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変化を起こし、変化を愉しむ


はじめに

SYNCA合同会計事務所の共同代表/CEOの平川です。
 謹んで新年のご挨拶を申し上げるとともに、このたびの能登地方を震源とする大規模地震により被災された皆様および関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
被災地の安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

振り返ってみると、道ができていた

 note最初の投稿ということもあり、私個人のこと、そして事務所のことについて書きたいと思います。(長くなるため、私の生い立ちや税理士を目指したきっかけなどは、機会があればまたどこかでm(__)m)

20代は「反省と挑戦」

 私は大学卒業後、25歳の時に税理士資格を取得し、都内の税理士法人等で実務経験を積みました。定時といえるのが22時以降という忙しい日々でしたが、もともと頭のできが悪い私は、量をこなしてとにかく追いつくしかないと、必死だったのを覚えています。

 ある日、担当先である飲食店経営者の方が事務所に駆け込んできました。その理由は、2店舗目を出店したが大きな赤字を出し続け、資金繰りに窮していたのです。
 その後も会うたびに社長の顔がやつれ、疲れ果てていく姿を目の当たりにしました。何か手を尽くせることがないか言葉を発しても上滑りしているばかりで、私は ただ、じっと社長の話を聞くしかできず、何もできない自分の不甲斐なさを痛感しました。
 いや、きちんと聞くことすらできず、どうしたらいいのかと狼狽し、ただその場にいることしかできなかった、という方が正しいかもしれません。
 その後、試行錯誤の上無事2店舗目の売却が決まり、安堵の表情を浮かべていた社長の顔を忘れることはないでしょう。

 今でもその光景が脳裏に焼き付いていて、私の税理士としての大きな原体験になっています。

 その後も素晴らしい経営者の方々とお仕事をご一緒させていただく中で、今の自分では経営者の方の力になることができないと考え、中小企業診断士の勉強を開始しました。

 知り合いに診断士合格をしている人がいなく、また平日は仕事で帰宅が遅くなることから専門学校へ通えず、何をしていいかすらわからないまま勢いで通信教育を申込み、勉強をスタート。
 また、平行して毎週土曜日には母校にて税理士試験対策の講師もしていたためまとまった時間をとることが難しく、行き帰りの電車の中や昼休みなどの隙間時間を活用するとともに、日曜日は近所の図書館で開館から閉館までひたすら机にしがみつくような生活を経て、運よく合格することができました。

 この時の隙間時間の使い方が染みついたおかげで、どこでもすぐに短時間でも寝れるようになりました(笑)。
 また、時間の大切さを痛感したことで、仕事だけでなく遊びも全力で向き合うことができるようになれたと思います。 

30代は「建設と葛藤」

30歳。いよいよ夢に見た独立開業です。
 しかし、現実は東京日本橋の窓無し3畳一間の独房のようなシェアofficeでのスタートでした。コネなしカネなし。だけど何かを成し遂げたいという情熱は持っていたと思います。
 今思えば独立準備を全くしていなかったも同然で、半年で貯金が底をつきかけることがわかり、お金がないと冷静な判断ができなくなる、何とも言えない感覚を初めて味わいました。

「これがお金が無くなっていく怖さか。」と。

 20代の時に何もできなかった顧問先の社長、そして無力な自分の姿と重なり恐怖心が芽生えるも、本当に素敵なご縁をたくさんいただく機会に恵まれ窮地を脱することができ、徐々に事務所の経営を軌道に乗せることができました。
 また、このことを通して、おこがましくも顧問先の方々に同じような思いをしてほしくないと、キャッシュが残るための経営支援ができないかと考えるようになりました。そのためには、多くの方の力が必要であり、自問自答を繰り返す中で、覚悟を決めました。

SYNCA合同会計事務所としてリスタート

 40歳の後ろ姿が見え始めた2021年11月から、税理士・診断士の吉井さん、税理士・M&Aアドバイザーの高梨さんとSYNCA(シンカと読みます)合同会計事務所を設立しました。

SYNCAは「進化、深化、真価」が由来です。

 自立した信頼できる人と、お互いの違いを認め合い、強みを活かし合う、そんな世界を創るための決断でした。

最高のメンバーが集まることで、業務範囲も大きく変化しています。
最近では、税務顧問にとどまらず、M&Aなどの組織再編の検討や事業承継のご相談も増え、また、今後は経営診断や経営計画策定支援などのサービスを拡充していく予定です。

 10年前、一人で始めた事務所でしたが、今ではグループ全体で18名を数えるまでになりました。特にここ3年ではありがたくも500名を超える方からご応募をいただける事務所になり、手前味噌ですが無名の事務所としてはなかなか健闘している方では…?とひそかに思ったりしています。

 未曽有の災害ともいえるコロナを乗り越え、ITを駆使した業務効率化を徹底するとともに日々改善を図ることで、北は北海道、南は福岡まで最優秀のスタッフがおり、全国各地で活躍しています。
 また、定期的なコミュニケーションを活性化するため、雑談グループや、毎月の社内勉強会などを実施し、リアルで仕事をする以上にお互いを高め合えい、理解し合える環境をつくっている最中です。

私たちが大切にしていること

会計事務所は何のために存在しているのだろう。
ここ数年そんなことをずっと考えてきました。

2023年にはスタッフ全員で何度も何度も話し合い、意見を交換する中で、私たちのミッション、ビジョン、そして5つのバリュー(MVV)が生まれました。

ここで、私たちが大切にしていることをご紹介します。

ミッション

課題を数値化し、挑戦する経営者と未来を拓く


ビジョン  

経営に専念できる環境を提供し、黒字企業を一社でも多く増やす


5つのバリュー

【”ありがとう”から始める】
■感謝と行動が未来を創る

すべてに感謝する姿勢から始めること。
そして、きちんと「ありがとう」と言葉に出して伝え、讃え、共に次のステージへ進みます。

【"できる"思考】
■どうしたらできるかを考え抜く

できない理由を並べるのは簡単です。
壁にぶつかった時こそ、どうしたらできるのかを頭が沸騰するまで考え、 議論し、最適解を出すための努力を惜しみません。

【時間は命】
■圧倒的なスピード感=価値そのもの

スピーディな行動が次の一手を早め、価値を生み出します。
最速の行動で品質を高め、最大の成果を目指します。

【103点主義】
■期待を超える行動を

100点満点の仕事ではお客様を感動させることはできません。
お客様の目的から逆算し、ちょっとした心くばり、先回りの提案など、 私たちに期待されることのひとつ上をいく価値(103点)を提供します。

【壁を破る】
■傍観者ではなく冒険者へ

過去の実績や経験に甘んじることなく、自分の限界へ挑み続けます。
挑戦しないことが失敗。そうした企業風土を共に作ります。

このMVVの詳細については、また別の機会でお話しさせてくださいm(__)m

SYNCAが目指すミライ

2024年11月にSYNCA合同会計事務所の設立から満3年を迎えます。
まだまだ改善点は多く、伸びしろだらけではありますが、仕事を通して社会に貢献できる土台ができてきたところです。

SYNCAが目指しているミライは、どこか遠いところにあるものではありません。

「今日も一日やり切ったな。」
「明日はもっとこうしていきたいな。」

布団に入る前の自分にそんなことが言えるような日々を創りたい。

そして、「あなたにお願いして本当に良かった。」

そう言ってもらえるような一人一人でありたいと考えています。

そのためには、「全員が自立した専門家集団であること」が必要不可欠です。

自分の強みと役割を理解し、自己研鑽を怠らず、乾いたスポンジのようになんでも吸収していけるような素直さと好奇心を持ち、行動し続ける。
私自身もその一人としてこれからも歩んでいく決意です。

一人だからできることもあります。
でも、一人だとできないこともあります。

私たちは今、1+1が3にも4にもなるようなミライを創っている道の途中です。
その先には、約束されている地図はありません。
だからこそ、真剣に自分と向き合い、形づくっていく喜びを感じています。

時代が大きく動いています。

変化を自ら起こし、変化を愉しむ余白を持つ。

SYNCA合同会計事務所の挑戦は始まったばかりです。
どうぞご期待ください。