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【感想110】劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦

 アニメの中で初出の話が劇場版として出されるのはこの音駒戦が初で、ストーリーとしてもちょうどいいタイミングだし映像面でもかなりこだわってることが一回見ただけでいろんなシーンから受け取れるほど作り込まれているので、本当にハイキューという作品は成ったんだなという気持ちになる。
スラムダンクとは違って、今までの積み重ねがあるからこそ感動できる対戦カードなのでちゃんと作品の事を知ってないと見に行っても微妙な感想になるのは仕方ないと思う。

他人に勧めやすい ★★★★★
個人的に好きか  ★★★☆☆

 原作中でも一番いいシーンだな、と思った日向のセンターオープンはアニメの描画として100点満点の迫力ある描き方をされていたところ。
コマ割りが漫画の表現技法としてトップ3に入るぐらいには印象深いシーンを、奇を衒った演出や小細工抜きの描画の力量で表現しているところは劇場アニメとして送り出す意味をココ1か所で説明がつくぐらいには良かった。

 あとは試合を見せることに重点的なペース配分で、連載当時思ってた「回想のラリーであんまり試合をやっている感が強くない」て所がだいぶ和らいでたと思う。
この映画が85分=アニメ4話分(OPED抜いた20分*4の80分強)で、試合をメインに据えた場面作りはめちゃくちゃ見やすかった。
テレビ版だとルールを説明したり意図の解説が入ってきやすい春高県大会までと違うのはあるけれど、それがアニメとしてぶつ切りで話数区切りしなくても通用する段階で映画化に踏み切れたのは良いタイミングだなあとも思う。

 様々な角度で見やすいように調整された上で映像としてもしっかりしたものだしいい作品だなあという感想に着地はするけれど、別にIMAXやDolbyで見るべき理由もないなっていうのが正直なところだった。
画角含めてそれ用にカスタマイズされた『DUNE』2作と比べるのが酷な話だけれど、そういう作品より女性ウケの良いアニメ作品がスクリーンを独占するのはやっぱいい気分にはならないな。

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