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「エフエフ」が苦手だったあの頃のぼく

子供の頃からテレビゲームが好きだった。
よく自宅に(というか自室に)友人を招いたり、逆に友人宅へ赴いては、ゲームをしていた。外で遊ぶこともあったけれど、あの頃の子供にとってはコミュニケーションツールのひとつでもあったから、そこに陰キャとか陽キャとかのむごたらしい考えは同居していないことを強めに言っておく。

対戦ゲームや協力プレイ出来るゲームももちろんよくプレイしたけれど、不思議なことに一人用のRPGをワイワイ言いながら遊ぶ(いや、『観る』か)ことも多かった。
攻略本を持っている人間がダンジョンで迷わないようにとナビゲートしてくれたり、既プレイの人間が余計なネタバレを挟みつつ茶々をいれたり、数人で同じ画面を見ながら冒険を追体験していく、というのは上手く言葉にできない楽しさがあったと思う。
(だから有野課長が四苦八苦するゲームセンターCXや、今ではすっかり当たり前になったゲーム実況なんてのも、観ていて楽しいのだと思う)

僕は「ドラゴンクエスト」が好きだった。
もの言わぬ主人公が大きな運命の荒波に揉まれていくストーリーはどのナンバリングでも胸アツだし、鳥山明先生が描くキャラクター、モンスターはとても魅力的だった。

一方で、「ファイナルファンタジー」には抵抗があった。
アクティムタイムバトル(ATB)という戦闘システムがあまり頭の良くない僕にはうまく理解出来なかったし、いわゆる「帝国VS反乱軍」という洋風なストーリー展開にもついていけなかった(いやもちろん、今思えばそんな簡単なストーリーではないんだけど)。

自粛期間を言い訳に、よくゲームをしている。そうでなくてもよくしていたのだけど。

今春発売された「ファイナルファンタジー7R」をプレイし、そしてクリアした。
当時あれだけ抵抗があったファイナルファンタジーだけど、それは「7」の発売で一気に様変わりしたことを覚えている。
「プレイステーション」という次世代機で発売された7は、ゲームがドット絵からポリゴンへと進化した軌跡の代表作だ。
まるで映画のようなリアルな背景、ムービーシーンは衝撃だったし、「クラウド」という主人公の魅力。「興味ないね」って言いたくて仕方なかった。あと、ティファのおっぱい。

「7」は魅力でいっぱいだった。
厨二心もくすぐられるし、ミッドガルなんてスラムとは分かっていつつも遊びに行きたかった。ウォールマーケットの蜜蜂の館でお酒が飲みたかった。

そんな思い出たっぷりの「7」、そのリメイクである「7R」もまた、とてもおもしろい作品だった。分作であるから完結はしていないのだけれど、最先端のグラフィックで描かれるミッドガルはワクワクしっぱなしであった。

クリアしたあと、「無印」もプレイした。そしてクリアした。
PS4で出来る「無印」は3倍速モードが搭載されていているから、時間はそれほどかからずにクリア出来た。今はPSPを引っ張り出して、ヤフオクで落とした「クライシスコア」をプレイしている。

「FFはな〜…」なんて敬遠していたあの頃から二十余年近く経った今、ファイナルファンタジーが大好きになっている自分に気付く。今や半額セールで7,8,9,12を買う始末。(てか最近、ゲームにしかお金使ってないまである。これは陰キャだわ。)

子供の頃からある「苦手意識」は、こびりついた油汚れのように払拭しにくいものだと思っていたけれど、大嫌いだった納豆やピーマンがある日突然大好きになるように、思っているよりもずっと簡単に変えられるのだな、と学んだ最近なのでありました。


追伸。
リメイクのエアリスがほんとかわいくて、これからの展開を考えると普通に泣きそうです。

こんな駄文をいつも読んでくださり、ほんとうにありがとうございます…! ご支援していただいた貴重なお金は、音源制作などの制作活動に必要な機材の購入費に充てたり、様々な知識を深めるためのものに使用させて頂きたいと考えています、よ!