22. エネルギーパフォーマンスを上げるには
”石の上にも三年”
という言葉があるように、物事をある程度俯瞰して捉えたり、できるようになったりするまでには、それなりの時間とエネルギーをそこに向け続けることが必要です。
つぐさんに導いてもらいはじめて最初の一年目は、ただただ、言われたことをそのままやっている状態で、彼が何を思いながらそれを言っているかということが、まだほとんど理解できていなかったと思います。
つぐさんが伝えてくれていることの背後に、一貫性が見えるような感覚が少しずつ出てきたのは、丸二年ほど経った頃。
彼は折に触れて、物事のコツを掴むことの大切さを、伝えてくれました。
コツ(骨)を掴むというのは、背骨を掴むこと
言葉を変えるとそれは、物事の真髄を掴むことなのだ、と。
そういうことで言うと、なんとなく教えてもらったことのコツが掴めてきたのが、その頃だったのです。
そして、つぐさんの伝えてくれていた事々が、あぁ、そういうことだったのか!と、腑に落ちることが増えはじめたのは、3年目に入ってからでした。
分かっていることと
出来ていることは全然違う
分かっていても
出来ないことは山ほどある
これも、彼が言ってくれていたことですが、わたしも、教わって頭では理解できたことが実際に”出来る”という感覚が出てくるようになるまでには、タイムラグがありました。
教わったことが腑に落ちて、出来るようになってきたと感じるようになってきた時に、自分のパフォーマンスが底上げされた、という感覚がわたしの中に出てきました。
例えば、発信。
それまではエネルギーも時間もかなりかかっていましたが、3年目に入るとスムーズにできるようになってきました。
仕事の仕方も、はじめは行き当たりばったり感があったのが、だんだんと年間を通してのリズムができ、自分なりの仕事の流れが掴めてきて楽になってきました。
また、物事を決める時に、決断までの時間が速くなり、迷ったり立ち止まったりする時間が減り、前進していくことに多くのエネルギーが使えるようになっていきました。
結果的に、より多くのことに手が回るようになり、余裕を持って動けるようになってきました。
このことをつぐさんに報告をすると、彼は、それはとてもいいね、と言った後、エネルギーパフォーマンスの上げ方の全容を、教えてくれました。
例えば、日々のルーティーンをこなすのに、自分が持っている90%のエネルギーを費やすのと、同じことを50%のエネルギーでできてしまうのとでは、全く違う。
90%エネルギーを使ってしまうと、疲れが翌日に残ったりするなどリカバリーが大変だが、同じことを50%のエネルギー量でこなすことができたとしたら、余力を残して次の日を迎えることができる。
なので、つぐさんは日々、余力を残す、ということを意識して日々の仕事を行ってきたのだそう。
なぜかというと、そうすることで疲れづらくなり、パフォーマンスを下げることなく、いろんな活動をこなしていくことができるから。
こんな風に彼は、起業当初から、エネルギーパフォーマンスをどうしたらよくできるかを常に考えながら、そのためのことをやってきたのだそう。
それでは、90%のエネルギーを費やしてきたことを、50%のエネルギー量でこなせるようになるために、何をしたきたのか。
それは
当たり前のレベルを上げる
ということ。
撮影を例に挙げるなら
カメラを始めたばかりの頃は、写真を取る一連のルーティンは、ひとつひとつ意識をしなければできず、そこに費やすエネルギーは大きい。
しかし慣れてくるとだんだん、カメラの設定を合わせたり、シャッターを切る行動を体で覚え、無意識的にできるようになっていく。
それは、一連のプロセスに費やすエネルギー量が減るということで、最初は写真を取るルーティンでいっぱいいっぱいになっていたところに、余力が残るようになる。
これが、エネルギーパフォーマンスが良くなったということであり、違う言い方で言うなら”当たり前のレベルが上がった”、ということ。
つぐさんは特に、起業して3年間の間は、必死にこれをやっていったのだそう。
どうやったら一連の行動を無駄なく、エネルギーをあまり費やすことなくこなせるかを、徹底して突き詰めていった。
なぜかというと、いち早く初心者ステージを抜けることができたら、それだけ楽しいと感じることに費やす時間を増やすことができると考えたから。
そのプロセスは、とても大変だった。
でも、目の前の大変さより、もっと先にあるご褒美を早く手にしたいという思いで、当時は死にもの狂いでがんばったのだ、と。
そんな話を聴いていると、そこに、物事を極めて意図的に、そして緻密に進めていく彼の戦略性を見ることができるように思います。
そして同時に、視座の高さや視野の広さ、そして仕事と向き合う真摯な姿勢を垣間見るような気がするのです。
つぐさんの仕事量と質は、わたしには超人的に感じられ、未だに彼と全く同じ人が何人かいるとしか思えないことがあります。笑
でも、そんな膨大な仕事量を、質高く行えるようになった背景には、ひたすら積み重ね続けてきた努力があるからこそなのだなぁと。
当たり前のレベルを上げ、同じ仕事量をより少ないエネルギーでこなせるようになったら、そこで生まれた余力で、さらに多くの仕事ができるようにしていく。
これまでずっとそうやって自分の限界を超え続けてきたし、今もそれをやり続けているというのです。
ここでふと、ひとつの疑問が湧きます。
なぜ彼は、そこまでして、より高みを目指し続けるのだろう?
だって、膨大な仕事をこなし、結果を出し続け、より高みを目指し続けるって、並大抵の努力ではできない。
それを十数年継続している原動力とは、何なのだろう。
率直に尋ねてみると、こんな答えが返ってきました。
もっと高みにいる人がたくさんいるから
これでいいとは全く思わないし
かっこよくありたいからですよ。
そう、常に、これでいいと思わず、常に高みを目指したい。
かっこいいと思える生き方をしたい。
それが、強い原動力となって、彼を動かしているようです。
そして、当たり前のレベルを上げることと稼ぐことは連動していることも教えてくれました。
できることが増えるから、サービスの質が上がるし、サービスの量も増えるし、当然サービスの金額も上がってく。
そして、月商100万や年商1,000万円を超えることによってのステージの切り替わりもあるのだそう。
一度超えると、再び超えることへのハードルは下がっていくし、超えることで見える世界も変化していく。
当たり前のレベルを上げていくことは、ビジネスの発展とも直接的に関連することでもあったのです。
つぐさんが教えてくれたエネルギーパフォーマンスの上げ方は、ただ効率よく物事を運ばせるに留まりませんでした。
そのことによってできることが増え、さらに高みを目指し、広い世界を知っていくことができる。
当たり前のレベルを上げ続けようとする態度は、彼の在り方の核となるようなところなのではないかと、感じています。
つづく。
次の記事はこちら
この記事は連載形式になっています。
最初からお読みいただくと、これからの記事も、より楽しんでいただけると思います♪
ご感想、コメントなどいただけると喜びます^^
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?