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大人と子供の違いって

いい加減な話だけど、大人と子供の違いって、やりたくないことをするかどうかだよなあ。そういう意味で私はまだ子供で、やりたいことしかやらない病に罹ってる。

こういう話、すなわち大人と子供の対比の話って、どうしても子供→大人っていう成長軸があるから大人の方が偉くて子供は早く成長しなければならないって方向に行きがちだけど、別に、やりたいことだけをやって生きる子供が悪いわけじゃない。

私を束縛する成功体験がある。
鈴という子に出会ったことをきっかけに今まで散々やらなかった勉強を始めたら面白さに気づいて夢中になって、学年の最下層だった成績が夏休み明けにはトップになっていて、担任がすごく嬉しそうに褒めてくれたこと。
良い性格の担任で、生徒思いだから、クラスのビリだった私がいきなり勉強の姿勢になってトップになったらそりゃ喜んでくれる。でも今となってはそれが、私の足枷になっている。
夢中になって、やりたいことをやっていれば効率よくぐんぐん進むことができる。じゃあ、やりたいことだけやって生きればいいじゃん、ってあの頃からずっと思ってるし、堀江貴文の本を読むたびにその思いが強くなる。

でもこの考えは諸刃の剣っていうか、危険な思想で、結局そんなことができるのは限られてるんだよね。福田恆存の本には、図書館にもう返したから正確な引用はできないけど、「したいことだけをして生きることは難しいことだ」と書いてあった。ハッとした。初めてそんなことを真正面から言われたから。

私なんて正直親のこと馬鹿にしてるし、たいていの子供はそうだと思うけど、だから親が「したいことだけして生きるなんて無理」とか言っててもハイハイそうですかとしかならんのだよね。
でも、本は真剣に読むから、その著者に、その言葉に真正面からはっきりと言われたら、もう驚いちゃって、まるで初めて聞いたかのように背筋が伸びる。

やりたくないことをやるのはしんどくて、やりたいことをやるのは楽しい。それは、そうだと思うんだけど、「やりたいことをやり続ける」のは、しんどいことなんだよな。そんなことが出来る人間は限られているから、だからこそ堀江貴文の本からは勇気が貰えるんだ。けど少なくとも私にとっては、危険は思想だったな。諸刃の剣だとしたら、私はずっと自分が血を流していることに気づいてなかったんだ。

岡田斗司夫が堀江貴文のことを小3病と言っていたけれど、本当にそう思う。純粋に子供で、だからこそすごいエネルギーがある。私には無理だ。最近になってようやく気づいた。子供から降りなきゃいけないときがあって、それが多分いま。

ただ勘違いしてはいけないのは、挑戦はいつでも必要だということで、それが、大人になりすぎてはいけないという話。そんな話をしなきゃいけないようにはなりたくないな。子供みたいな大人が一番かな。子供おじさんだな、良い意味で。良い意味の子供おじさん(何?)。



そういう話。まだ消えてない子供心の話。



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