はじめに

こんにちは
SYNCA合同会計事務所　中小企業診断士の小泉です。

以前「会社に合った補助金とは？」という記事で
事業再構築補助金をご紹介しました。

事業再構築補助金はコロナ禍を経て新市場進出 、事業・業種転換など
思い切った事業再構築を目指す中小企業向けの補助金で、2021年の開始以降
多くの中小企業が活用してきました。

しかし、令和6年に執行される補助金に関する予算の資料では予算が大幅に削減されており、事業再構築補助金の一部廃止又は抜本的な制度見直しの
動きがみられています。

そんな中、令和6年4月1日新たに第一回申請受付が開始したのが
「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」です。

今回はこちらの大まかな内容をご説明します。

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事業概要

対象事業

東京都中小企業振興公社のサイトによると

と書かれており、取り組みの例として、
「既存事業の『深化』」「既存事業の『発展』」があげられています。

既存事業の「深化」
⇒経営基盤の強化に向け、既に営んでいる事業自体の質を高めるための取組
　・高性能な機器、設備の導入等による競争力強化の取組
　・既存の商品やサービス等の品質向上の取組
　・高効率機器、省エネ機器の導入等による生産性の向上の取組

既存事業の「発展」
⇒経営基盤の強化に向け、既に営んでいる事業を基に、新たな事業展開を図る取組
　・新たな商品、サービスの開発
　・商品、サービスの新たな提供の導入
　・その他、既存事業で得た知見等に基づく新たな取組

何度も出てきている「経営基盤の強化」がキーワードと言えます。

コロナ禍を経てこれからの変化していく事業環境に対応するため
「経営基盤強化」に繋がる「既存事業の深化や発展」を目指す取組に対して
助成をしますよ、というのが大まかな内容です。

対象事業者

①法人：令和６年４月１日時点で本店の登記が都内にあること
　　　　（実施場所が都内の場合は支店でも可）
　個人事業者：納税地が都内にあること
②直近決算期の売上高が、「2019年の決算期以降のいずれかの決算期」と
　比較して減少している、又は直近決算期において損失を計上していること

②の売上高の減少要件は事業再構築補助金にもありましたが、減少幅の指定などがないため、より幅広い事業者が対象となる見込みです。

助成の概要

本助成金の概要は以下の通りです。

・助成対象経費
　⇒原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注費、
　　産業財産権出願・導入費、規格等認証・登録費、設備等導入費、
　　システム等導入費、専門家指導費、不動産賃借料、販売促進費、他

・助成率
　⇒助成対象経費の２／３以内

・助成限度額
　⇒８００万円

サイトの構築によるWEB広告の実施に使用できるシステム等導入費や
新たに物件を賃借する際の賃料も助成の対象になっています。
※一部上限額がある経費区分や単独申請ができない経費区分があります。
　詳細は公募要領をご確認ください。

スケジュール

令和6年4月1日から第一回募集が開始しましたが、
毎月上旬～中旬に募集、翌々月下旬に交付決定がおりるスケジュールで
既に令和7年3月(第12回)分までの予定が発表されています。
（※募集予定は変更になる可能性があります。）

事業再構築補助金では募集期間が一回につき3か月、採択発表は締切から約3か月後でしたので、事業再構築補助金と比べて短いスパンで実施されます。

まとめ

今回ご紹介した「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」は以下のような事業者様に適していると考えられます。

申請の際には募集要項をよくお読みの上申請してください。

また、SYNCA合同会計事務所では、税務会計顧問のご依頼はもちろん、
補助金・助成金申請のサポートも行っております。
日々の業務だけでなく更なる発展を目指してチャレンジする事業者様を応援しておりますので、お気軽にお問合せください！