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(08) スズキ アルトワークスRS/R(1989年)

スズキ アルトワークスRS/R(1989年)
所有期間 1995年11月~1997年11月

■スズキ アルトワークスRS/R について
軽自動車は数年ごとに規格改正がされるが、このアルトワークスは昭和63年9月にフルモデルチェンジされた550cc版で、平成元年には軽自動車の規格が660ccにフルモデルチェンジされるまでの短い間に生産されたグレードである。
もっとも、「ワークス」というグレードはアルトのホットバージョンとして現在もラインナップされている。
それまでの軽自動車は「安い」「手軽」というイメージの反面、エンジンパワーの不足により「遅い」というイメージが強かったが、昭和62年、ダイハツが世に送り出した「ミラ・ターボTR-XX」の登場により、軽自動車メーカーは「軽スポーツ」を真剣に考えるようになり、ミラターボの対抗策として、スズキはアルトのフルモデルチェンジを機に「ワークス・シリーズ」を登場させた。
アルトワークスは全車ターボエンジンを搭載し、外観もアルトとは異なる丸型ヘッドライトを採用したスポーティー色の強いボディとし、その中でトップグレードにあたる「RS/R」にはEPI(インジェクション)DOHCターボ+フルタイム4WDとした。
このワークスの搭載したエンジン出力は64psであったが、このことが、後に「メーカーの自主規制/軽自動車の最大出力は64psとする」を作るきっかけとなった。
発売当時は「リトルレーサー」として、ミラターボTR-XXとともに、若者に指示され、けっこうな人気車であった。

■現車紹介

雪道ならではの「フェイントモーションからのコーナー進入」です。
なんせこの後の右コーナーが狭くてきついため、ヨコ向けながら一気に減速するのでこんな突っ込みかたになります。 写真見るまでこんなに前方に雪が飛んでるなんで知らなかった。
どーりで走った後ナンバープレートが真っ白になるわけだ。
(それにしてもカメラマン。見事な撮影ですね。感謝です。)
とある山の中の1シーン。
(実はモー○ーラ○ド○州の中。ホントはカメラマンが入っちゃ行けない場所でした)
この写真はとある「非合法な雪上トライアル」の写真です。(一般公道だもんね。すげー企画だ) いくら私でも橋の上は恐いです。 これは1本目のアタックのときの写真だと思うけど、(一番上の写真が2本目) 予想以上に下がガリガリで死ぬかと思いました。
室内の写真です。 ロールバーは買ったときから入ってました。
先代のオーナーはこのクルマで県シリーズのラリーに出場していたらしいです。
その後、しはらく、「通勤用」にしてたらしんですが、エンジンを結構いじったようですね。
(660ccエンジンのパーツがあちこちに投入されていたようです。なぞだ?!)

■個人的な概要
平成7年3月にそれまで雪道用に所有していたギャランを手放してから、「今度は軽のラリー車にしよう」と決め、雪が降る前の11月に見つけたクルマです。
このワークスは以前より狙っていたもので、4~5年前にラリーに参戦していたときから知っていたクルマでした。
所有していた人はすでに競技参戦車を別のクルマにしていたのですが、「通勤用」として持っていたもので、競技に使用しなくなってから、いろいろいじったようです。(ラリー関係のクルマを多数扱う工場の整備士さんです。)もともと、私の手元に来たときからラリー用のパーツはひととおり入っており、別段何もする必要はなかったのですが、ディスクローターやブレーキパッドなどが消耗しきっていたので、細かいところも合わせて直しました。
また、エンジンは550ccのブロックだったのですが、タービンなどは660ccのものが付いていたようですし、コンピュータも違うものが入っていたようです。
(一説によると、80psほど出ていたときがあったらしい。ホントかウソかはともかくとして)
このクルマは冬場の通勤用ということで購入したのですが、ラリー仕様ということで、結局、冬場のイベントに参加してしまいました。
特にこのころの思い出としては、長野のとあるクラブが主催した雪上トライアル(雪に埋もれたグランドを整地してコースを作った結構大きなイベント。JAFとは関係がないイベントだったが。)で、最新マシンを相手に2位に食い込めたことですね。
ちなみに、雪道(山ん中)で喜んで走りまくっていたため、タービンを焼き付かせてしまい、14万円の出費をしていまいました。
これ以降、贅沢にもカストロール・シントロンを入れるようにしました。
結局、雪道や林道で2年間、さんざん遊んだ後、手放しました。(どうやら、まだちゃんと動いているようであるが)

■私情インプレッション

・走りに関して
基本的にはノーマルの状態を知らないので、今回はスズキスポーツのラリーパーツを組み込んだ状態の話をします。
もともと、スズキスポーツのラリーパーツは評判がよく、県シリーズを戦うアルト勢の多くはスズキスポーツを組んでいるようです。
実際、車重の軽いボディにこのエンジンは必要十分なパワーで、特に雪道では笑っちゃうほど具合がいいと思います。
ギャランVR-4と比較することになるのですが、安定性はギャランのほうが上ですが、乗ってコントロールする楽しさはアルトのほうが若干上のような気がします。
もちろん、ギャランのほうがどこを走らせても速いんですが、ただ、アルトワークスにはアルトワークスなりの面白さもあったと感じます。
足回りはタイヤも含めて、完全にラリー用だったのですが、ワダチの浅い林道やスポーツランド信州では文句無い状態でした。(もちろん、タイム的にはギャランのほうが上ですが、クラスが違うわけですから、比較すること自体、無意味ですね。)

・内装
このクルマの内装についてコメントするのも無駄ですが、ただ、やっぱり軽自動車の場合、ダート走行ではロールバーは絶対に必要ですね。
(まあ、これは軽自動車に限ったことではないが)
というのは、たまたま、とあるダートラ場で練習走行をしにいったとき、前日、転倒したミニカを搬出しているところでしたが、ロールバーがなければ運転席の空間は確実に無くなっていたと思われるような破損状況でした。
話によると、ドライバーは無傷だったそうですが、これはロールバーとフルバケットシート、4点シートベルトのおかげでしょうね。

・問題点(故障内容)
まあ、ラリー車にはトラブル・消耗はツキモノなんですが、タービンが焼き付いたのはやっぱりびっくりした。
もっとも、この原因は「すでに消耗した」という理由らしいのですが(前オーナーに話をしたら「ああ、やっぱり焼き付いたか」と一言)、特にブーストを上げ気味にしたことが直接の原因だったようです。
あと、意外とタイヤの消耗が早いのには驚いた。
ラリータイヤでの消耗は、スターレット以上のような気がしました。(正確な比較はしていないんですが)

・個人評価
特に評価も何もないんですが、やっぱりラリー車は私の性に合います。
だいたい、ラリーを戦ったクルマというのは相当に疲労しているんですが、そのぶん、安く買えますし、消耗パーツ以外はすでに入ってそのまま使えますので、程度さえ我慢すれば安く済みます。
今回はショック1セットを余計にもらいましたし、LSDもそれほど消耗していなかったので、高い部品代がでなくてよかったです。
(しいていうならタービンがねえ)
でも、軽自動車って、やっぱり長距離って疲れますね。気車であった。