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半導体製品の信頼性(導入編)

割引あり

 今回はアンケートで募集したところ🦆🍖より人気があった半導体の信頼性評価に関してシリーズで書いていこうと思います。

流石に一つの記事で賄うことは不可能なので今回はあくまで全体像とコンセプトを説明するだけにとどめています。一部は有料設定していますが、調査費用やおやつ代なのでご了承ください。また実際の細かい試験項目や特徴をぜひ知りたい。と思いましたらコメントや❤️をお願いします。数が多いと文字に起こす予定です。

自己紹介
 日本の大学でPhDを取得し、日本の会社に就職するも会社の方針転換で一年も経たずに外部に出向し、先行きが見えないため別の日本企業に転職。なぜか転勤族になり西の方に移住。英語を勉強して外資系に転職しVISAをサポートしていただきUSに移住。その後GCを取得しBay Areaの大手テック企業に転職して今にいたります。専門は半導体のプロセス設計です。
 転職に関する自己経験なのどは別のnoteにまとめていますのでご興味がありましたらご参照ください


全体像の把握

 何事もそうですが、まずは全体像を把握することが重要です。半導体の信頼性試験では主に3つの観点を考えており、実際の製品が使われる環境や製造工程を考慮しどの試験項目が信頼性保証として必要かを決めています。

半導体信頼性試験の考え方全体像


 3つの項目とは電気的ストレスを与える試験環境起因のストレスを与える試験、そして機械的なストレスを与える試験に分かれます。またそれぞれの特徴を組み合わせて過酷な環境試験も行います。
 半導体は一つの部品としてセットに組み込まれることが大半なので、セット組み込む時の実装環境を想定したり、セット内の過酷な環境を想定したりしています。では次にそれぞれの特徴に関して大まかに見ていきましょう。

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アメリカSilicon Valley在住のエンジニアです。日本企業から突然アメリカ企業に転職して気が付いた事や知って役に立った事を書いています。