20世紀で最も美しい音楽。

「一番好きなレコードは?」と聞かれたら。

とても一枚には絞り込めないけど、
自分がまず最初に思い浮かべるのはこれ。

デューク・エリントンの女王組曲。

1958年10月、イギリス・ヨークシャーのリーズ市で開かれた芸術祭に招かれたエリントンが、臨席したエリザベス女王と長く対談できたことに感激し、帰国後に、そのお礼として作り上げた「女王組曲」。
そして、自費で一枚だけプレスされたLPは女王に献上され、エリントンが
生きているうちは一般には発売されなかった。

録音は1959年2月~4月、一般に発売されたのは1976年。
(“The Ellington Suites”と題されたLPのA面6曲が、女王組曲。)
パブロからのリリースだけど、
1959年だからコロムビアでの録音でしょうか。

だとすると、カインド・オブ・ブルーとほぼ同時期に
コロムビアで録音されたことになる。
(カインド・オブ・ブルーは、1959年3月,4月録音)
女王組曲の方は、ニューヨーク録音ということ以外記載がなく、何処のスタジオで録ったのかデータが見当たらなかったのだが。。

女王組曲とカインド・オブ・ブルー。どこか似ているかも。
深く、奥行きがあり、色彩豊かな音楽。
1959年のコロムビアの音。マスターピース。

暗闇から、少しずつ灯りが点って、音楽が立ち上がっていく。

エリントンの音楽。
美しい絵画のような音楽。

この壮大な、美しい音楽を前にし、何を書けば良いのか分からない。
けど、誰かの人生の大切な一枚になることを願って。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?