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【感想116】カメラを止めるな!

 良くない人がやるお得意の「まぁ、言われてるほどには…」みたいな温度感を感じるかもしれないけれど、面白かったです。
『インベスターZ』の損切に対する反例としてよく挙がっていたけれど、この映画はそういうのとはちょっとかみ合わない気がする。見てから気づいたことだけれど。

他人に勧めやすい ★★★★★
個人的に好きか  ★☆☆☆☆

 まず30分強のワンカット映像を見た後に裏で何が起こっていたかの答え合わせをするのが残りのパートという構成。

 大前提として、前半のワンカットシーンの時点で結構違和感を持たせるようなヒントは多かったと思う。
序盤はかなりシリアスな運び方をしつつも、徐々に変な挙動を見せたり明らかに違和感ある演出やカットが出てきたりで何か仕掛けがあるのかなって勘ぐれるポイントはあった。
終盤だと斧を拾うシーンの小言とか死んだはずなのに一言つぶやきながら立ち上がるとかあからさまなヒントはあったものの、「予算ない中ようやっとる」と「B級すぎるンゴねぇ...」のどっちかが挙がってくる人が多すぎたせいでそこで見るのをやめるとかの選択肢が出て来ちゃうんだと思う。

 後半は烏合の衆同然の俳優陣含む現場スタッフの熱量が徐々に上がっていき、最後のシーンでの団結しきったのが垣間見える組体操のシーンは特にわかりやすくいいシーンだと思う。
自分主体な主演男優が最後には身が入った演技をとっさにしたりとか、そんな感じでモノづくりやってるときのライブ感を味わったりできるっていうのがもう1つの面白さだしその部分が肝なんだとは思う。

 そんな感じでいろんなところが結構面白いし、細かいところに目を配ってもいろいろと話ができる要素があるからいい映画だと思う。エンドロールで実際のワンカット映像の撮影風景も見せるのは上手な構成だな~ってのも思った。
90分ぐらいで見やすいしわかりやすく面白ポイントとして機能しているところもあるしで、邦画なら雑に他人にお勧めしやすい一本。

 

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