見出し画像

『アンチヒーロー』(第2話「拒絶」)

 容疑者を、あの手、この手で無罪にしようとする弁護士・明墨(長谷川博己さん)が主人公のドラマです。

【あらすじ】 町工場社長殺害事件。容疑者は従業員・緋山(岩田剛典さん)。社長・羽木(山本浩司さん)のパワハラに耐えかねた従業員・緋山が、「殺してやる」と言って社長宅に乗り込み、ハンマーで頭部を強打して殺害した。
 証拠は、
①社長宅玄関の容疑者・緋山の指紋
②緋山が「殺してやる」と言うのを聞いた第一発見者でもある同僚・尾形(一ノ瀬ワタルさん)の証言
であり、殺害時の目撃者はおらず、凶器も発見されていない。

弁護士・明墨は、裁判において、
①指紋は当日の物ではなく過去の物。
②同僚は耳が不自由で、実際には聞いていない。
と証明した。
 無罪(冤罪)決定かと思われたが、検察側は、血染めの作業着と凶器のハンマーを新証拠として提示した。やはり、容疑者・緋山は真犯人なのか?


【感想】 元ネタって袴田事件?

 味噌製造会社の専務の一家4人が殺害され、金品を奪われた上に住宅(味噌製造工場の30m先)に放火された。同社の従業員だった袴田容疑者(味噌製造工場の2階に居住)が逮捕された。検察は、
・凶器は小刀
・犯行時の服装はパジャマ
と主張したが、本人は無罪を主張し、弁護側は、
・小刀で人が殺せる?
・パジャマで出歩く人なんている?
と反論した。
 事件の1年後、従業員が、味噌製造工場の味噌タンクで、血染めの服を発見したことにより、有罪(死罪)となった。
 弁護側は「発見された服のサイズが小さくて容疑者は着られない」と反論し、検察側は「タンク内で縮んだ」とした。
 「血染めの服は、検察が用意した物で、冤罪だ」として、国会議員による「袴田死刑囚救援議員連盟」が発足し、2010年4月20日に設立総会が開かれた。会長は、一昨日(4/23)、離党させられた塩谷立氏である。
 58年前の事件であるが、死刑はまだ執行されていない。


 ドラマでは、凶器のハンマーと血染めの作業着が発見された。私は、「作業着の血痕の付き方がおかしい」と主張するのかと思ったら、弁護士・明墨は、DNA鑑定の不正行為を暴いて無罪を勝ち取った。
 証拠の作業着には触れなかったが、どうも検察側の捏造品だったらしい。ラストでは、無罪となって釈放された従業員・緋山が、犯行時に着ていた本物の作業着を処分するシーンが描かれた。


ここから先は

0字

家族になろう!

¥1,000 / 月
このメンバーシップの詳細

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

記事は日本史関連記事や闘病日記。掲示板は写真中心のメンバーシップを設置しています。家族になって支えて欲しいな。