11. ゆるむとうまくいく
つぐさんに導いてもらいはじめて、特に最初の1年目。
わたしの変化の大きさは、相当なものだったようです。
”だったようです”って、なんだか他人事のようですね。笑
でも、当時のわたしの感覚は、そんな感じだったのです。
確かに、視野が広がり、感覚の深まりや物事のとらえ方、何かを選択する際の指針、仕事のスタンスなど、たくさんのことが大きく変化しました。
ですが、それはあくまでわたし目線でのこと。
驚いたのは、周囲の反応でした。
本当にいろんな人から驚かれ、口々に、”変わったね”と言われたのです。
表情や雰囲気、声や話し方まで変化した、と。
これらは確かに、以前の写真や音声と比べると、違いは歴然としているのが自分でもわかります。
当時、つぐさんからも
”周りからはものすごい勢いで
変化していっているように見えていると思うよ”
と、言われていました。
でも。
繰り返しになりますが、わたしには、周りから見て自分がそんなにスピーディーに変化していっている実感が、ほとんどなかったのです。
第一、そんな勢いで変化するとしたら、そのための並々ならぬ意気込みと、エネルギッシュに大量行動していくことが必要、と思うのが、一般的な感覚であるように思います。
ですが、当時のわたしは、それとは正反対の感覚の中にいました。
ふわっとゆるんで
一歩一歩をゆっくりと
遊びながら歩いている
そんな感覚だったのです。
ゆったりと進んでいるのに、目に映る風景はみるみる変わっていくし、周りは自分の変化ぶりに驚いている。
その、自分の感じている感覚と、周りからの見え方とのギャップが、とても不思議でした。
それはまるで、わたしだけ時間が早送りになっているような、もしくは、オートウォークの上を歩いているような。
ゆっくり歩いているのに、実際はその3,4倍くらいのスピードで前に進んでいるような感じだったのです。
こんな感覚で大きな変化が起こった背景には、まずは、つぐさんという存在自体や、彼の在り方から受けた影響が、とても大きかったと思います。
このことについては、また別の機会に。
この記事では、変化した当事者としてのわたしが当時何を感じていたのかや、何を意識していたかについて、書いてみたいと思います。
まず、わたしは当時、何を意識していたか。
それは
力みや気負いを手放し
とにかくゆるめること
でした。
特に初期、つぐさんは繰り返し、わたしがゆるむように働きかけてくれました。
わたしは元々、人の顔色や評価に敏感で、すぐに期待に応えようと頑張ったり、ちゃんとしよう気負ってしまい、体を固く緊張させてしまうようなタイプの人間でした。
そんなわたしに、彼はことあるごとに、
”ゆるゆるだよ” とか
”ゆるっとね” と
声をかけてくれて、
時には、見ただけで吹き出しそうなスタンプが送られてきて、それを見てプッとなったり。笑
その時その時で、ほっと安心してゆるむことができるような言葉や態度で、わたしに接してくれました。
そして、何より。
彼自身が、いつも力みなくゆるっとしているのです。
あんなに忙しく飛び回って、膨大な仕事量を超人的にこなしているにも関わらず。
キリキリしたり、セカセカしたりしたりしているところって、そういえば一度も見たことがない。
そんなつぐさんに接するたびに、いかに自分がすぐにちゃんとしようと力み、気負っていたのかに、気づけるようになっていきました。
そう、それまでは、自分がこんなにも日常でいつも緊張していたことに、あまり気づいてもいなかったのです。
そして、それまでのわたしは、何かを上手くいかせるためにはがんばらなければならないと、どこかで強く思い込んでいました。
でも。
ゆるめることでわかってきたのは、その方が結果的にいろんなことがスムーズに進んでいくということ。
ゆるむと、うまくいく。
特に、緊張が強い人ほど、物事をスムーズに進ませていくには、まずゆるめていくことが、とても大切なのだと思います。
ちゃんとしようとする人
人の期待に応えようとする人
しっかり者、真面目だねと言われる人
がんばり屋さんと言われる人
責任感がある、と言われる人
こんな人は、あまり自覚がなくても、日頃から緊張が強く、思っているよりもはるかに自分へのハードルを下げ、ゆるめることで、うまくことが運び出すことは、きっととても多い。
実際に、わたしがそうでした。
感覚としては、こんなにもゆるめていいの?と思ってしまうくらいにゆるめてあげて、そのくらいでちょうどよかったのです。
緊張して張りつめている状態とは、自分の中にあるいろいろな感情や欲求をせき止めてしまっている状態。
そして、その状態で前に進もうとすると、ブレーキをかけながらアクセルを踏むような感じになり、大量のエネルギーをそこで浪費してしまうことになります。
なので、まずはゆるめる。
わたしも、ゆるめることで、自分の内側にあるものが解放され、そこから流れができていき、それが周りから見ると大きな変化になっていたのだと思います。
ダムを放流したら、勢いよく流れ始めたのです。
そうして、それまで長い間、自分を緊張させて生きることが普通だったわたしは、ゆるむことを学び、ゆるむ生き方にシフトしていきました。
もちろん、長年の癖がすぐに変わった訳ではありません。
緊張や力みに気づくたびに、ゆるませるプロセスを何度も繰り返しながら、練習をしていきました。
ゆるんでいく中で、それまで閉じ込めていたネガティブな感情や、低い自己イメージに直面することにもなりました。
ですが、そこへの向き合いとゆるしが、また体のさらなるゆるみへとリンクし、心理的な”ゆるし”と肉体的な”ゆるみ”の循環が起こっていきました。
そして、わたしのこのプロセスにおけるつぐさんの伴走の仕方は、いつも驚くほど細やかで丁寧なものでした。
それにしても。
振り返ってつくづく思うのですが、コンサルの初期にまず徹底してゆるむことを意識させてくれたつぐさんの先見の明と度量の大きさに、感服するのです。
あれこれ教えず、決して急かさず、何があったとしても受け止める体制でどっしりと構え、その上で、わたしが自分をゆるませ、自分の感覚に徹するプロセスをずっと見守ってくれていました。
結果的にわたしはスムーズに、そしてきっと最短最速で、大きな変化を遂げることができたのだと思います。
つづく。
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