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「あるべき姿」からの組織づくり。コーポレート部門にこそ戦略性や思考性が必要だ

XR技術で未来をつくるSynamon、採用担当の荒木です。
今回はSynamonのコーポレート部門をご紹介。(Synamonでは部門のことを「セクション」と呼んでいますが、この記事内では部門と記載しています)

そもそも、スタートアップのコーポレートやバックオフィスには様々な形がありますよね。だからこそ、一口に「コーポレート部門で人を探しています」と言ってもわかりづらい。私たちも今募集中なので、伝わりづらさを実感中です…

今Synamonは創業5期目、2019年12月にCFOが入社タイミングで初めて「コーポレート」という部門がつくられ様々な形を模索した結果、役割やミッションを明確にして3つに分割することになりました。(2021年5月から)

財務経理:Synamonのお金にまるわるすべてを担っています。CFO管轄。

採用:
採用活動~入社オンボーディングまでを担っています。代表管轄。

コーポレート:
上記以外のすべてを担っています。現在はBiz.Dev.の役員が兼任で管轄。

今回は、上記のコーポレートの部分。スタートアップの初期によくある「担当領域が広くそこまで細分化されていない」状態なので、業務の内容というよりは、コーポレート部門で働くうえでのスタンスやコーポレートの組織貢献といったテーマでお話を聞いてみました。

話をうかがったのは…

武井 勇樹さん(執行役員 / VP of Biz.Dev.)
2021年5月よりコーポレートセクションの責任者も兼任。「驚異のインプット力」の持ち主です。「VRのビジネス活用といったらSynamonの武井さん」になるべく、他社のイベント登壇などもしております!
望月 咲岐さん
2020年6月にSynamon入社。スタートアップで人事なども担当していた経験があり、うちでは労務まわり中心に幅広く担当。自他共に認める「オペレーションの鬼」、そしてものすごく夜型の人。


ヤバいと知りつつ自分で蓋をしていたものが、全部自分のところに戻ってきた

荒木:
武井さん、改めてコーポレート部門を見るようになっていかがですか?

武井:
めちゃめくちゃ大変wスタートアップのコーポレート(バックオフィス)は、業務範囲が広いですよね。
CFO入社前は、給与振込みとかドキュメント管理とかを僕がやっていた時期もあったんですけど、当時は人数も少なかったから自分でとってきた案件の契約書管理して請求書発行して…という感じで自分で全部やっているだけ。
関わる人数がちょっと増えただけで、こんなに煩雑になるのかと衝撃をうけています。
※2019年秋から比べるとBiz.Dev.&CSメンバーは3名→8名に増えています!

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武井:
例えば、Googleドライブでのドキュメント管理。「このままいくといつか絶対死ぬ」とわかってはいたのですが、当時はツールをいれる余裕がないから、そのままの運用を続ける判断をしていたんですよね。
総務担当の人が入社したら蓋を開けてもらおうと思って、ヤバいと知りながら色々なことに蓋をしてきました。それが1年半たって全部自分に戻ってきた(笑)

望月:
誰かが何とかしてくれるだろうと思っていたやつが、そのまま(笑)

武井:
ある意味、何のパンドラの箱が眠っているかは把握しています。

コーポレートが取り組む課題とは?

武井:
望月さんとも話をしていたんですけど、コーポレートの領域で起こる問題は顕在化していないものが多いんです。一見整っているように見えるものも、これから1-2年後とかを見据えた「あるべき姿」を考えると、どこかでヤバくなる問題・課題がいくつもある。だたリソース的に全部は対応できないから、どこのリスクを今摘んでおくべきかを考え続けているイメージですね。

荒木:
ちょっと先を予想するところから、はじまるんですね。

武井:
難しさでもありやりがいだとも思うのですが、少し先の「あるべき姿」をどれだけ描くかがめちゃくちゃ重要です。
業務としては、制度設計とか業務フロー改善とかルール策定とかもありますけど、ガチガチにルールや法律を守った結果、働きづらい会社になりメンバーが辞めてしまったり、誰も入りたいと思わない会社に変えてしまっては意味がない。
一方で、コーポレートの攻めの意識が強くなりすぎて、Biz.Dev.やプロダクトのみんなを不安にさせてもいけない。
「攻めのコーポレート」ではあるけど、みんなが安心して攻められるようにあくまで「攻めのための守り」という意識をどれだけ持てるかが、うちのコーポレートには大事ですよね。

望月:
極端な話、コーポレートの業務だけを考えたら、プロダクトをそこまで知らなくても対応できます。でも、それだと「会社のことを考えて動くこと」ができないんですよね。
みんなが何を問題と思っていて何を求めているのか、事業やプロダクト側では何をしているのかをキャッチアップするために、時間があればスクラムのMTGにも参加しています。
取り組む課題の優先度をつけていくためにも、プロダクトや事業の動きを知るのは大切ですよね。

※Synamonではスクラム開発を導入しています。エンジニアとデザイナーでチームをつくっていますが、スプリントプランニングやレビュー、レトロスペクティブなどは、誰でも参加可能なのです。

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武井:
コーポレートって、サッカーで例えるとセンターバックに近いのかなと思うんです。
抜かれるとマズいので基本ディフェンスだけど、ここぞというときには上がって、なんならシュートも(笑)ゲーム全体のバランスに気を配りながら、攻守のバランスをとっているみたいな立ち位置なんじゃないかと。
管理部門やコーポレートはオペレーションのイメージ強いですけど、特に今のフェーズだと戦略性や思考性が求められる気がしています。マーケットの潮目や事業がどう伸びるかを予測した上で動かないと、攻めるべき時に動けないですからね。

※武井さんはサッカーにはあまり詳しくありません。

望月:
私は、自分がクリエイティブなことはできないから、プロダクトを作ってる人たちが楽しく働きやすい感じになるようにサポートしたい気持ちが強いんですね。攻めてる人たちがちゃんと攻められるように、守りの方が柔軟性持ってちゃんと対応しますよと。
その意味でも、センターバックというのはわかるし、時には攻めることも必要だなって思います。

カルチャー醸成やポテンシャルの最大化、コーポレートの軸となるテーマは?

荒木:
コーポレートっておもしろいはずなんですけど、組織や事業への貢献が見えづらい部分もあると思うんです。武井さんはSynamonのコーポレートはどういう形で貢献していくと考えてますか?

武井:
最終的にはカルチャー醸成だと思っています。労務にしても評価制度にしても、コーポレートは社内の仕組みを作っていくわけじゃないですか。
例えばオフィス移転とかも、「みんなが世界中からアクセスして、バーチャル上で集まってやるべきことをやるのがうちの会社のカルチャーです」とするなら、リアルのオフィスは全部解約するのが正解かもしれない。逆に「みんなが同じリアルの空間を共有して、そこで切磋琢磨しながら生まれる強いカルチャーがうちの強みで目指すべき姿だ」と言うなら、場所は必要ですよね。
制度設計って「どういうカルチャーを作りたいのか」に紐付いているんじゃないかと。そういう意味では、組織文化やカルチャーに興味のある人は向いていると思います。

荒木:
「あるべき姿を描く」という話にも通じそうですね。やること自体は評価制度とか堅いところを作ってるイメージですが、カルチャーをつくる意識がないとSynamonのコーポレートにはあわない。

武井:
あわないと思う。あと、向き不向きでいくと「人が好きなタイプ」は向いているんじゃないかな。僕、どっちかと言うと人よりプロダクトのほうが興味度合い強いんですけど(笑)

望月:
私は人が好きなタイプですよ(笑)

荒木:
今Q(2021年5-7月)では業務フロー改善などを中心に、リーダー陣を中心とした問題解決のワークショップもコーポレート主管で実施していますよね。育成にも取り組み始めたのは大きな変化という印象があります。

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武井:
コーポレートの方向性としてはオペレーションを洗練させていくという選択肢もありますけど、Synamonは「人がドライバーになる会社」だから、各人が持っているポテンシャルを引き出す仕組みなり文化なりを作れるかは大きいテーマになるかと思います。
問題解決をリーダー層ができたら、そこからチームに波及して、みんなができるようになって、組織としての力を底上げできるだろうとか。
こういうことを考えてどんどん実行していける人は、コーポレートに合いますよね。

荒木:
ポテンシャルを引き出すひとつとして、今回は問題解決のフレームワークみんなに覚えてもらうということだったんですね。納得!
人のポテンシャルをどう引き出すかをテーマにコーポレートとして組織づくりをするというのは、おもしろいテーマだと思います。

武井:
コーポレートの業務全般そうですけど、望月さんがやっている労務とかも日常的にタスクがあって、目の前のタスクだけでも過多になりがちです。でも、それだけを捌いていてもあんまり価値が出ない。
じゃあどこでプラスアルファの価値を生み出すのかというと、Synamonの「あるべき姿」を描いて、今はまだ顕在化していない課題を解決していくところなんだと思うんです。
会社や事業がどこに向かっていくのか、どんな人がこれから採用されるのか…全社戦略を理解したうえで「だったらこれが必要だよね」と動いていく。
会社が攻め続けられる、事業やプロダクト側が攻めを維持できるような準備や設計をするのがコーポレートで、その役割や重要性をコーポレートにいるメンバー自身が納得できていると強いチームになりそうですよね!

Synamonのコーポレートに向いている人は?

現在「コーポレート責任者候補」を募集しているということで、インタビュー中にでてきた向いている人・向いていない人の要素をまとめてみました!

Synamonの今のフェーズにマッチするタイプ
ポジティブ
人が好き
問題解決、課題解決が好き
わからないことも自分で調べながら自立自走できる
カオスな環境を楽しめる
柔軟に対応するのが得意
Synamonの今のフェーズにマッチする思考性
カルチャーや企業文化の醸成、そこからの組織づくりをしたい
経営陣と距離が近い仕事をしたい
将来、起業したい人
今のフェーズだとミスマッチ(泣)
労務や法務などひとつの領域のスペシャリストになりたい”極めたい”タイプ
カオスな環境、整備されていない環境より、ある程度ルールが定まっている環境の方が活躍できるタイプ

スタートアップの場合、事業フェーズや規模感によってコーポレートの役割やマッチする人も変わるので、あくまで今のSynamonという前提です。課題解決が好きとかは、Synamonらしいかもしれません。
このあたりは他のスタートアップの皆さんにも聞いてみたいので、「うちの会社はこんな人たちでコーポレートやバックオフィスのチーム作っていますよ!」というコメント、ぜひください!

一方、今のフェーズだとミスマッチとしてあがっていたのが、「専門性を極めたいタイプ」でした。ここに関しては本当にフェーズの問題で、もう少し先になると法務や人材開発をチームとして分割することも検討していくかもしれません。Synamonにご興味ある方で、専門性を極めたいタイプの方がいましたら、もう少しだけお待ちください!お互いにとってベストなタイミングでお話ししましょう。

まとめ:Synamonコーポレートを語るうえで重要な3つの軸

今回はSynamonのコーポレート部門について武井さん、望月さんにお話を聞いてみました。どんな役割を担っているのか、少しでもイメージ湧いてきましたでしょうか?最後に、Synamonのコーポレート部門の軸となるセンテンスを3つ。

1. 
会社/事業が攻め続けていけるために、攻めのための守りという意識が大事

2.
少し先の「あるべき姿」を描き、そこから制度や仕組み、組織をつくる

3.
カルチャー醸成やメンバーのポテンシャルを引き出すのもコーポレートの一部


私は採用という役割を担っていますが、一緒に組織をつくっていくひとりとして、コーポレート部門の考え方ステキだなと改めて感じました。採用も安心して攻めていけそうです!

「このチームはおもしろそうだ」と思ったアナタへ

この記事で語られた考え方や目指す方向性に共感された方は、ぜひ一度、お話しましょう!
カジュアル面談も実施中ですので、お気軽にご連絡ください。