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【短歌】 忘れもの



夕暮れの終わりの音を聴いている等間隔の街灯の蜘蛛



キャンディーの甘い香りが浮かんでたユニットバスの湯舟の波間



花柄の変色語る壁紙に染みた煙草も誰かの歴史



懐かしいビタミンカラーの炭酸に思い出だけが溶けない明日



「なくさないように」と繋ぐ手のひらを監視カメラが記憶する恋



自販機の照らす範囲に踏み込んで静寂も鳴くことを知る真夜中







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