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独学で倒す!保育士試験(下調べ編)

こんにちは、ぺろよしです。
今回は国家資格である保育士試験に独学で全科目受験して、無事一発合格した私の勉強の進め方を改めてまとめていきます。
もちろん、同じ様にやったからといって合格を保障するものではありませんのであしからず。あくまでぺろよしはこんな風に勉強したんだフーンって感じでご覧下さいね。
とは言え今回は受験のきっかけや下調べなどになり、筆記編・実技編は次回以降となります。ごめんなさい、書いたら思いの外長くなりすぎて分けてしまいました。

◆そもそも保育士試験を受験したきっかけ

プロフィールでも記載している通り、私はとある中小企業で労務担当をしております。業種は保育と全く関係ない小売業界。何故そんな奴が保育士試験を受験しようとしたのか。

答えは簡単!マミートラックにあったから!

元々営業部関係で事務をしており、第一子の育児休業から復職後は元の部署に戻れず未経験で労務担当になりました。労務のベテラン爺さんが定年退職する事になりその後釜として私がちょうどよかっただけの事です。
(当社の人事異動は本人の適性や希望はほぼ一切ありません。ただ上役のお気に入り度とタイミングのみ。それで何度異動させられた事か…)しかし爺さんは私に引き継ぎをほとんどしてくれませんでした。何十年も続けた仕事をペーペーの私に引き継ぐのは色々思う所があったのかもしれませんが…渡されるのは雑務ばかり。何かないですかと聞いても仕事はなく、ただひたすら掃除したり雑用して時間が過ぎるのを待つだけ。労務の仕事も当然引き渡してくれなかったので、独学で勉強する事となりました。
今まで後輩を指導しバリバリ働いていた私には本当に本当に屈辱的で惨めでたまりませんでした。異動願もない、相談する上司もいない。このまま爺さんが定年を迎えるまで我慢するしかないのか?!と悩んでいたら事態は更なる絶望へ…。
以前の部署で私を苦しめたパワハラ上司が直属上司になってしまったのです。

毎日の家事育児と仕事のストレス。パワハラ上司からは一方的に攻撃されました。一番許せなかったのは育休給付金の事を「タダ金貰いやがって」と言われた事。メンタルは強い方ですがさすがにその日の晩は帰って泣きました。
何でこんな事になったんだ。子供がいながら働くのは罪なのか。もともと男性優位の昭和企業なので育児当事者は長く勤められないとわかっていましたが、こんなに早く追い詰められるなんて。辞めるにしても子持ちでこの歳で転職は厳しそう→そうだ、保育士なら国家資格だし家の近くで働く事もできる!辞めてもすぐ次がありそう!→よし、保育士取るかという訳です。
産後色んな方に助けてもらい、子供や赤ちゃんに関わる仕事の尊さを知りました。役に立っていない現状が辛いからこそ誰かの役に立ちたい、何よりも子育てや女性に厳しいこの会社に一矢報いたい、ただで辞めてたまるか…そんな気持ちでした。

そして令和3年度の前期試験出願が終わった2月中旬、私は勉強を始めました。ちなみに勉強開始時点では令和3年度後期試験を目標としておりました。まだ神奈川試験の事を知らなかったのです。

◆独学か通信か

さて、私は娘を保育園に預けているくらいで保育業界とは何の縁もゆかりもありません。実際に保育士になるには養成校に通うか国家試験を受けるかのどちらかという事しか知りませんでした。
とりあえず勉強するにしてもどう進めていけばよいのかネットで検索するとユー◯ャン等の通信大手を利用するか、全くの独学でやるかのどちらかのようです。
しかし私はワーママ。時間もない、何なら時短勤務で新卒以下の給料になっているからお金もあまりかけられない。なので独学でやったろーやんけとすぐ決めました。更に調べると「3ヶ月で保育士試験に合格しました!」なんかのブログがホイホイ引っかかってくるではありませんか。

え…でも保育士試験の合格率って20%でしょ?

と半信半疑でした。これは自分が合格したから思うのですが、保育士試験を3ヶ月と言わず短期間で合格するのは「不可能ではないがかなり難しいレベル」だと思います。短期間で合格された方は

・地頭が良い
・科目免除なので受験科目が少ない
・受験したのが近年ではなく解きやすい問題傾向の年だった

のではないかなーと勝手に思っております。
残念ながらあまりの待遇の悪さに保育士資格=そこそこ簡単に取れるものとイメージがついておりますが(失礼ながら私もそう思っておりました)、やはりそこは国家資格です。20%の合格率が示すように当たり前ですが試験は付け焼き刃で何とかなるものではなく、相応の努力が必要であるというのは知っておいてほしいです。
実際私は半年間で合格しておりますが、どれだけ家事育児仕事が忙しくても勉強を毎日休む事なく続けた賜物だと思っています。

保育士試験はただ子供の関連の事(栄養や健康、心身の発達)だけ学べばよいだけではありません。保育士の理念の要となる保育所保育指針から、福祉職とはなんぞや、その歴史や細かな制度・法律、虐待についてや保護者支援、教育分野や音楽工作の事などなど、本当に多岐に渡ります。士業などですと分野の奥深くまで学ぶ必要がありますが、ジャンル問わず幅広く勉強しなければならないのが保育士の独自性のように思います。
ともかく、通信でも独学でも合格するためには継続的な努力が必要です。これから受験される方はビビっておられるかもしれませんが、でもやればキチンと返ってくるのが保育士試験のよい所でもあります。臆せずチャレンジしてほしいです。

◆え…9科目もあるの…

さて、科目免除がない限りは初受験で勉強しなければならない科目はなんと9つもあります。それぞれの特徴と傾向をみていきましょう。出題されれば確実に得点源となり、押さえておくべき項目は★で記載しておきます。ちなみに難易度はぺろよし基準なのであてにしないで下さい(笑)

・保育の心理学(難易度:3.5/5.0)
年齢ごとに子どもはどのように発達していくのか運動・言語・社会性・遊びなど多方面から学びます。子育て中なら興味も沸くし個人的にめちゃくちゃ好きな科目。時々変な問題が出題されますが…。
★過去問で頻出の心理学者や心理学用語。発達障害や心身症も近年よく出題されています。

・保育原理(難易度:3.0/5.0)
全ての基礎理念である「保育所保育指針」や保育の歴史を学びます。とにかく保育指針を覚えないとダメですが覚えれば確実に点数がとれます。私はひたすら耳から覚えました。
★保育所保育指針(これがないと始まらない)・保育の歴史や関わる人物

・子どもの食と栄養(難易度:3.4/5.0)
栄養の基礎知識や、授乳期~離乳食完了までの子供の食の発達、食や栄養を取り巻く現代事情なんかを学びます。
「日本人の食事摂取基準」を覚えるのに苦労しますが正直出されても1問か2問です。潔く捨て問とあきらめるか、数値が覚えやすい項目や妊産婦のみに絞って無理のない範囲で覚えましょう。
★栄養素の種類や特徴などの基本項目

・子どもの保健(難易度:3.3/5.0)
子どもの身体的発達、けがや疾病に関しての対処法、予防接種の種類、感染症ガイドラインなんかがよく出ます。心理学で出る心身症に関して出題される場合もあったり、最近は変な問題が出る傾向があるので決して侮れない科目です。実際に育児でも保育現場でも役立つ知識が満載。

・保育実習理論(難易度:4.7/5.0 人によってはイージーモード)
実技試験にもつながる音楽・造形・言語の分野を各種学びます。音楽が全くダメなぺろよしは楽典を理解するのに1ヶ月かかったという難関科目。音楽記号は暗記するだけなので何とかなりましたがコードネーム・伴奏問題がとにかく鬼門でした。
その他は絵本の内容や作者名の問題、切込みを入れたこの紙を広げるとどんな形になる?みたいな楽しい問題ばかりです。
★とにかくコードネーム・音楽記号

・教育原理(難易度:3.7/5.0)
教育史や教育者名・著書名、各国の教育制度などが問われます。この科目は「社会的養護」とセットになっているいわゆる「ニコイチ」科目なので、10問中6問を正答し両方クリアする必要があります。
★教育者とそのキーワード・教育史

・社会的養護(難易度:4.0/5.0)
乳児院や児童養護施設など親元から離れて生活する子どもの事を学びます。各施設の理念と成り立ちや現状、どんな職員が配置されているか、被虐待児や里親制度などを初めてここで知りました。親目線だと「こんな子達がいるんだ」と勉強していて胸が痛みますが、ぜひ知っておいてほしい事だと思います。
この科目は「教育原理」とセットになっているいわゆる「ニコイチ」科目なので、10問中6問を正答し両方クリアする必要があります。
★施設の種類やその違い・特徴。入所児童に関わる各種データ

・子ども家庭福祉(難易度:4.2/5.0)
子どものいる家庭に対して国や市町村のどんなサポート制度があるのか、少子化対策やその歴史、母子保健や虐待なども学びます。個人的に勉強してもいつも得点があまり伸びずちょっと苦手な分野でした。
★国の支援制度・少子化対策の法律名など

・社会福祉(難易度:4.8/5.0)
ご存じ最難関科目。近年社会福祉士並に難化・専門化傾向にあり、この科目に泣かされる方は大変多いです。社会福祉という大きな沼を全般的に深く学びます。各種福祉施設や法律はもちろん、義務か努力義務か、根拠法は何なのか、実施主体は都道府県なのか市町村なのか、細かい部分まで出題されるので時間をかけて勉強すべき科目です。
ぜひこのnoteで社会保障制度学んでいってね!

◆みんなー!勉強しようぜー!

倒すどころかあんまり有益な事すら書けておりませんが、大人になってから学ぶ事ってとても楽しいです。「分不相応な塾に通って辛かった話」では勉強は苦痛でしかありませんでしたが、自分がやろうと決めた事をする、知らなかった事を知る、ただそれだけなのに保育士試験は私にとって楽しかったんです。勿論、家事育児仕事との両立はしんどかったし、難関科目とされる福祉系の勉強中は何度も???となりましたがそれ以上にたくさんのものを得られました。新卒以来ずっと同じ会社にいて働いているだけではわからなかった、保育という新しい世界があったんだと思い知らされました。

もし「保育士試験受けてみようかな…」とお考えの方は合格率や勉強の幅広さにビビらず、ちょっと本屋さんに寄ってテキストを立ち読みして欲しいです。案外面白い内容ですし、特にお子さんをお持ちの方は役立つと思います!
では次回筆記編で。

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