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#37『”弱音吐くくらいならいつだってやめちまえよ ”SHISHAMO「最高速度」を語る』

今回は2024年1月10日に配信シングルとしてリリースされた、「最高速度」という曲について語ります。

この曲は2024年ボートレースのCMソングとして作成されました。この曲についてボーカル宮崎朝子は”ボートレースっていうものは男女性別も関係ないし年齢も関係ないというところに衝撃を受けまして、そこから自分をカテゴライズしないで努力していくということを曲にしたい思った”とインタビューで答えています。YouTubeにて音源がありますので、載せておきます。

それでは語っていきます。

一番Aメロの歌詞

私を測れる物差しなんて
この世に一つだってないんだ
そう信じて進むだけ
戦う相手を間違えないで
鏡に映ったそいつだろ?

「最高速度」作詞:宮崎朝子

主人公には達成したい何かがあることがわかります。何か目標に向かって頑張り続ける事って凄くしんどいし上手くいかなくなることってあるじゃないですか。そういう時に優れている他人と比較して劣等感を感じたり落ち込んでしまうことってありますよね。外に目を向けるのではなくて、今は芽が出ないかも知れないけれどコツコツと自分を信じて進んでいくことが大事なんだという意味が込められているように思われます。

二番Bメロの歌詞

立ち上がれない そんな夜には
声に出して言ってみる
「自分で選んだ道だろう
弱音吐くくらいなら
いつだってやめちまえよ」

「最高速度」作詞:宮崎朝子

これ以上ないくらい努力しても成果が出ないことってありますよね。「立ち上がれない」というのは何かに挑んで跳ね返された時に言葉を失うくらいショックになるような感覚を表現しているように思います。

そして「自分で選んだ道だろう 弱音吐くくらいなら いつだってやめちまえよ」という強い言葉を声に出して言ってみるという歌詞が凄く良いなと思います。言霊ってあると思っていて、立ち上がれないような気持ちになった時にそこで辞めてしまうのかそこから這い上がっていくのかは自分次第ですよね。自分を奮い立たせるために前向きになれる言葉を発していくのは達成したいことがある人にとっては凄く大事で効果的なんじゃないかと私は思います。

一番サビの歌詞

届きそうで届かなくて
だけど立ち止まるなんて選択肢はなくて
どうして続けるのかなんて
考える暇もないくらい
私は今を走ってる
最高速度で走ってる

「最高速度」作詞:宮崎朝子

”届きそうで届かない”そのあと少しの為にがむしゃらになれるってかっこいいですよね。私は現在何かに打ち込んでいるわけではないので、考える暇もないくらい何かに夢中になれるって「私は今を走ってる」というフレーズもあるように凄く充実してそうで羨ましいななんて思います。

Cメロの歌詞

本当はもう分かっているんだ
自分を信じるしかないんだって
ただ笑顔が見たいから
信じてくれる君がいるから
どこまでだって強くなれる
常識なんて脱ぎ捨てて
自分が本当に着たい服を着て
だってこんなに窮屈じゃあ
退屈でしょうがない

「最高速度」作詞:宮崎朝子

「ただ笑顔が見たいから 信じてくれる君がいるから どこまでだって強くなれる」というフレーズ。何か目標に向かって頑張っていくのはその人自身ではあるんですけれど、絶対に人との関わりがあって何事も成り立っていますよね。チームの仲間や支えてくれてる人、応援してくれる人など誰かがいるから人は頑張れることができるのだと思います。

その後のフレーズも普通という枠から抜け出していこうという感じ伝わってきて良いですよね。誰しもがこうあるべきだという世の中の常識みたいなものに違和感や息苦しさを感じてしまうことってきっとあると思います。そんなものに臆せず自分がいいと思うやり方や方向に堂々と進んでいこうよというニュアンスが込められているように思います。

最後のサビの歌詞①

届きそうで届かなくて
だけど立ち止まるなんて選択肢はなくて
どうして続けるのかなんて
考える暇もないくらい
私は今を走ってる
誰も追い越せないくらい強く

「最高速度」作詞:宮崎朝子

「誰も追い越せないくらい強く」からは、自分を信じて突き進むことにブレなくなった主人公が描かれているように思います。

最後のサビの歌詞②

不器用でも遠回りでもいい
自分が誇れる自分でいることを諦めないで
自分が誰なのかは自分で決めるから
私はどこにだっていける
何にでもなれる
早く気付いて
君だってそうだよ

「最高速度」作詞:宮崎朝子

「不器用でも遠回りでもいい 自分が誇れる自分でいることを諦めないで」というフレーズもまた素敵ですよね。誰しもこうなりたいとかこうありたい自分の理想像ってあると思います。人によってその理想像はきっと違うけれどゆっくりでもいいから自分のことを誇らしく思えるようになれたら幸せですよね。

最後のフレーズ「自分が誰なのかは自分で決めるから 私はどこにだっていける 何にでもなれる 早く気付いて 君だってそうだよ」からは、誰しもが無限の可能性があって自分の頑張り次第でどうにでもなれるんだよという熱いメッセージが込められているように思います。

まとめ

何かを頑張る時に他人と自分を比較してしまうのではなくて、戦う相手というのは自分自身で周囲に気を取られず頑張ることが大切なんだということが描かれていましたね。

また、「常識なんて脱ぎ捨てて自分が本当に着たい服を着てだってこんなに窮屈じゃあ退屈でしょうがない」というフレーズが出てくるように世の中の常識や周りの視線を気にするのではなくて、自分がいいと思うことややりたいと思うことをしていけば誇らしい自分になれるということも描かれており、多様性と言われるようになった現代にも響くような一曲になっているのではないかと思います。

そして曲が疾走感があってカッコイイですよね。イントロからいきなり激しいサウンドで始まり、サビのメロディーも上がったり下がったりで極端になっており面白い曲調になっているなと思います。ちゃんとSHISHAMOらしさも残しつつ、そしてボートレースというCMのテーマにも合っていて、言うことなしですよね。実際のCM映像を載せておくので良かったらチェックして見て下さい。

この曲についてベースの松岡彩は、”最高速度の頭のベース、ブリブリ言っている音を出してくれているエフェクターは最近仲間入りしまして、それが最近のお気に入りでSHISHAMOの楽曲でそういうブリブリの曲ってなくて、活躍する曲が無くて最高速度のレコーディングの時にいざ使ってみてたら最初はちょっとやり過ぎだから別の音を試したけれど、結局その子にもどってきて、気に入っていて最高速度の頭は自分の見せ場だと思っている”と語っています。今年はこの曲を沢山披露することが多いでしょうから、そこにも注目して聴いていきたいなと思います。

今回の取り上げた「最高速度」ですけれど、2024年4月10日にリリースされることになった8thアルバムSHISHAMO8の一曲目として収録されるんですよね。一曲目はアルバムの頭になるのでリード曲として選ばれたんだんだと思うとSHISHAMOの3人にとっても良い出来の楽曲になったということなんじゃないかと思われます。

皆さんも是非聴いて見て下さい。

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