#31『”バレンタインソング”SHISHAMO「狙うは君のど真ん中」を語る』
今回は2022年2月2日に配信シングルとしてリリースされた「狙うは君のど真ん中」という曲について語っていきます。
この曲はバレンタインソングとして作成されました。簡単に説明すると、”好きな人と付き合うために、自分から想いを伝えようとしている女の子”をテーマに描かれています。YouTubeにてMVがありますので載せておきます。
それでは語っていきます。
一番Aメロの歌詞
「今回ばっかりは 待ってるだけなんてダサい真似 絶対絶対するわきゃいかない」というのが、主人公にはおそらく過去にも好きになった人がいて、待ってるだけでは何も変わらないんだという経験があるということが読み取れます。
だから、「私は私の名にかけて 自分の力で手に入れる 君との明日を」というフレーズがあるように、今回は自分から彼にアタックするんだということですね。
一番Bメロの歌詞
この辺は好きな人に想いを伝えたいという状況の女の子には共感しますよね。いざ、自分から告白するんだと心に決めても、やっぱり自分に自信がない人にとって、”好き”の一言って凄く勇気がいるし、実際彼を前にするとその気持ちを飲み込んでしまいそうですよね。でも「だからって止められるわけでもない」んです。好きな気持ちって抑えられないんです。
一番サビの歌詞
ザビの頭で「ファイティングポーズ」という言葉が出てくるじゃないですか。この曲の主人公は何と戦ってるのかというと自分自身なんですよね。フラれるのが怖い自分と彼との明日を手に入れたい自分が格闘しているんです。「あとは君にぶつけるだけ」っていう歌詞がサラッと出てきますが、本当にその通りですけど中々伝えられないのが恋心なんですよね。
その後の「聞こえたならば「うん」と言って強く抱きしめてね」はもはや主人公の願望や妄想ですよね(笑)。
そして、「ずっと大事に育ててきた想い」というフレーズが秀逸ですよね。きっとバレンタインの日に告白しようと決めて、この日に絶対に想いを伝えるんだという強い気持ちや、やっぱり自信ないなというネガティブな気持ちになったり、上手く言えるかなとドキドキする気持ちなど、色んな感情があったと思うんです。そういうことを総括してこの表現なんだと思うと上手いですよね。
「君のど真ん中」というところはやっぱり決め台詞感があって、耳に残りますよね。
二番Aメロの歌詞
主人公の女の子には、もしかしたら好きな人を取られてしまった経験があるんでしょうね。そういう経験を経ての今があるということですね。
二番Cメロの歌詞
きっと今までの自分は控えめだったんでしょうけど、それでは何も手に入らないことを知っているから積極的に行くんだと決めた主人公の人間としての成長を感じますよね。応援したくなります。
この後の間奏部分の演奏がカッコいいので注目ポイントです。
最後のサビの歌詞
「見つめる君の目 途端に鼓動速くなる うまく言葉が出てこなくて」というフレーズ。好きな人を前にして、緊張感が増す感じが凄く伝わってきますよね。「途端に鼓動速くなる」が共感してしまいます。でも、「目を逸らすな ひよってたまるか」と自分に活を入れ直している主人公にもまたグッときますよね。
()が付いているフレーズの部分はボーカル宮崎朝子が”あーあーー”と歌っている裏でベースの松岡とドラムの吉川が歌ってるんですよね。これもまたSHISHAMOにとって新しい挑戦をしたんだろうなと思います。歌詞の内容も夢を現実にさせたいという強い気持ちが描かれていますね。
最後の歌詞の「狙うは」ではなく「狙うわ」に置き換わってるのが謎なんですよね…。きっと意味がありそうですが、普通に曲を聴いているだけじゃ気付かないですし、こういう隠れた謎もまた作品の良さだななんて思います。
まとめ
バレンタインソングというと、凄く可愛くてポップな曲調をイメージするじゃないですか?そうではなくて、ゴリゴリにカッコいいサウンドに仕上げてきたのが良い意味で驚きですよね。歌詞の内容も自分から好きな気持ちを伝えるんだという主人公が描かれており、告白したいと思っている女の子にとって後押ししてくれるような一曲なのではないかと思います。
ボーカル宮崎朝子はインタビューで「女の子もどんどん前に前に恋愛してほしいという気持ちがあって、ちょっと受け身になってしまう女の子って多くて、相手の出方を待ってしまう…そういう気持ちで恋愛をして逃してしまうチャンスってあると思うんですよね。だから女の子も責めて責めて、自分の幸せは自分で掴んでほしいというメッセージを込めて作りました」と語っています。
また、この曲は2023年2月4日にリリースされたCDデビュー10週年を記念したコンセプトアルバム『恋を知っているすべてのあなたへ』のdisc1”恋の喜び”にも選曲されています。
是非皆さんも聴いてみて下さい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?