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公的年金制度ってなんだっけ?

今回は「公的年金制度」全般について綴ります。ぺろよしは老後のお金の事とか考えずに今を楽しく生きていきたいですが…なかなかそうはいきません。2000万問題とか何かと話題になりがちな年金制度、改めて復習してみませんか?
いつも通り保育士試験に出題される部分は太字にしております。

◆そもそも年金って?

年金とは老人になった時にお金がもらえる制度だというのは皆さんご存じだと思います。日本ではみんなで20歳~60歳の間は保険料をおさめて老後の生活などに備えましょうというシステムがあります。これを「公的年金制度」と言います。
公的年金制度は1954年(昭和29年)に厚生年金保険法として定められ、1961年(昭和36年)に「国民皆年金制度」がスタートしました。今回調べてみたところ戦前にあった労働者を対象としていた年金制度が時代と共に対象が広がり、やがて国民全員を対象とした大きな制度となったようです。

さて、この年金制度ですが、老後の為のお金だけではありません。3つのリスクに対して備える制度なのです。

老齢年金:年をとった時
障害年金:障害を負った時
遺族年金:家族が亡くなった時

恥ずかしながらぺろよしは「社会福祉」で勉強するまで年金=老後のお金の事だとばかり思っていました…。

◆国民年金と厚生年金

公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の二つから構成されています。
主な違いは以下の通りです。

国民年金:20歳以上60歳未満の全国民が加入
厚生年金:働いている人(会社員・公務員など)が加入

ここで注意してほしいのは、年金制度は二階建て構成だという事。
こちらの図(相変わらず私が社内用に作成しているものです)をご覧ください。

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新卒さん向けに作成した資料です

✖厚生年金に加入しているから国民年金ではない
○厚生年金は国民年金に上乗せされている

またまたお恥ずかしい話ですが、私は社会福祉で学ぶまで「厚生年金だけに入っている」と思っておりました(;´∀`)そうではなくて、会社員は国民年金と厚生年金の両方に加入しているという事です。大学生やフリーランスの方だと国民年金のみになります。

◆第○号被保険者って?

さっきの図の下にカラーのラインで「第○号」と書いてあります。これは何なのか?
健康保険と同じで年金制度に加入している人を「被保険者」と呼びます。国民年金の被保険者はそれぞれ第一号被保険者・第二号被保険者・第三号被保険者と3つに分かれています。

第一号被保険者:自営業・フリーランス・学生・無職など②・③以外の人
第二号被保険者:会社員・公務員など厚生年金の加入者
第三号被保険者:②に扶養されている年収130万未満の配偶者

以前の健康保険の記事のおさらいになりますが、年金には扶養家族という概念はありません。20歳以上~60歳未満の国民一人一人に年金を納める義務があるからです。第三号被保険者(扶養されている配偶者)にのみ存在します。そしてこちらでも「130万の壁」が出てきましたね。この部分は健康保険と同じで年収が130万以上あるのなら自分で年金を納めてね!という事です。
実務の話になってしまいますが、健康保険と厚生年金ってところどころニコイチな部分があります。資格加入・喪失の用紙が同一のものを使用したり(1・2枚目が健保提出、3枚目が年金用など)、扶養加入にしても健康保険組合で認定後→第三号の申請を行う(その際健保が扶養認定した事がわかる書類をつけたりなど)などです。分野は別々なのに切っても切り離せない不思議な部分を感じます。だったらもう少し連携してほしい…

◆私的年金って?

ここからは完全に余談になりますが、「公的年金」があれば「私的年金」もあるのをご存じでしょうか?私的年金は公的年金に上乗せする形で個人や企業が任意で加入するものです。最近始める方の多い「iDeCo(個人型確定拠出年金)」なんかが有名ですね。他にも企業型確定拠出年金や国民年金基金、また民間の保険会社が販売する個人年金保険もあります。
「年金だけじゃ老後は不安…」という方は調べてみるのもよいかもしれません。


以上、「公的年金制度」全般について簡単に綴りました。
「国民年金」と「厚生年金」はそれぞれ3つのリスク(老齢・障害・遺族)で同じように分かれているものの、細かい部分で違いがありますので詳しくご紹介していきます。


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