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【情報処理技術者試験の国家資格化と社会人をリスキリングでDX】

内閣総理大臣 岸田 文雄 様

私はこれまで10年くらいパブリックコメント制度を通じて、微力ながらもデジタル人材の育成に向けた提案を経済産業省、内閣官房、内閣サイバーセキュリティセンター等へ数多く出してきました。結果として実現に至った提案としては、下記があります。

・「初音ミク」と国家試験「ITパスポート(iパス)」がコラボ

・政府が策定した「創造的IT人材育成方針」では、「ITを業務やビジネスに活かすことができる人材」の育成を図ることを目的に、ITパスポート試験の活用を促進していく旨が記載

・国家戦略「世界最先端IT国家創造宣言」では、IT人材の創出のための指標としてITパスポート試験の活用、延べ合格者数が挙げられている

・ITを利活用する側の社会人へ向けた情報セキュリティエントリーレベル2試験の新設、2016年より情報セキュリティマネジメント試験の開始

・情報セキュリティスペシャリスト試験の更新制に伴う合格者への負担増に際して、同試験の名称独占による初となる国家資格化

今般、岸田総理にご意見を出せるのですが、車座対話などお招きいただけたなら馳せ参じたく願っております。

デジタル田園都市国家構想関連施策におけるデジタル人材の育成・確保について、経済産業省商務情報政策局情報技術利用促進課のデジタル時代の人材政策に関する検討会では、情報処理技術者試験の制度改革、デジタルを使う側の人材を評価するためのデジタルスキル標準、実践的な学びの場WGが開催されて、討議が進んでいます。

能力開発の支援策について提案

・情報処理技術者試験、全区分の名称独占による段階的な国家資格化

情報処理技術者試験WGの検討によると合格者数が最大の58万人となる、基本情報技術者試験は制度改革後はCBT形式による通年実施となります。

先ずは、最大の合格者数がいる基本情報技術者試験を国家資格化することで、デジタルトランスフォーメーションの進展の鍵を握る、ベンダー企業からユーザー企業へデジタル人材の流動化が図れるのではないか。

・中高生のなりたい職業1位は、ITエンジニアです。

子どもの貧困対策として、大学等へ進学しなくても受験資格を問わない基本情報技術者試験を国家資格化。

・レガシーシステムとも言うべき、国家試験に合格していないITエンジニアは配置転換。

・基本情報技術者に合格した子どもたちがITエンジニアになれる。

家庭の経済力に依らず、努力でなりたい夢が叶う社会構造、雇用制度に改革することで、自助自立による誰もが活躍を目指せる好事例につながるのではないか。

国家資格ではなく、能力を認定するに過ぎないのであれば、情報処理技術者の社会的地位の確立を図ることができるとは思えず、デジタルに疎い上長などを説き伏せられず、社会人のリスキリングも中途半端にしか進展しないと思います。

・情報処理技術者試験制度改革WGにおいて、ITパスポート試験を合否制からスコア制の試験へと改め、試験区分間での免除制度導入の可能性も検討されているならば、同試験でスコア600点以上ならばSG試験、FE試験の午前試験の扱いとしてはどうかと提案します。またITコーディネーター、専門試験の免除要件となっているITパスポート試験スコア750点以上であるならば、名称独占の国家資格「システムアドミニストレータ」を認定してはどうかと提案します。

労働移動についての提案

・「学ぶ意欲のない人」をどう巻き込むのか?(そもそも、どこまでを巻き込むべきか?)

全てのビジネスパーソンでは対象が広すぎるため、就業時間内においてパソコンを業務に用いている社会人、学校の教員、社会福祉法人などをデジタルリテラシー習得の優先対象としてはどうか。

政府が経済三団体に強くITパスポート試験の受験を要請しても、学ぶ意欲のない人は、退職金、賞与、月給など減額となり、配置転換にもありえる面談の対象としていくことを政府からも経済三団体へ要請していくことを提案します。

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