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ware to kajin no hanashi

私と家人は、よいパートナーであったかどうかはわからない。
私には至らぬ点が多々あった。家人に至らぬ点はなかったようにも思えなくもない。社会的に見てどうかは置いておいても、私にとっては非常にできた夫であった。

そんな夫君と私は、ある時離婚協議書を作成するまでに至った。
つまり、離婚の同意をするに至ったのだ。
結果的に、今のところは、当分は、離婚しないと思う。たぶん。

未来はわからない。
予定は未定だ。
私から離婚を切り出すことはないと思っていたにもかかわらず、離婚しようといっているし、今でも離婚していいような気もしているし、このまま婚姻関係続けてもいいような気もしている。

離婚の話になった経緯。
2022年末の11月だか、12月だかの話である。
当時の私は相当に詰まっていたように思う。
夫君と話すのが苦痛だった。
ずっと、毎日続けていた、成長する話だ。
日々成長だとか、昨日とちょっと良くなった明日を想像するだとか、絵に描いた餅の話ではなくて実際やってみたうえでの結果と展望を語るだとかいうのが、大変だった。
それで、夫君に対する態度が大変悪化していた。
対する夫君も、私の態度を腹に据えかねていたように思う。
お互いに思いやりというものを持てていなかったのではないかと思う。

そして、限界だった私は、言ってしまったのだ。
「なぜ私を選んだのか?」「結婚してよかったのか?」というような内容のことを。
お互いに対する思いやりを欠いた状態でそのような言葉をかければ、どのような答えが返ってくるかなどわかっているようなものである。
しかし、発してしまった。
案の定、
「選択を誤った。」
という答えが返ってきた。

何を期待していたのか。
拒絶されることによって、依存心や恋情を断ち切りたかったのか。

答えが返ってきたときは「そう」としか返さなかった。
そしてジワジワと体に染み渡って感情が干からびたようになったときに、「離婚する?」と聞いて「いいよ」と答えが返ってきた。

そのあとから、なんとはない悲しさが襲ってきて泣いた。



そして離婚協議書を作成するに至り、親権をお互い譲らず、そうこうしているうちに、有耶無耶になって現在である。

正直に言えば、離婚するのが面倒になった。
「離婚する?」と聞いて「いいよ」と返ってきて泣いたときに、私の夫君に対する執着も依存も恋情も流れてしまったと思う。
いま私の中に残っているのは、異性の夫というよりは、家族的な親愛の情であって、性別のない同居人に対する友情のようなものである。
今現在でも好ましく思うし、尊敬もしている。しかし、夫婦でなくてもよいなという気持ちだ。

そして、私の気持ちのなさは夫君にも伝わっている。
また、夫君は、「私に間男が存在するのではないか」と疑っている。
(と私は思っている。)
(間男なぞはいないが、異性の友人くらいは居る。)
(間男ではないが、弟のように感じている同僚くらいは居る。)

なぜなら。
夫君が「エリの間男から慰謝料100万円もらう」という発言をしていたからだ。(なぜ、100万円なのか、とかはまた別の話になるので割愛する。)
面白いな。と思いました。
とんだ下種発言だ。と思いました。
私の浮気を公認するということなのかしらん。と思いました。
こんな発言を受けるなぞ、そうそう無いよな。と思いました。

わが夫君は、興味深いと感じました。
中々無いことです。
ちなみに、この発言は私の誕生日の翌日の事でした。
中々無いことです。
ちなみに、創作ではありません。

成長するための某かにに使わせていただきます。