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Beachwood Park / The Zombies

The Zombiesが好きだ。

中学2年のときにThe Beatlesと出会って以来、60sの英国バンドを辿るリスニング生活は続き、高校の頃のモッズリバイバルと合わさって、オルガンの入る曲を探す時期があった。そしてテレビでたまたま見かけた”Tell Her No”で、これは買うべきと感じたのがThe Zombiesとの出会いだった。
The Beatlesよろしく赤盤・青盤の体裁を取ったベスト盤2枚を買って、それをずっと聴き続けてきた。もともと多作ではなかったバンドだけに、ベスト盤2枚でほとんどの曲を網羅できていたからだと思う。
そんなわけで、名盤”Odessey And Oracle”をアルバムとしてちゃんと通して聴いたのは、実は30歳を越えてからだった。

モッドでグルーヴィーでサイケデリックなこのアルバムの中でも、ひときわ気だるさと湿度を感じる’Beachwood Park’は、溜まらなく好きな曲だ。
”Odessey And Oracle”は”Pet Sounds”とタメを張る名作だと思っていて、’Beachwood Park’は、あっちで言えば’Caroline No’のような浮遊感に溢れている。

”Odessey And Oracle”は1967年6月1日に制作を開始したが、バンドの先行きに不安を覚えたメンバーが制作中に脱退。1968年4月のアルバム発売時には既にバンドは解散していた。
ともすれば日の目を見ないままになりかけた本作を救ったのは、Al Kooper。
当時CBSレコードのプロデューサーだった彼が、1969年にアメリカで’Time Of The Season’をシングル発売すると、3位まで上昇するヒット曲に。
メンバーはそれぞれ音楽活動を続けたが、2000年以降に再集結しThe Zombiesとしての活動が活発化。現在に至る。

アメリカでヒットした時にはバンドは存在しなかったという映画のようなエピソードや、そんなカルト的なバンドが時を経て現役で活動しているという事実。本当にThe Zombiesのメンバーが元気なうちに、彼らの歴史はしっかりとドキュメンタリーにまとめられるべきだと思っている。

ちなみに、Beckが弾き語りカバーしたバージョンも素敵です(YouTubeでしか聴いたことがないのだけど、このカバーはどこで発表されたのだろう)。

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