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説明が難しいRAM「机の広さ・作業しやすさだと思ってください」

かつて学生の頃、某情報技術の試験勉強のため、RAMやROMの技術用語を覚えていた頃があった。
理系に進んだとはいえ、見えない部分を理解する分野は正直しんどいものだった。

そういうわけで、お察しの通り、RAMやROMの定義を覚えるのに苦労した。

そんな背景がある中で、先日SIMフリー携帯を購入しようと某携帯ショップを訪ねた。
まだ20代であろう小麦色の似合う若い店員さんが、ハキハキと元気良く物怖じしない姿勢で私にSIMフリー携帯の違いを教えてくれた。
SIMフリー携帯の選ぶ基準は、シンプルに端末のスペックであるとその店員さんは教えてくれた。

そうして端末のスペックを説明してくれたお姉さんは、RAMについて私にこう説明した。

まぁ、なんですかね。机の広さだと思ってください。作業のしやすさみたいな。

なるほど。
なるほどねぇ。

最近、仕事をしていて深く思うのだが、世の中には沢山の言葉がある。
世界進出だ!英語を学ばねば!いやいや、次は中国語だ!そうこうしているうちにAIが発展して語学はいらなくなる!…なんて、あーだこーだ言われてきたが、結局人間にとって言葉は重要なスキルだと心から思う。
そして、仕事をする上で大切なことは、正しい言葉(用語)の意味や定義を理解した上で、相手にわかりやすく伝える。
特に、相手がその言葉(用語)を知らない場合は、わかりやすい例を付け加えると尚良い。

まさに、その店員さんはそれを私にやってのけた。

なるほど、RAMって机の広さ・作業のしやすさって説明する手があるのかあ~

結局、SIMフリー携帯を購入するに至らなかったものの、お店を出る時の私には新品を手にした時と似たような感情で満たされていた。

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