体の中までネットに繋がるとどうなってしまうの、というIoB(Internet of Bodies)なる議論

IoB(Internet of Bodies)というキーワードが出てきた。参考記事はニューズウィークのこちら

字面だけぱっとみて、確かに早晩出てくるだろうものであり、IoTの次はIoBだ、と言われても確かにそろそろそうかもね、と納得できるところで特段違和感はない。

ノースイースタン大学のアンドレア・マトウィーシン教授は、IoBに関するステップを三つに分けている。

・定量化段階
 体の状況を測定できるデバイスを身につける。いわゆるウェアラブルと現在呼ばれている領域である。
・体内化段階
 体内にデバイスを入れて何らかの機能を持たせることである。ペースメーカーなどネットワーク機器ではないものであれば、体内に機械を入れる場面は今でもある。今後は、ネットワーク化された機器が体内に入っていく場面が出てくるであろうと予想され、ここでいう体内化段階とは、これらネットワークデバイスを利用するようになった状況を意味している。
・ウェットウェア段階
 脳に何らかのデバイスを接続する段階、と定義されている。考えたことが直接マシンの操作や情報処理プロセスに繋がっていくような仕組みについての議論は古今東西のSF作品などで良く描かれてきたものであり、キーボード操作や音声入力など、何かの動作を介しないでマシンを操作することは言わば夢のステップとなっているのは言うまでもない。

さて、上記の議論が現実のものとして見え始めるようになると、必要性が増すのがセキュリティや安全管理に関する議論となる。

自動車を含めたIoT分野が、まさに具体的な技術の検討や規制制度の議論が進められているところであるが、IoBについては、人体によりダイレクトに関わるため、セキュリティの議論に加えて、プライバシーに関する議論が要求されることは想像に難くない。

現行の議論だと医療情報や遺伝子の扱いに関する議論が位置づけとしては近くなるが、一般人的な感想としては、世の中ぱっと見て分からない、奥まった領域の複雑な話がどんどん増えているなぁ、との印象である。

元記事の作法に従い、近傍領域のイメージケースとして映画「ザ・サークル」を貼っておくこととする。

映画としての出来はいまひとつ?との声も少々耳に入るが、背景考証が十分である限り、近未来に起きうることをイメージするにやはり映画は良いツールであると思う。

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