ふわ美さんが告知を受けてから12日経過、、、
ふわ美さんの体の検査は続いていて、MRIの検査が終わったら病院を選んで放射線照射＋化学療法での入院治療
段階的にはステージ4、、、5年後の生存率は35～50%
部位的に根治がないわけではないけど、放射線と薬の効き次第なのでやってみないとわらからないと言った所

実際に治療が始まるまでの時間が本当に長く感じてしまう
これまでの検査も行ってから検査結果を聞くまでの時間は試験結果を待つ受験生のよう
検査結果を聞くまでの長い時間がストレスになって新しいがんができちゃうんじゃないかって思ってしまったり、、、

ふわ美さんは至って普通に振舞っているけど、心の中ではきっと色々な思いがあるんだと思う

「ダーリンに病気のこと、普通に話しちゃったけど
　話さない方が良かったかなって思う時がある
　病気のことでダーリンに負担を負わせちゃうんじゃないかなって
　気持ちの面でも、、、
　病気のことを話さないで
　少し距離を置いた方が良かったんじゃないかなって
　迷惑かけちゃうようなことがあったら、、、申し訳なくて」

「世間的に見れば認められるような関係ではないけれど
　そんな関係の前に一人の人間として手助けをしてあげたい
　力になりたいって思ってるよ
　何ができるっていう訳じゃないんだけど
　一緒に考えたり悩んだりすることくらいはできると思う
　だからいつでもメールしてもらっていいし
　緊急の時は電話してもらっても構わないから、、、」

単なる身体だけの関係だったらお互いに距離をおいていたかもしれない
でも、お互いが距離をおこうとは思わなかったし、むしろ会いたいと思っていたからこれまで以上にメールや電話でのやり取りが目茶苦茶増えた
そんなやり取りの中で自分に何ができるのか、何がして欲しいか、ふわ美さんと色々話した

入院している時もそんなに何度もお見舞いにいけないと思うから、何か御守り代わりになるようなものがプレゼントできないかなと考えて、、、ペアリングをプレゼントしたいと言ったら喜んでくれた

指輪を買うのは人生で二度目

全くの自己満足かもしれないけど、ふわ美さんへの気持ちを何か形で残しておきたかった
ジュエリーショップで二人でリングを選んでお互いのイニシャルを刻印
大きな池が眺めるスタバのテラス席でお互いにリングを交換、、、

指輪を眺めながらいつもの笑顔でふわ美さんは、

「凄い嬉しい、、、
　一人じゃないって思えたら頑張れるよ！
　本当にありがとう、、、」

そういいながら自分の左手を握りしめてくれた

「なんかこう、、、ダーリンと話してると前向きになれるのよね
　今、私ね、、、このリング、プレゼントしてもらって
　戦場に向かう戦士の気分、、、」

戦士と言われて思わず笑ってしまった
この場を和ませようとしたふわ美さんの気持ちが嬉しかった

「二人でいるときは、、、そんなに頑張らなくても良いんだよ」

気持ちが伝えたくて肩を抱き寄せる、、、

ふわ美さんは自分の胸の中で初めて泣き声を出しながら涙を流した

この日は「大丈夫」っていう言葉を人生で一番声掛けした日になったと思う

次にふわ美さんと会える日は、、、まだわからない

また、笑顔であえることを願うばかり、、、