表銀座縦走の記録
先日、憧れの北アルプス表銀座縦走を行いました。
約半年ぶりの更新、勢いで書いています。
思い出は、覚えている内に。
DAY1 中房温泉〜燕岳〜大天井岳(大天荘)
僕たちは上高地行きの沢渡駐車場で待ち合わせて、スタート地点の中房温泉に向かいました。
台風が通り過ぎた翌日だったので、常に天気予報をチェック。
期待と天候の不安が入り混じった状態で表銀座縦走の一歩を踏み出しました。
そして最初のチェックポイント、燕山荘に到着。
天気予報が外れた強い雨風だったので、この時点でかなり寒かったことを覚えています。
雨風の強い稜線(山の峰から峰へ続く線)をコースタイム3時間を歩き続けるか…撤退か…旅の序盤にて、早くも選択を強いられました。
3人で相談し合った結果、条件付きで続行することに。
少しでも危ないと感じたら撤退すること
体力が無くならないように、行動食と水を摂り続けること
なるべく立ち止まらず、体を常に冷やさないこと
幸先が不安な初日ですが、翌日から晴れ予報なので相当な気合を入れます。
写真を撮る余裕が無かったのですが、喜作レリーフを通過する際の登り返しは絶望的でした…。「大天荘まであと500m」の看板から中々辿り着けない山荘…。
山の100mは地上の何倍も時間がかかる上に、注意力が欠けると怪我や事故につながるので常に神経を集中させて、涙目でなんとか大天荘に到着。
こんなに安堵したのは中学生の頃、片道8kmをパンクした自転車を押して必死に帰った時以来です。
DAY2 大天井岳〜西岳〜水俣乗越〜ヒュッテ大槍
布団に入って10秒くらいでしょうか…音速で就寝。
目が覚めたのは明け方3時頃、しっかり疲れを取ることができたことが何よりも安心に繋がりました。
前日の雨風が嘘のような素敵な朝のはじまりです。
壮大な山の写真も好きですが、それ以上に名残惜しい気持ちを残しながら次の目的地に向かう仲間たちの後ろ姿を撮ることが好きで、そういった刹那的な感情が実際の光とリンクした瞬間に多幸感を感じています。
本当、素敵な朝でした。
彼らとはほぼ毎月どこかの山に行っているので、2泊3日の山行で長い時間を寝食共に過ごしていても、変に気を遣わないのは本当に助かりました。
DAY3 ヒュッテ大槍〜槍ヶ岳〜上高地
緊張なのか、熱がこもっていたのか、睡眠の質は少し悪め。
肌寒い外に出てみると、満天の星空。
一気に目が覚めました。
最終日のはじまりです。
槍ヶ岳、登頂。
低山の登山で虫の息になっていた自分が…この場所に立つ日が来ました。
自分の成長を自分で感じること、その瞬間を一緒に共有できる友達がいること、その全てが御来光を拝むこと以上に感動できるものでした。
以降の写真はゼロ。
午後から天気が崩れる予報だったので、横尾山荘から上高地までは一気に駆け抜けました。
徳沢を過ぎたあたりから登山客と観光客が入り混じってきて、謎の安心感。「下界に戻ってきた感」が凄いです。
とはいえバスの時間に間に合うために血相を変えて早歩きで進んだ僕たちは、他の方から見ると少し時空が歪んで見えていたのかもしれません…
(YAMAPの計測によると、横尾から上高地までのコースタイムは約1.8~2倍だったそうです…)
そして上高地に到着するも、大雨でタクシー3時間待ちという地獄。縦走で疲れ切った体には酷でしたが、列の後ろに並んだお父さんの登山昔話がクレイジーすぎて3時間楽しく過ごさせて頂きました。
50年前の話だそうです。
相当クレイジー。
その後は車をピックアップして、3日ぶりのお風呂とサウナに入って、帰る元気も無いので松本の漫喫で仮眠してから帰路へ。
こうやって思い出を振り返っていると本当に濃密な3日間で、1週間ずっと山に居たような感覚。
山が好きな自分にとって極上の時間すぎました。
誘ってくれたカズとギガンテス・アルティメット・サヤティスには感謝。
次の山行は、どこにしようかね。
以上、北アルプス表銀座縦走記録でした。
最後までご覧いただき、感謝です。
ふたりについて
○カズ
https://www.instagram.com/kazkaz9n/
○ギガンテス・アルティメット・サヤティス
https://www.instagram.com/sayaka_0802/
撮影機材
カメラ:α9ii, GRiii
レンズ:Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 C/Y Lens Mount
マウントアダプター:C/Y Lens Mount to Sony E Camera Mount
山行記録
行動時間:26時間33分
距離:39.0km
のぼり:3,127m
くだり:3,080m
歩数:76,800歩
それでは、また!
Syuheiinoue
今後の活動やプロジェクトに活用させて頂きます。ありがとうございます!