[感想13]「若者の読書離れ」というウソ

買った理由

オタクと話しているときにこの本の引用されたツイートの話題になって、それが忘れないうちに見てみようと中身をぱらっとめくったらよう実とかSAOとか見慣れたタイトルで釣られて爆笑したので読むことにした。

内容の感想

新書ってことを考えればちゃんといいこと知れたなぁって感じ。

すごくザックリまとめると、若年層に読まれる本は一定のパターンがありそれに当てはめることでなぜその本が選ばれているのか、というのを紐解いていくパートが過半数を占めている。

上記のツイートでは恋愛ものの中でも片方が余命等でラストに落命することで悲恋に終わることに察しが付く内容をまとめて「死亡確定ロマンス」というラベリングをされていることが着目されていた。
で、これについては何故人気なのか?というのが「結末が提示されている」「感情の揺さぶり」「思春期の内心に追求する」といった、若者が手に取って満足しやすいことがわかりやすいから、というのが結論。

乱暴な受け取り方をすると、当人にとって不快に思ったり傷つくような要素が全くない、自分を愛撫する目的に適合する本が読まれやすいって話なんだと思う。
後半部分で挙げられるエッセイやノンフィクションに関わる内容でも、『20代で得た知見』のように感傷的な表現で共感を呼んだりするものだったり、自己啓発とまではいかない、自身の現状を肯定するための内容が多く選ばれている話からもそうなのかなとは思った。

特に自分に関する本としてチョイスされる傾向については気になってた。
ジャンル分けをしても社会学だったり政治や哲学に宗教と小難しいものですら細分化すると難解且つ興味がないと手が進まない中で、自分に関するものであれば必然的に興味を持つからエッセイや自己啓発寄りの本が選ばれるというのも納得だった。

ここでの話はアニメとかにも適応させて考えられる気もするので、一回目を通しておくのがいいかなって思う。
数字で現代の若年層の流行を確認できることでもあるし、漠然と似たものが多いなという認識から明確なイメージを形作れるだけでも意味はあると思う。

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