人生に必要なこと
人生は上手くいってないことの方が多い
本が染みるのは上手くいってない時
「人生、上手くいっていますか?」
こう尋ねられたら、どう答えますか?
「上手くいっていない」
そう答えることの方が多いのではないでしょうか。
人生には上手くいっている時というのが存在しますが、上手くいっている時というのは、人の言葉が響きません。
ある種の『無敵状態』です。
マリオがスターを取った時のように、ナニモノに対しても寄せ付けないオーラを纏うように。
上手くいっている時というのは、人の言葉と同じように、あまり本の内容が入ってきません。
上手くいっていない時にこそ、本の内容が入ってくるという意味では、人は本に対して、救いを求めていると言えます。
かつての太宰治や芥川龍之介が、聖書に救いを求めたように、私たちも本によって救われたい、無意識にそう思っているのかも知れませんね。
上手くいかなかったとき、失敗したとき、目の前が真っ暗になった時にこそ、本と出会うのです。
本の内容が、一層、心に染み入ります。
そうした、“人生に躓いた(つまずいた)とき”に、本を開くのです。
テレビやラジオのように、“相手のペースに合わせる”ということをしなくても、本の活字を自分のペースで追うことができます。
人生に躓いた時には、“自分のペースで少しずつ回復する”という作業が必要です。
特に現代社会においては、急加速と急ブレーキ、急ハンドルを繰り返すドライバーの助手席に乗っているような感覚で、『社会のペースで振り回される』ように生きている私たちは、そのように“自分のペースで回復する”時間さえ、確保することが難しくなっています。
人生に躓いた時には、本を開くようなゆとりを持ちたいのが理想ですが、そうも言っていられないものです。
自分の時間を持てない
本を読むという時間がない
家族や仕事の時間を優先する
自分というものを改めて考えたことが最近ない
毎日タスクをこなす事で頭がいっぱい
このようなことが、現実です。
しかし、本を開いてみるとそこには、これらの現実を一旦、忘れることができる世界が広がっています。
ホイジンガの『ホモルーデンス』という書籍では、人生に必要なものは全て“遊び”から始まっているという主張をしています。
人生を、いい意味で『遊び感覚』で捉えるという気楽さも、読書の中に含まれている要素の一つだと思うのです。
上手くいっていない時には、思い悩むのではなく、近くの本を開いてみる、ということから始めると、意外に悩んでいたことが小さなことだったということに気づくかも知れません。
最短距離で現地に向かうのではなく、道草をして、景色を眺めて、深呼吸をして、日向ぼっこをしたあの瞬間の方が、人生においてはいい思い出になっているということもあると思うのです。
最短距離で目標達成をすることが、正義だと頑なに思い込んでしまうと息苦しいときには、本を開いてみて本の中に広がる景色を思いっきり楽しんでみることも人生の楽しみであり、いい思い出となり得る人生が送れるのかもしれませんね。
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