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鈴が来た!

あれは去年、酷暑の夏にやって来た涼し気な「鈴」の音色が忘れられなくて、
それがもしかしたら、つる・るるるさんのnoteで読んだ『水琴鈴』というものかもしれないと目途がつきそうだったものの、
ためしにyoutubeで聴くその音は、あの音とは全然別物のような気がしてならず、(るるるさんも「現物の方が良い音!」と仰った)
来る日も来る日も「またあの鈴来ないかな〜」と想い焦がれて幾星霜、いや8ヶ月くらい?

先日ついに来た。鈴が。
いや、鈴を持ったお客さんが、また。
この前の人かどうかはわからないけれど、確かにお会計の時にバッグのどこかであのシャラランという音がした。

でもその方は急いでいらしたようで、支払いを終えると私に余計なことを話かけるチャンスを与えず足早に立ち去ったのだった。残念。
やっと再会出来たかと思ったら、、私はとても気落ちした。

しかし、それから数日後、
なんと、また鈴の音がしたのだ。先だってのお客さんとは多分別人の、ご近所のカフェのおねえさん(何人かいらっしゃるのでお顔を失念しがち)。
そのお客さんの帰り際に、私はすかさず質問した。次のお客さんが待っていたけれど、たまらず…(すみません)。

「わぁ、きれいな音ですねっ!その鈴、水琴鈴ですよね?」
(やった!聞けた!!)

おねえさんは、
「ええ、これは日光東照宮でしか手に入らない鈴で、どこにも穴が開いてなくて云々…」
と、ちょっと自慢げに鈴の構造にまで言及しながら、
でもやっぱり急いでたみたいでサッサと店を後にした。

そうか、そうなんだ。
東照宮でしか買えないのか。
へぇ〜。
でもそんなことよりまず、あの音色が水琴鈴だと確定したことが私はとても嬉しかった。

これで、つる・るるるさんとそのお友達が持っている鈴と、夏にうちに来た見知らぬお客さんが付けていた鈴と、近所のカフェのおねえさんの鈴とが、みんな水琴鈴というカテゴリーで繋がったのだ。(特別な力を持っている…でも、宇宙から来た…でも、選ばれし八犬士…でもないけれど。)

しかし、ここで、
水琴鈴を持っている人は何故か急いでいることが多いのは、ひょっとしてあのシャラランという音にはカラータイマーのような機能があるのではないか?
宇宙からの司令か何か…?

と、そこまで考えるほどの果てしない妄想が膨らんだのは蛇足です。


こうなったら話は早い。
私も欲しい。
GW終わったら日光まで買いに行くか?

いや待て。
ネットで調べたら、日光東照宮のそれは「鈴鳴龍守」というお守り鈴で、それなりの御利益とお値打ち?があるようだけれど、、
私はただあの音が欲しいので、フツウに出回っている「水琴鈴」で(が)いい。

ちなみにネット上では、
「鈴鳴龍守と水琴鈴は同じ鈴!」とか「ファミレスの売店で買った水琴鈴も同じ音」などという情報もあったので、
密林でポチッてみた。

まさしく、あの音だった。

ついに来た水琴鈴

「シャラン、シャラシャラシャラ」にもっと星の粉をまぶしたような金属的というか鉱物的というか、
最初の「シャラン」が1回凍って止まって、粉々になって振りまかれるみたいな、
しかもそれが砂漠のような何でも吸い込んでしまいそうな反響のない世界にある、
もっと詩的な深みと時間的な奥行き(どうゆうん?)がある世界の不思議な音というか。

昨年の夏、その鈴の音にカンドーして語ってる私のnoteより


さっそくバッグにつけた水琴鈴


今日も、
用も無いのについバッグを揺らしたり振り回したりしてはウットリしています。