河本英夫やシステム論のメモ

自己組織化は、おのずと進行しつづける生成プロセスのネットワークである。この場合には、個々の生成プロセスでは、次の生成プロセスの開始条件となると同時に結晶を外に排出する働きも行う。この事例では、この二つが二重の働きになっており、二重作動の一つのモードである。
「システム的思考」

システム的思考は、つねに新たな経験領域に踏み込むための課題設定ができなければならない。そうした課題設定のもとで次々と新たな問題を見出し、創意と工夫に満ちた知識そのものの形成へと踏み込むのでなければ、システムの良さは生かせないのである。
『システムの思想―オートポイエーシス・プラス』

一つの論理階型からその次の一段高い論理階型へのステップは、個々の出来事に関する情報から出来事のクラスに関する情報へ、あるいは個々のクラスを考えることからクラスのクラスを考えることへのステップである。
「精神と自然」

わたしの用語法では、構造はひとり立ちなどできない。なぜなら、構造の基盤にはつねにそれが内在する物質的マトリックスと、さらに、その構造によって導かれるプロセスとしての出来事(イベント)の流れがなくてはならないからだ。
「天使のおそれ」

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