 未だ知らぬ憧れ
The weight of my sin nails me down 足掻いても

 さあ、英語能力がさっそく試され敗北しています。頑張って考えました。

 英語部分の直訳をすると1行目は「私たちの悲しみや痛みについて歌うのは誰?」になりそうです。この『私たち』はアンドロイドのことと考えていいでしょう。そして4行目は「罪の重さが私を釘付けにする」になるようです。ありがとうLINE翻訳。

 となるとこの冒頭Aメロ、どう考えたって2Bのことですね。己が痛みや悲しみを感じることを理解していながらも、「感情を持つことは禁止されている」と感情をあらわにするアンドロイドを制する2B。9Sに情を抱き何にも縛られない関係を望みながらも、繰り返しヨルハ部隊の真実に気付いてしまう9Sを葬らなければならないヨルハ2号”E型”としての葛藤を感じる部分です。くぅ~~!初っ端から天才!!!

Is it the future falling 偶像崇拝みたいだ
微かな不安の足音を Despair of all
Emptiness follows you here  This never-ending war
信じたい未来へ 巻き戻して

 冒頭部分は直訳では訳が分からなくなったので、「Is it the future falling」→「未来は落ちていくのか」→「希望はあるのか?」とハイパー意訳で考えてます。

 Bメロに入ってからは特定のキャラというより、世界観についての歌詞だと解釈しました。
 特に「偶像崇拝みたいだ」の部分を実際に第一話で拾った時、ヒョォォォと奇声を発してしまったのですが、ここの部分まさにアンドロイドの状況そのものなんですよね。
 なんたって人類のために戦わされてるのに、人類なんてものはとっくの昔に滅びてるんですから。上記の意訳で考えて希望に対する偶像崇拝でもいいんですが、作品に歌詞を合わせたときに、本物の人間を誰一人として見たことが無い(デポル・ポポルは除く)のに、人間のために戦い続けるその姿はまさに「偶像崇拝みたい」です。ここ大好き。何回噛んでも味がする。

 ヨルハ計画が立案されるほどに、アンドロイドたちには人類の存在に疑問を抱く個体も出てきています。虚無に追いかけられるような、数千年続く終わりの見えない戦争。本当はいないかもしれない人類。見て見ぬふりをしつつも振り払いきれない絶望の足音からは逃れ切れていない彼らの不安を覗いているようです。

 さあ!この!!あと!!!大好きポイント第2弾です。
「信じたい未来へ 巻き戻して」
 未来なのに巻き戻すとはなんぞや?となりそうですが、この部分、何も間違ってないんです。
 アンドロイド達にとっての「信じたい未来」とは?ここでは彼らの行動原理、存在理由である『戦争が終わった後、地球に戻る人類』の図と考えます。しかしながら、そもそも人類は滅びているので、彼らの望みを叶えるためには過去の、人類が滅びる前に戻る必要があります。ゲシュタルト・ニーアが消える前?ヨナが白塩化症候群になる前?ゲシュタルト計画が始まる前?謎の巨人と赤い竜が現れる前?彼らの信じたい未来を手に入れるためには、どこまで巻き戻せばいいのでしょうか。
 まあその場合は、信じたい未来にアンドロイド達は存在しなくなるんですけど。

赦せなくて escalateして escalateして
I need someone to 目を伏せ
Pray in my name 太古へ祈って 折れては繋いで
Again and again and again 螺旋のよう one thing
何故戦い続けるの? まだ捨てきれない物は
仮初めか確かな希望か ふれる針

 さてサビですが、ここについてはかなり雰囲気というか、人形遊びをする神のような歌詞なので私の語彙力では表現がかなり難しいです。天から見下ろす神が語るようなAutomataの世界、まるでヨルハ計画を立てた黒幕というべきアンドロイドの視点のようです。

感情を持った者同士、互いを赦せずに激化する戦闘。
目を伏せて手を伸ばしたい誰かを見ないふりをする。

 最初の2行はこのように解釈したのですが、この後の「pray in my name」をどう訳したらいいのかが私の頭では全くわかりませんでした。名前に祈るとは????????????英語が得意な方、よろしければ教えてください。

 「太古へ祈って」の”太古”とは恐竜がいるような太古というより、人類が存在した2000年代。西暦10000年超えたら流石に現代は太古でしょう。見たこともない人類へ祈り、裏切られ、また祈り……螺旋のように悲劇を繰り返すアンドロイド達。捨てきれないのは仮初めの世界か、人類の帰還という希望か。
 捨てなければならない物を持つのは、果たしてどこの誰なのか?

Searching to find the truth there's no tomorrow
醒めない夢模様を 悟ったふうにあしらって 探してた

 英語わかんね~~~!!!!ここも上手い翻訳が分からなかった部分です。どうも「真実を探しても明日はない」という意味らしいのですが。IQ200ほしい人生だった。
 真実、というワードからして9Sのことかな~?と推測してます。


Same vision repeats itself 崩壊寸前の楽園
抗った果ての結末を resisting me
I must be near to break down Release me I'm in pain
信じ合う世界へ 書き換える 今

 ここはポッド達の見せ場、Eエンドを彷彿とさせられました。
 2機が共に見続けたであろう何度も繰り返された2Bと9Sの運命。ヨルハ計画の大詰め。2B亡き後の9Sと遺志を継いだA2。3人のアンドロイドの最期を見届け、彼らを思い、抗い、壊し、まさに世界を書き換えたポッド達のプログラムに対する決死の抵抗が思い返されます。


染まれなくて escalateして esaclateして
I can live and die for 天空(そら)を駆け
Give me a name 名前を付けて 絞りだした声は
Again and again and again 嵐の業 always

 こちらのサビは最後の2行分に別解釈が乗ってきたので分けました。
 人類のために生と死を繰り返すヨルハ部隊が、飛行ユニットで空を駆ける姿が思い起こされるようなサビ部分です。染まれない、というのは「感情を持つことは禁止されている」のようにプログラムのみに従うロボットであることに、ということかなと。みんな普通に感情持ってますしね。
 「名前を付けて」の部分は、2Bが9Sに望んでいることのように思います。9Sに「ナインズ」という愛称があるように、自分も彼が考えたニックネームで呼ばれるような、そんな押し殺しているであろう願いが見えます。妄想ですけど。

まだ抗い続けるの? 瞼に焼き付く物は
漏れ出す光か残骸か 揺れる影

 さて、あえて分けたこの2行。なんで分けたのかというと、またEエンドを彷彿とさせられたからです。

 「まだ抗い続けるの?」

 なんだか既視感がありますね。まるでスタッフロールからの攻撃に3回当たってしまった時のように「うるせー!💢💢💢💢」と言ってしまいそうな問いかけです。

 ラスサビは残っているものの、実質的に最後の歌詞となるこちらの部分は実際にゲームをしていたプレイヤー自身が思い起こされました。
 瞼に焼き付いたものは、漏れ出す光(Eエンド)か、残骸(セーブデータ)か。最終的なEエンドの仕組みを知ってしまったほとんどのプレイヤーが通ったであろう葛藤が思い起こされるようです。


 ここまで長々と語ってきましたが、個人の解釈なので「いやそこの部分そうはならんやろ」が絶対にあると思いますがそれはそう。ですが、そう思ったのならば是非聞かしてくれ。寿命が延びるから。

 A2の話少なすぎん?と思われた方もいるかもしれませんが、アニメの進捗からしておそらくこの曲はAエンド・Bエンドを軸に作られてそうなので、その後が本番の彼女を思わせるような歌詞が少ないんだろうと思ってます。

 素晴らしい曲を用意していただいたとAimerさん始めスタッフの方には感謝の気持ちしかありません。Aimerファンのフォロワーさん曰く、原作をプレイしていただいたとか…圧倒的敬意………。
 また、MVのほうもNieRの雰囲気やAutomataのストーリーを”理解った”上で制作しているな…と思うような作りでうわ、好きーーーーー!!!????が止まりませんでした。思わず静まり返った職場の休憩室でスタンディングオベーションをするところでした。

 アニメが原作通りのエンドを迎えるのか、はたまた新たなエンディングを引っ提げてオタクを殺しにかかってくるのか。まだ先のことになりそうなので、設定資料集でも読みながら覚悟を決めておきたいと思います。

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