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「エロスの女神」ブリジットバルドーBB

「セックスシンボル」
USのマリリンモンロー
フランスのブリジットバルドー

と言われた時代があった
1950-60年代の話

そして今日はB.B.(べべ)ことブリジットバルドーの話
気にはなっていたが、ふとした縁から2021年は彼女の作品を見まくった
数えてみると18作見た
時間がたっぷりあったコロナ禍のおかげと言っていいだろう

BBは17歳頃1952年頃から映画に出演し始めて
39歳1973年でもって引退する
正味20年ほどの活動歴しかないから
いまだ現役のカトリーヌドヌーヴ(100作以上か?)ほど作品の数がないから
俯瞰しやすかった

でもこの20年で結婚離婚を3回繰り返し、
噂になっただけで10人以上の男たちと浮き名を流した
波瀾万丈な年月だった

写真で見ても分かるように、この20年でメイクもどんどん変わっていくし
30代後半からは目尻の皺が目立つようになり、
整形に行っている疑惑があったり、
色んなことでタブロイド誌を賑わしてきたようだ

なんだろう
BBは決して演技が上手いわけではないのだけれど、
引き込まれる何かを持っているのだ
身体の使い方を熟知している
というのが個人的な印象だ

だからどの作品でもポンポンその肢体を晒しているんだけれど
下世話ではなく、フレンドリーにその肢体が存在しているように見える
「え?俺のことを見てる?」と当時の男たちが思っただろうことは
想像に難くない
なぜなら俺も映画を見ていると、そう思えてきちゃうのだから 笑

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20頃のB.B.かな
友人の古本屋で出会った写真集より


「恋するレオタード」(1955)

21歳の頃のこのBBが素敵で、彼女にハマっていくハメになるのでしたw

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「わたしのお医者様」(1955)

これは主役でなくちょい役なのに、彼女が一番目立ってました
船の中のパーティーのシーン、セクシーなのに下世話じゃない彼女の魅力が爆発し始めた頃

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「この神聖なお転婆娘」(1956)

当時の旦那ロジェヴァディムが脚本を担当した作品
監督はミシェルポワロン
この組み合わせはのちに何度も繰り返される
こうした幻想的なシーンが何度もあるのがこの映画の魅力
そして元々バレエをやっていたBBの魅力が身体全体から溢れていて素敵なのだ

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「素直な悪女」(1956)

彼女の代表作の一つとされるが、個人的にもそう思う
ヌーヴェルバーグの火付け役になったとされる大ヒット映画
これはシュールなストーリーも含めて大好きだった
そして何より映画の最後の方に出てくる、この、キューバンなグルーヴで踊りまくるBBがもう素敵すぎるのだ
この後の映画でもちょいちょい踊るBBは出てくるようになるんだけれど、
何はともあれこのシーンが素敵
苦しさを紛らわすために踊っているシーンだから尚更素敵に見えるのだ

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「気分を出してもう一度」1959

これもミシェルポワロン監督脚本作で、これはいい感じのラブコメディー
25歳の、魅力全開のBBを堪能できる作品で、
ジャズで踊るシーンもあるし、
のちに急接近するセルジュゲンズブールも重要な役柄で出てくるのだ

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「ラムの大通り」(1971)

グッと進んで、これはBBが37歳の時の作品で、
ある種彼女の集大成のような作品
予算がめちゃくちゃかかってるであろう作品で
映画スターの役なものだから、あらゆるファッションの彼女が堪能できる
このセーラー服の彼女がまた素敵

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「ドンファン」(1973)

38歳の彼女の、事実上最終作とされるもの
男を自由に食い荒らす女ドンファン役は適任か?
彼女の最終作を、彼女の最初の夫であるロジェヴァディムが監督というのが素敵
そして当時ゲンズブールの妻となっていたジェーン・バーキンと二人でくっつくこのシーンも素敵
それなりに加齢を自覚していたからなんだろう、
皆のセックスシンボルであるまま表舞台から去っていったのは
素敵な終活だなぁと改めて思いました

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BBのレコード

レコードもいくつか持ってますが、
彼女の歌はヘタウマというか下手
そこを魅力的に響かせたゲンズブールプロデュースの曲が素敵で
彼のプロデュース力を再確認する次第です

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「エロスの女神」

「エロスの女神」はこのシネブックのサブタイトルから
この本に、2021年5月の金沢で出会ってから、俺のBBキャリアが始まったので
記念すべき参考書となりました

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BBの写真集

そんなBB話を友人の古本屋でしていたら店主がそっとこの写真集を持ってきました
そしてもちろん購入させていただきましたよw

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「セックスシンボル」「エロスの女神」なんてキャッチコピーは、これからは絶滅に向かう気がしますね。こうした呼称をポジティブに捉えて魅力を振りまいたBBのような存在は少なくとも当面は出てこない出てこれないと思います。見方によっては男女の棲み分けがうまく出来ていた時代のスターなのかなと思いつつ、でも現代の見方だと「女性の身体的魅力の商品化」という女性蔑視と取られかねない側面もあり、、、彼女のような存在を素敵だなと遠い目で見つめるSWING-Oなのでした。

こうやって記してたらまた映画を見直したくなってきたな、、、
まずは「素直な悪女」かなぁ、、、

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