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妻のウエディングドレスを造った結婚式の話

ウエディングドレスを造って妻に着てもらうことは益田翔太としてもファッションデザイナーとしても長年の夢だった

ずっとずっと僕を応援してくれた世界一大切な人の為に心を込めて造る

妻に出会っていなければ僕は東京コレクションでショーをすることなんて出来なかったから感謝してもしきれない

この日をどれだけ待ち望んだことか

一回しか着ない服なのに悩みに悩んでデザインして

立体裁断で造ったパターンを何回もフィッティングしてサイズを調整する

造っていく中で自己満足になっていないだろうか本当に着たいと思えるドレスが造れているだろうか考えれば考えるほど怖くもなった

主役は妻である

これだけ凝った物が造れるんやすげーだろって自己満足になってしまっては何も意味がない

妻が色んな人達に可愛いとか綺麗って言われることが何よりも僕は嬉しかった

この結婚式を行う中でメイク、ヘア、カメラマンはいつも自分のブランドでお世話になっている大好きな方々にお願いをした

これも僕の夢だった

大好きな方々と作り上げる結婚式

結婚式は日頃お世話になっている方々に感謝を伝える場でもあると思っていたのだけど、感謝を伝えるどころか更に感謝でいっぱいの一日になった

挙式の牧師は妻の父が行ってくれた

プレッシャーを感じたんじゃない?とか怒られている気分だったんじゃない?と色んな人に言われたが僕は妻の父にしてもらえたことが本当に嬉しかった

心に染み渡るというか本当に一言一言が響いていく感覚

心を込めてやってくれたからこそ味わえる本当の意味での誓約


本来ミモザが満開のテラスで挙式を行いたかったのだけど、雨が降りそれは叶わなかった

週間天気予報で雨って事がわかり、事前に多くの方がてるてる坊主を造ってくれたし

参加してほしいと思った大切な人達と大切な時間を共有できた

これだけで充分すぎるくらい幸せな気持ちになった

場所がどうだとかこう見られたいだとかそんなことよりも

誰とどう過ごすか

素敵な空間というのは人が造る

大好きな人達とかけがえのない時間を過ごせたことが一生の宝物になった

結婚式が始まる前にまたやりたいって思える一日になったら良いなーって話をしていて今そう思えているのは来てくれた方々のおかげだ

大好きな人達と笑いあって終われたことが何よりも嬉しかった

この場所に集まってくれた全ての方々に心から感謝したい


最後になるがたった1つ心に残ったことがある

脳梗塞で4年前に倒れた母のことだ

今でも入院している母が最もこの場に来たかったはずの一人であることは間違いない

妻のこともとても可愛がってくれていて、この日を楽しみにしてくれていた

出来るならその姿を大好きな母と共有したかった

最も幸せな1日だったからこそ、、、、、、

最後にこういうことを結婚式の場で言うべきか悩んだのだが笑って終わりたかったし涙が止まらなくて重い空気なんて作りたくなかったから直前でみんなの顔を見てやめることにした

ただこれはどうしても心の中で消えることはなかったからここに吐き出しておく

喜びと悲しみは常に表裏一体

昨日はもう二度と戻ることはないからこれから妻とともに1日1日を大切にお互いのホームになれるような生活を送っていきたい
















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