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「月ヶ瀬ワーケーションルーム」の滞在記

梅とお茶の郷 奈良市月ヶ瀬

奈良市東部にある月ヶ瀬(つきがせ)。奈良市中心部からはまぁまぁ遠くて、最寄り駅はお隣の京都府南山城村だったり、レンタカー借りるなら東隣にある三重県伊賀市が近かったり、アクセスがちょっと不便な地域だ。

少子高齢化の影響を受け、村の給食センターの運営が終わった。この給食センターは、調理場だけでなく、みんなでご飯を食べる場所「食堂」でもあった。地域のみんなから愛されていて、廃止になるときは、子どもたちの給食は地元で作りたいという思いも強く、かなり惜しまれたそうだ。

そんな給食センターがこの春「月ヶ瀬ワーケーションルーム(仮称)」として生まれ変わった。

名称は現在募集中。月ヶ瀬の皆さんからの案を募っている。

月ヶ瀬ワーケーションルームはこんな感じ

ここの運営を、ぼくも所属しているNext Commons Labが行っていて、この日は現地メンバーが地元のイベントに出払っているので、一日館長(?)的なポジションで3日間滞在させていただくことができた。

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「ワーケーション」というと外から来た人向けのようだが、もちろん地域の人たちも利用可能で、月ヶ瀬住民は無料で利用できる。

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もともと食事をする食堂空間がワーキングスペースになっていて、とても広々している。給食センターや小学校の備品も活用して、なんだか懐かしさも感じる空間だ。

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学校の机。ぼくが小学生のときは高さ変えられなかったな。職員室の椅子は意外と使いやすい。

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巨大釜を使ったテーブル。右手のハンドルを回すと鍋が傾く。ノートPCとか、製図とか相性良さそう。内装意匠はやぐゆぐ道具店さん。やぐゆぐさん案件では、毎回やぐゆぐさんらしさがあり、それを僕らはやぐゆぐ節と呼んでいる。今回もやぐゆぐ節を感じるところが随所にあり、その代表的なもののひとつがこの釜机だろう。

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館内は土足厳禁。スリッパか上履きを選べて、上履きのカラーバリエーションも豊富。スリッパよりも圧倒的な機動性を発揮できる。

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座って本を読んだり、話したり、たまには飛び越えてみたり、気分転換には跳び箱が最適。冬は暖炉を囲んでしっぽりするんだろうな。

暖炉の下にはタイルが敷いてある。これは月ヶ瀬近隣にお住まいのタイル作家さんの作品。縄のような紋様が懐かしさと温もりを与えてくれる。

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畳スペース。もともとは全面畳だったところを一部だけ残しているそう。昼寝したり、将棋をさしたりするんだろうなぁ。村の未来を語り合ったりして、興奮しすぎてちゃぶ台返しする人がでてきたり。

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窓際の4人がけデスクは1、2、3、、、、、すごいいっぱい! こんなにテーブルが充実してるコワーキングスペースは見たことない。骨組みはもともとこの場所にあったものを塗装して、新しい天板を乗せている。古い天板も塗装されてパーテーションに生まれ変わった。

自然光だけで十分明るいし、開放的なのも魅力だ。なんかわからないけど、いい話し合いができそう。

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ステージの上にも机。壁の装飾がかっこいい。栗の木を使っているらしい。ちなみにどのテーブルにもコンセントはあるから、現代っ子の皆さんも安心できる。

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ステージの両サイドは打ち合わせルームになっている。秘密会議や、オンラインミーティングにも良い。どっちの部屋にもエアコンがついている。↑こっちが正面向かって右の部屋。

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配膳用の棚? 何ていう名前かわからないけど、小中学校にあったこれ。今はまだ空だけど、本棚になったり、収納BOXになったり、月ヶ瀬のお茶の販売スペースになったり、ここに関わる人たちによっていろんな使われ方をされるんだろうな。

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お茶の産地らしく、茶箱や茶壷がある。茶壷かっこいいなぁ。ほしい。
竹中道具館でしかみたことないノコギリもあったり。

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写真で見るよりも実物の石臼のほうがでかい。これも奈良市東部の集落からいただいたものだそうだ。

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飲食営業はまだできないけど、水回りの広さはさすが元給食センター。給食センターにあったモノを再利用したりアップサイクルしているところにもやぐゆぐ節を感じる。
写真の奥にチラッと見えている机が並んでいるところが、元々の調理場だ。

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調理場ぶに机を並べて作業ができるようになっている。いずれはここで料理イベントなどもできるかな。


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月ヶ瀬ワーケーションルームの最大の魅力は、窓が広いこと。自然光もたくさん入るし、植物に囲まれている環境がとても居心地良いし、四季折々の風景を楽しめるのもこの場所ならではだ。


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梅の季節に来たけど、ここから見える梅の木は少なくて、窓の外では桜の木が春を待っている。

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玄関前の広場。何でもできそう。白球を追いかけたい。
目の前のコンクリートは、素人スケートボーダーの練習場所にはちょうど良い。滑りすぎず、滑らなすぎず。月ヶ瀬は平らな地形が少ないので、けっこう貴重なスペースなのかも。

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中学生が技術の授業で、3Dプリンターで作った作品が置いてあった。最先端の中学校だな。隣には小中学校があって、授業や放課後の子どもたちの遊びと学びの場としても活用されるそう。

予約方法

ひとまず、2日間滞在をこの記事をまとめてみた。
感想を一言にまとめると、「こんな場所が家の近くに欲しい」

月ヶ瀬地域の人は無料で利用できるし、地域外の人も月額1,980円で会員になることができる。ドロップインの1day利用は550円。イベント利用や、貸切利用については詳細を聞いていないのでわからないが、きっと柔軟に対応してくれそうな気がする。

地域外の人の利用予約は下記のポータルサイト「いいオフィス」から可能。


追伸 おすすめバケーション

さて、ワーケーションの「ワーク」はここで満たされるけど、肝心の「バケーション」はどうなの?と気になるところだ。

探せばいろいろあるが、ここでは一つだけおすすめの体験を紹介しよう。

たつみ茶園の焙煎体験、お茶の飲み比べ体験だ!

最近、ショップ 兼 焙煎所をオープンしたたつみ茶園さん。事前予約をすれば、オリジナル商品(煎茶、ほうじ茶、和紅茶、気まぐれ母さん手作り物産など)の購入、茶畑ドライブ、焙煎体験(60分/2,500円)、お茶の飲み比べ(120分/3,000円)ができる。予約と詳細はこちら↓

ぼくも今回の月ヶ瀬滞在に合わせてたつみ茶園の焙煎とお茶飲み比べを体験した。その話はこちらで。













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