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ありがとうグレイセス!

シンフォニア以降のテイルズに触れないまましばらく経ち、
とある配信の方のテイルズ配信をきっかけにそれまでやってなかったテイルズに手をつけることにした。

元々、アスベルたちのビジュアルはマイソロなどで知ってて、なんとなく好きキャラだったのでやるならまずグレイセスかな、という軽い気持ちと、Twitterでお友達になった方がシェリア推しだと聞いて興味がわいたのです。
その方いわく、シェリアは批判が多かったキャラだと聞いて、あんなに可愛いのになんでだろう、と不思議にも思いました。

そして奇しくも、Twitterでの別の友人の娘ちゃんがヒューバート推しだと聞いて、あのツンケン短髪メガネのどこが子ども心にささったのか?!と、今となってはヒューにものすごく失礼な疑問に、これはヒューバートを確認せねば、とも思ったものです(笑)
ちなヒューはめちゃくちゃツンデレお兄ちゃんっ子ヒーロー好きオプションつきのプライド高めな照れ屋さんでした(笑)これは萌えてもしょうがない。 

始める前のグレイセスの印象は、
なんかオシャレ感ぱないテイルズ。
アスベルも真面目でちょっとすかしてるのかな、とか、シェリアも今時感満載で華やかだよな、とか、斜に構えてる印象が正直ありました。

ところがプロローグから
いやこれ、絶対なんか絶望待ってるやんっていう幸せな少年時代。
そして訪れる、悲劇と、散り散りになった幸福。
悲しすぎるアスベル…
てか、プレイするまで、てっきりアスベルは職業騎士だと思ってたので、そこにもなんというか、、かける言葉がない!

誰も悪くない。
誰も悪くないのに、しがらみだったり、夢だったり、
人生にはどうしようもない事がある。
どうしてこうなってしまったんだろうと悔やんでも、どうしようもない事がある。

ただ隣にいてくれるソフィに支えられて、焦らず一つずつ歩みだすアスベル。
アスベルがこんなに人間味のあるキャラだと、ユニークさと天然と包容力と、そして弱さを知るキャラだと、プレイしなければ知らなかった。
同様にシェリアも、女性らしくて明るくて、それだけではなくて。
とことん優しく、いつもソフィを気にかけて、
そして強い芯があって。
アスベルのこと大好きなのに、夢を追う道をはっきりとアスベルに告げたシーン、あそこで完全に「シェリア守りたい!」ってなりました!

そう、物語は「守る強さを知るRPG」(だったかな)らしく、一貫して「守りたい」というテーマで進んでいく。
そこが最初から最後までアスベルのように頑固に揺らがない。
誰かが誰かを守りたい気持ち、
誰かが何かを守りたい気持ち。
それは敵役でも同じで、守りたいから敵対する。
守りたい、守る、とはなんだろう。

アスベルは最後まで守る事を貫きました。
本当に、よかった。

別テイルズの話になるけど、ラスボスの事をやはり守りたかった主人公が、その手を払いのけられ倒す事しかできなかった物語があって。

思わず重ねてしまいました。
アスベルは、守ることができてよかった。
そしてそれができたのは、過去にグレイセスのラスボスさんを守ってくれていた人との記憶があったから。。

戦闘不能になる度「守れなかった」が遺言で有名なアスベル。
大事なところで漢をみせました。

「俺がお前の手をとるだけだ」

手はつなぐためにあるのだから

………アスベル!!!!

なんていう名言。
もっと評価されるべきアスベル!


さておき。
ゲームとしての話。

とにかく戦闘が楽しくて!
何故かアスベルのフリーランは私の操作と相性が悪く、歩いてしまうのが困りましたが、、
めちゃくちゃ楽しかった。
アスベルの技は、もちろんテイルズ継承技もあるんだけどなんか名称オシャレ。
櫻井さんの読み方もいいのでしょうか、
とにかく「なんかかっこいい!」。
モーションやエフェクトもかっこよかった。
かっこよければCC増えるって意味わかんないけど「らしい」w
やはりグレイセスはシャレオツ感ぱない、かっこよさ重視なのです。

そしてグレイセスの特色は、その称号量と、称号で技を覚えたり強化したりできるところ。
育成マニアにはうずうずするシステムです。
コレクター精神もくすぐる。

戦闘後やロード後にでてくるTipsがなんかちょっとふざけてるというのか、子ども向け番組のような語り口調なのもよかった。
スタイリッシュさと、ちょっとダサい感じはまさにアスベルという主人公にも当てはまっていて。

そう、PTキャラのバランスもよかった。
幼なじみ+ソフィだけだと、時に深刻すぎたり息がつまりそうな場面でも、明るいパスカルと大人の教官がいることでみてて安心できるPT感。
パスカルは知識の面でも、教官は知恵の面でも若い面々をサポートしてて、戦闘でもし使わなくても絶対必要なメンバーだなと思いました。

途中のイベントでもあったけれど、家族のような暖かさのPTで。
アスベルは父性や父親らしさ、時にずれてて、危険とか深く考えずに子どもを連れ出す感じとか、「お父さん」な面が。
シェリアは母性と母親らしさ、過保護なくらい子どもを心配したり、考えの浅い父親を非難したり、精神的な場面でそっと子どもを守る感じとか、「お母さん」な面が。
それを、作り手側が意識していると表明するイベントをきちんとメインストーリーの中に組み込み、プレイヤーに伝えた上でその後もその関係性に乗っ取ったキャラクターの動かし方をしているな、と感じました。

歴代テイルズはお約束的に、主人公がいて、ヒロインはその彼女的な立ち位置というのが多かったので、シェリア非難というのは、そのお約束を無意識にセオリーだと信じていたプレイヤーが、今回はそうではない、という製作者の意図を素直に受け入れられなかった、もしくは製作者の意図を読めず、アスベルの相手をソフィだと勘違いしたところにあるのでは、と思いました。

シェリア単体でよくみてみてよ。そして自分がアスベルだとしてみてよ。むちゃくちゃ嫁にしたいよ。私のとこに嫁にこいよ、なんてね(笑)

最初から彼女という意味合いではシェリアが相手役として描かれてると、個人的には感じました。
ソフィという、お父さんっ子の「子ども」が、エピローグでは思春期的に父親への思慕と大人への憧れを描いているのが印象的でした。
途中のソフィとアスベルの口論と、ソフィを宥めるシェリアの描写もまさに思春期親子喧嘩。
キャラクターをどう描くのか、その関係性をどう描くのか。

 キャラクターと関係性の描き方。
そもそものプロローグからの流れにしても、グレイセスはそれぞれのキャラクターの感情、意思、思想、関係性がものすごく丁寧で上手く描かれていて。
最初はほんとにドラマでも見ているような気持ちでした。

守りたい、という感情は、その関係性から強くなるものだとも思いますし、序盤に特にそこを丁寧に描く、というのが徹底されていたのかもしれません。

語り出すとキリがないですが、、
まとめると。

いやもう、
ストーリー、キャラクター、ゲーム性。
本当にグレイセスは名作でした。

まだ、「f」部分はこれからなのですが、アフターストーリーをもっと感じたいと思うのも当然の作品。
 

本当にありがとうグレイセス。

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