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愛と苦悩と下ネタと輪廻とラブレターと涙の種類

昨年のちょうど今頃から僕はスウィングを休職した。

とはいえ最初はうまく休むこともできず、不安や焦燥に駆られて家にいることすらできなかったり、メールやLINEひとつにダメージを受けて下痢を繰り返したり、突然やって来る過呼吸や嗚咽によって夜中に目を覚ますこともあった。

多くの失敗をしてきたと思う。もちろん後悔も反省もあるが、あんな目に遭う筋合いはない。

でも起こってしまったことは起こってしまったことだ。

この世界はなんだって起きる。もっともっと酷い出来事が、平気な顔をして毎日毎日。

あれから1年。今でも当時の苦しさに追われることはたびたびあるし、スウィングが困難な季節を抜け切ったとは言い難い。

が、信じられる人たちと過ごせる日々は幸せだなと思う。

流す涙も全く種類が違う。狂ったような嗚咽ではなく、ひとりで泣くわけでもなく、山あり谷ありの日々を共に過ごしてきたからこそ流し合える優しい涙だ。

(何を話し合ったかは言いづらいけれど)昨日、ほぼ全員参加のミーティングの場でnacoさんは、ミサさんは「スウィングが無くならなくて本当に良かった」と、あちゃみちゃんは「もっともっとスウィングを良くしたい」と、京一さんは「スウィングしかない」と力強く言った。それらの言葉たちに、何人かの目に涙が浮かんでいた(「みんな」と言いたいところだけどそれはウソになる)。

先日、亡くなった向井久夫さんのお母さんから手紙が届いた。

向井さんがとても楽しみにしていた横浜の展覧会に「久夫の写真を持って、久夫の代わりに行って欲しい」といった内容だった(お母さんはご高齢だ)。お母さんの切実な願いであり、同時に向井さんの願いであるような気がした。

もちろん自腹だってなんだって行くつもりだったが、2人の生きた心に触れて涙がこぼれた。

手紙の内容を告げると、クソ忙しいのに「自分が担当するから出展の依頼を受けたい」と(向井さんの生前から)展示の準備を進めてきたあやちゃんはぶわっと泣いた。

『詩人・向井久夫 -愛と苦悩と下ネタの往復ビンタ-』展は、明日11月22日(水)をもって終了する。

12月6日(水)から『Goozen』(神奈川県横浜市)で開催される 『輪廻とラブレター』には12月16日(土)に向かうつもりだ。

できれば向井さんのこと、向井さんの詩のことを話せる時間をつくれればと思っている。

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★展覧会:輪廻とラブレター

・会期:2023年12月6日(水)~28日(木)
・会場:Goozen -art and event space-
    神奈川県横浜市南区六ツ川1-283
・営業:水・木・土・日曜日 13 : 00~19:30
・tel:080-6559-8040
・Instagram:https://www.instagram.com/goozen6/

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