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ライトニンホプキンスのMOJO HANDを聴いてほしい。

週末久々に、ステージでギターを弾く。ライブではなく、ある音楽会の合間に弾かせてもらうことになった。何はともあれ練習している。ブルースを弾く予定。ライトニン・ホプキンスとか、ビッグビルブルーンジーとか。誰も知らないと思うが、裏を返すと誰も間違いに気づかないということw

中でもライトニンは、有名ミュージシャンとは言いがたいが、その影響力は、憂歌団、THE BLUE HEARTS、斉藤和義、山崎まさよしといった面々にまで広がる。

「テキサスの頑固親父」の異名をとり、1950~1970年代に活躍した。酒を飲みながら陽気に唄うのが彼の作法。チューニングはその日の気分で変わる。なので、音源も半音上がったり下がったり、1音以上下げたり。

ジョイントしたハープ奏者に向かって「俺のキーに合わせて吹け。」と無茶な難題を吹っかけて大喧嘩。ハーモニカはキーの調整は不可能なので、悪いのは明らかにライトニンw 

女性が側にいないと、やる気を出さない。気の利いたレコード会社は、彼の隣に女性を複数はべらせて、ウィスキーを飲ませながらレコーディングを企画。すると、彼も調子がいいもんで、普段の10倍はやる気が違った模様。

そんな、美人局的な状況で出した酔っ払いアルバム「MOJOHAND」(1960年)はブルース史に残る超名盤となる。この辺がブルースの摩訶不思議なところ。

さて、このアルバム、アコギとベースとドラムだけの録音なのだが、バンドのような厚みがあり、彼が弾くGIBSONの音の太さには衝撃を覚える。つんのめるようなリズムのブギ、やさぐれ感、ボーカルも「ドス」が効いており、低音にも関わらず声量が全く落ちない。彼のぶっとい声帯を堪能できる。

一度だけ来日しただけ。大の飛行機嫌いで、故郷のテキサスをなかなか離れなかった。以前乱気流に巻き込まれ、その恐怖でおしっこを漏らした悲しい過去があり、それ以来、一切のツアーから手を引いたという。日本に来たのは、単純にギャラを大いに弾んだからという理由。

あくの強い彼のブルース、凄まじい。せめて「MOJOHAND」という唄だけは、ググってみておくれ。すんごいから。これ唄おうと思ってる。勿論酔っ払いながらw

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