[感想16]世にもあいまいなことばの秘密

 本当に故Twitterの誇張宣伝は中身が大したことない(個人的前例:ゲゲゲの謎)んだけれど、そんな文句言うのも卒業しないといけない歳なのでとりあえず購入して家でちまちま読み進めてた。Javaの教本よりは面白い。

 すごく簡潔にまとめると、「助詞と助動詞の使い方や前後の会話の流れによって同じ文章でも意味が大きく異なることに注意しなければいけない」ということを細かく例を挙げていく本。小中の国語の授業で通算3回ぐらいはやっただろう話の掘り下げプラスアルファって感じ。

 大前提として、背景情報等を汲み取ることでこの文章は何が言いたいのか?というのを考えたうえでコミュニケーションをとっていくのが本来のコツにはなっては来るけれど、テレワークの一般化によるチャットコミュニケーションの機会の多さ、特に短文での投稿が頻発する故Twitterや1文で全貌をまとめる必要があるニュース記事のタイトルを見るうえでは本来のコツが通用しないって言う事を踏まえると、場所機会問わず自分が発信する文章について改めて考える必要がある内容だと思う。

 経験から挙げていくとするなら、会社の同期や歳の近い先輩と話をするときには多少の情報欠如があっても質問意図を汲み取ってもらえたりして円滑に会話を進められるけれど、部署の上司と話をするときには5W1Hを明確にしたうえで質問を投げて何がわかっていないかと何をするべきかを言葉にして伝えるようにしないと通じる確率がぐっと下がる。(それでも上司はそんなことを気にしてない、一見しただけじゃすぐ理解するのは難しい回答が来るので何言ってんだコイツ…て思いながら解読するフェーズに入るんだけれどね)

 こういう、前提常識が違ったり通用しなかったり、そもそも自分と配慮する範囲が違う相手っていうのは社会人になってからは特に相手にする機会は多くなってくるので、自分が使っている文章について改めて振り返るいいきっかけになったと思うといい本だなと思う。
正直新書ってそういうレベルで読むのが一番都合いいんじゃないかなってのも思う。ある種のエッセイみたいなもんだし。

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