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「心のダークサイド」に落ちかけた地獄の日々を支えたあの一冊。

先日、ある時期に使っていたノート(私、よく手書きします)を事情があり振り返っていました。苦しい時こそ、やはり深い学びがあるんだと手書きのビジュアルを通じて自らの軌跡を感慨深く眺めていたのですが、中でも個人的に涙ぐましいページが出てきて思わず読み入ってしまいました。

そのページ、あえてこちらで晒してみると、こんな感じのことを書いています。

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蘇ったのは、急拡大する組織、たった一人の人事で、四面楚歌な状況におかれた当時の私が出会った「一冊」の学びを、とにかく自分に叩き込むために必死に書き残した記憶でした。

たった3つのマントラ。

ハイライトは冒頭の3つのセンテンス。

前提 |すべての悩みは『対人関係の悩み』である
出発点|課題の分離
ゴール|共同体感覚

ウィークリーでやってくるサザエさん症候群に抗いながら、デイリーで出勤する地下鉄からの登りエスカレーターでは、大好きなプロレスラーのテーマソングをかけながら、このノートに殴り書いた学びを、まるでマントラのように唱えながら出社したのを思い出します。

当時、色々あって心身ともに疲れ果てていた私の心がダークサイドに落ちずに、今も元気に(むしろパワーアップして)やっていられるのは、間違いなく「ランニング」と「とある一冊」のお陰だと思っています。

この「メモ」は、そんなある一冊の学びを走り書きしたものでした。

異例のベストセラー。

それはまさに「勇気」の一冊でした。刊行してまもなく異例のベストセラーとなったものなので、先ほどのハイライトを見ただけですぐに気づいた人も少なくないんじゃないかと思います。

ちなみに本書は国内累計208万部、世界累計485万部の大ヒットだそうです。 続編の『幸せになる勇気』との合計部数は世界で600万部を突破。すごいですね。それだけ多くの人の「心を救った」ということでしょうか。

ご存知ない方のために念の為、端的に説明すると本書は「アドラー心理学」の教えを、悩める若者とアドラー心理学を極めた賢人との対話形式で解いていくとても読みやすい内容です。

ちなみに最近オーディオブック(Audible)にハマっている私としてはこちらの一冊の方が導入にはオススメです。本書のタイトルがキャッチーかつ、もう七番煎じぐらいで完全に舐めていたのですが、サクッと「アドラー心理学」の要点をビジネスシーンに重ねてインプットするには最適です。

倍速で聴けば、3〜4時間の隙間時間で聴き終えることができます。

私はじっくり読み込みたい本以外は、もう完全にオーディオブック切り替えています。ランニング中、散歩中、運転中、筋トレ中... ながらで聴けるのが最高ですね。Amazonユーザーなら「Audible」一択です。

さて、話を戻しましょう。

「人間関係は悪いのが普通」と達観する。

アドラー心理学では

すべての悩みは『対人関係の悩み』である

と言い切るんですが、実際本当にその通りだなと思います。
その上で、これは別の図書からの引用なのですが、

「人間関係は悪いのが普通」と達観する。

このマインドセットもすごく重要だと思うんです。
特に「カイシャ」という仕組みは、家族や恋人でもない多くの「他人」と高い目標に向けて連携プレーをし続けないといけないので、全員と仲良く最後まで走り切ろうというのはゲームのルールとして無理があります。

特に部下を持つ上司、ミドルマネージャや組織を診る側の人間としては、ここの前提理解がないと本当に身体も心も振り回されてしまうのが「カイシャ」という「生きた組織」なんだと思います。

私は「アドラー心理学」の回し者ではないので、思想に合う合わない、好き嫌いがあると思うので無理に「アドラー心理学」自体を勧めるつもりも勧めてもいないですが、上記「人間関係に関する不変のエッセンス」は、マインドセットして全ビジネスパーソンが持っておくべきだと思っています。

この前提に立った上で、

・あくまで「目的」達成のために
・環境(文化)に沿ったやり方をする

この2点だけです。
これさえ抑えておけば、本当に心も身体も軽くなり、仕事もグングン前に進む。辛い環境の時ほど、低い期待値と徹底した目的思考が心を助けてくれます。

心を自衛する。

社会・経済全体を大きなストレスが押しつぶそうとしてるこんな時代だからこそ、あらゆる方法で「心」を自衛する方法を身に着けるべきです。
便宜上、「会社」や「仕事」というシチュエーションに沿って書きましたが、当然「家族」や「恋人」どうしても「悩み」大き時代ですね。

運動でも、瞑想でも、前述のような知識のマインドセットでも、身体を、家族を、人生を守るにはまず「心」から。

そんな、自らの原体験が滲み出たメモを発見した故の、回顧録。

心は、「自衛」して楽しく生きていきましょう。

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