春の富士五湖Run祭り④本栖湖→118km
本栖湖まで走り終えて86km、、、残り32km
ペースは落ちているものの走り続けられていることが何よりの救い
体の疲れはあるもののまだ走れる
微妙な上りになったら迷わず歩いて体力温存
上りになったら歩いて良いというマイルールをつくったら
上りまでは走ろうという気持ちになって上りが嫌じゃなくなったり
そんな体と心のせめぎ合いをしながら本栖湖と精進湖の分岐点へ戻ってくる
100kmを通過してヨシッ!と自分を褒める気持ちとは裏腹に体はもう疲労困憊
先を急ぐあまりにペースを落とさなかったせいか、100kmを過ぎて急に足が重くなる
それでもなんとか踏ん張って走り続けるものの、、、前を走る人がどんどん遠くなっていく
あれ、、、おかしい、、、
急に足取りが重くなってしまい、、、
ついに坂道でもないのに歩いてしまう
すこしあるいて再び走るとまた足が重くなって動かなくなってしまう
とにかく止まってはいけないと思い前に進んで歩いていると
グゥ~~~~~~
お腹が鳴ってようやくエネルギー切れに気付いた!
とりあえずポケットに入っていたゼリーやチョコを食べるけど、それだけではまだ足りない
バッグに入れていた信玄棒を取り出してむしゃむしゃ食べる、、、
丁度いいところで自販機を発見!
不思議と胃に物が入っただけで目が覚めた感じがする
食べたものが吸収されるまでには時間がかかるし、そこからATPが生まれるまでには更に時間がかかるはず
でも、少なくともそれまで落ち込んでいた気力が湧いてきた!
3km続く激坂を上り終えるとようやく平坦な道に
あと残すは2km、、、
もう辛いので早く終わってしまいたいという気持ちと
それでも終わってしまう寂しさもあって複雑な気持ちになってくる
人間、、、極限まで来るとこんな感じなのか、、、
あと1kmちょっとの所で最後の交差点
信号が赤になってこれも最後の信号待ち
交通整理をしている方に目が合ってしまったので何か言おうと思ったら
「ありがとうございます、、、」
何故かお礼を言ってしまう
「はい、あとちょっとだよ!また、来年待ってるよ〜」
また来年という言葉を聞いて、ちょっと目の奥が熱くなる
信号待ちしていたランナーは10人ぐらいになって信号が青になると再び走り出す
それまで信号待ちとかになるとランナー同士で喋ったりしていたけど
もう周りはだれも喋っていない
小雨の降る中、誰も言葉も交わさず前に走る
北麓公園上の交差点を左折してゴールが近づいてくる
遠くからゴールでアナウンスしている声が聞こえる
この数カ月ふわ美さんの母親の事や病気のことで正直走るモチベーションが上げられなかった
それまで月間200kくらいは平気で走っていたけど、気がつけば100kも走っていなかったし、、、
何より挑戦してやるぞ!っていう気力が出てこなかった
でもこの4月になってふわ美さんの体調も落ち着いてきたこともあって、ようやく前に一歩進める感じがした
この気持ちが上向かなかったら、、、きっと今日は走れなかったんじゃないかな、、、
そんな事を思いながら公園の入り口までくると応援している人から声を掛けられる、、、
「おかえりなさ~い!」
そういわれた瞬間、、、目の奥で熱くなるものがものが抑えられなくなった
お疲れ様!とかガンバレ!ではなくて、、、おかえりなさいって、、、
公園内に入って競技場へ向かって走っていくと、また周りの人から、、、
「おかえりなさ~い!」
「おかえり~!」
なんでこんなにおかえりなさいって言葉に反応してしまうのかわからないけど、涙が出だしたら止まらなくなってしまった
ありがとうって言葉を返したいんだけど涙でしゃくれあがって声が出ない
声の代わりで手を挙げてこたえる、、、
そして競技場近くまで走っていくと、、、
「〇〇〇〇さん!118kmおかえりなさ~い!」
フルネームで呼ばれながらマイクでアナウンスされる
ありがとうと声を出したつもりだけどやっぱり声にならない
自分の涙と雨と汗とごちゃまぜになって、、、もう前がよく見えない
競技場内に入って涙の奥にゴールゲートが見えた
声にならないありがとうを何度も何度もつぶやきながら、、、
お疲れ様です〜とボランティアの方に声をかけられてメダルを首に掛けてもらう
ありがとうと言ってるつもりだけどまだ声にならない、、、
足に付いていた計測チップを外してくれた辺りでようやく呼吸がととのって「ありがとう」が声になった
ふわ美さんへの報告と思って書いたnote、、、
長文を最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
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