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さださんと谷村さん さださんともんたさん

先週放送の長崎からの「今夜も生でさだまさし」(NHK)の録画を、ひとりで爆笑してはウルウルしながら見ました。
さださん、絶好調だな。
頭とお喋りの回転の速さは昔からのことだけれど、もうそれも熟練の域に達してるような、なんか、人間の熟練というか。決して普通におじいさんとは呼べなそうな、
(親戚でもないので呼ばないけれど)
誰も「さだまさし」にはなれないと、思わずにはいられません。
どうか、お元気で。

(何か、勝手に思っていることを私の分際で馴れ馴れしく書いていてすみません…、以下も続きます。)

今回の「生さだ」で、さださんは谷村新司さんともんたよしのりさんの話をしていた。

谷村さんが満を持して「夏・長崎から」のコンサートに来てくれて『いい日旅立ち』を歌っていた時、
丁度、その野外ステージの真後ろを走る長崎本線の電車が、汽笛を鳴らしながら通過したという逸話。

…あっ、と思った。
私はこの話は初めて聞いたけれど、昔、さださんが信州辰野の蛍まつりの情景をラジオでレポするのを聴いた時と、少し似ている気持になった。
暗闇に舞うホタルの光と盆踊りの歌声と、そしてその向こうを中央本線が走り過ぎる風景を、さださんが情感たっぷりにラジオから伝えていた。

それを思い出しながら、
私は何年も続いた「夏・長崎から」にも行ったことはなかったけど、
さださんのお話を聞いて、谷村さんの『いい日旅立ち』の歌声にかぶさって響く汽笛の音が聴こえてくるような、絵が見えてくるような気がした。

…「僕はまだ、谷村さんはちょっと旅に出てるんじゃないかなと思うんです」
と言うさださんの言葉に、
私も、お洒落な帽子をかぶってどこかを歩いている谷村さんが見えるようだと思った。


さださんは子供の頃、故郷長崎の街の空を飛んだ記憶があるそうだ。
『虫下しのララバイ』の「僕」はジャングルジムから飛ぼうとしてたし、『夜間飛行』という曲では、飛んだ時に見えた景色まで歌っていたし。
私はさださんが折にふれてする「空を飛んだ話」が大好きだ。そして、それを信じてくれたのは
「オレ、さだやったらホンマに飛んだ思うわー」と言った、もんたよしのりさんだけだという話も。

この話は何度聞いてもうれしくてすごく素敵なのだけど、
今回は今まで聞いた中で1番心にぎゅっと沁みた。

さださんが飛んだ軌跡や見えた景色を語り歌うと、ほんとうに本当に見えてくる。
いつだったかの遠い日に絶対本当に、さださんは風呂敷まとってジャングルジムから飛んだんじゃないかと、私も思わずにいられません。