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古代メキシコ展

大阪の中之島にある国立国際美術館にて開催されている「古代メキシコ」を見に行きました。東京、福岡を巡回して、いよいよ大阪にやってきた「古代メキシコ」展です。待ちに待った大阪開催は休館明けの国立国際美術館で、コロナ禍中に閉店になってしまっていた併設のレストランは古代メキシコ展に合わせてオープンしてコラボメニューをいただけるようになっているようです。

チコメコアトル神の火鉢(複製)

第一章は「古代メキシコへのいざない」ということで、前1500年頃に興ったオルメカ文明の紹介と遺跡の出土品、そこからマヤ、アステカ、テオティワカンへと辿る形で共通するキーワードを見ていくという構成でした。上の「火鉢」はトウモロコシを手に持っています。

火の老神石彫
火の老神石彫 横から見たところ

正面から見ると分かりにくかったので、ぐるっと回って見たところ、座った姿勢で頭を落として屈んで、頭の上に火鉢を載せていることが分かりました。テオティワカンの太陽のピラミッド頂上部より出土したもので、儀式のためのものとみられるそうです。

支配者層の土偶

これは、拡大したので大きく見えますが実際にはとても小さな土偶で、細かくリアルな作りに感心しました。王か、それに次ぐ高位の男性ではないかということです。マヤ文明のものです。

トニナ石彫171

左がカラクムルの王、右がトニナの王で、中央のボールで球技をしている様子を描いたものだそうです。ボールにはマヤ文字で西暦727年にあたる年が記されているそうです。

赤の女王の展示

マヤの代表的な都市パレンケのパカル王の王妃であったと思われる女性の墓所からの出土品は、墓をイメージした空間に展示されていました。出土状況の写真も展示されていて、彼女が「赤の女王」と呼ばれているのは、出土した際に真っ赤な辰砂に覆われていたからだそうです。

赤の女王を横から見る

マスク、頭飾りや冠、首飾りなどの装飾品は大変に豪華で、彼女の夫であるパカル王の威勢が非常に大きかったことが分かります。音声ガイドで、彼女は50代くらいで亡くなり、その際には骨粗しょう症を患っており殆ど歩けない状態だったのではないかとのことです。

鷲の戦士像

鷲の戦士像はとても大きかったです。高さ170cmということなので、等身大みたいな感じなのでしょうか。
展示を見ながら、様々な像や器や道具類は石だったり土器だったり土偶だったりで、青銅器や鉄器がないことに気付きました。「こういう形の青銅器を奈良博で見たなー」と思い出しながら素材を見ると「土器」と書いてあり、そういえば青銅器が全く無いんだな…と思ったのです。これについては「国立国際美術館ニュース」という冊子に説明が書かれていました。
音声ガイドを聴きながら140点に及ぶ展示を見て、ショップでお買い物をして、コレクション展を見て、ランチを食べに行きました。お気に入りの阪大中之島センターの2階、カフェ・アゴラです。ここで食事をしながら初めて気付いてしまったのですが、大阪中之島美術館の2階デッキから通路が伸びていて、道路に降りずに歩いて入れるようです←そんなことに気付かず道路に降りていた
国立国際美術館から大阪中之島美術館へもデッキで繋がるようになるそうなので便利になりますね。

カフェ・アゴラにて
チキンカレーセット

ランチ後に大阪中之島美術館で「モネ 連作の情景」を見ましたが、これは記事を分けることにします。

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