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映画館で観るミュージカル

昨今は円盤だけでなく配信やライブビューイング含め
様々な形で舞台作品を観ることが出来ますが、
ミュージカル映画、と一言で括ることが難しい
"映画館で観るミュージカル"についての記録です。

私はそこまで映画ファンではないので
映画館に行く回数は恐らく世間一般の平均以下ではないかと思います。
映画が好きなのではなく、
好きなジャンルを何度も観るのと
ライブビューイングなどに足を運ぶ程度です。

大学生時代にはHIGH SCHOOL MUSICALシリーズにどハマリして
「HIGH SCHOOL MUSICAL3」を3回映画館に観に行きました。
(当然DVDとOSTとパンフレット購入済み)
こちらはれっきとした"ミュージカル映画"のジャンルです。

世界は広いのに学校の中が全てで、そこでの生活に必死。
進学によって関係が続かなくなる不安などを抱え
残された時間はあと少し…という
あの時期特有の様々な感情や行動。

彼らの刹那的な輝きを眩しいものとして目を細めるのではなく、
わーーーー!とキラキラした目で見れるのは学生時代までかなと思いますので
ギリギリ学生時代に出会うことが出来て本当に良かった作品です。

もともとはディズニー・チャンネルのドラマのような枠で、
1と2のクオリティも素晴らしいのですが、
THE MOVIEとして制作された3は
込められた気合と予算が桁違いのように感じます。

余談ですが、私はRyan Evans推しで、Sharpayとセットで双子大好き派です。
ディズニー作品らしいキャラクターの魅力もHSMファンを多く生んだ理由の1つだろうなと思います。

あの頃はヨーロッパなどでも沢山HSMグッズが売っていて、
留学した友人が
お土産にTroy達がプリントされたパッケージのごわごわティッシュをくれたのを覚えています。

そして、HSM3により
映画館に複数回同じものを観に通うのもよいではないか!と気付き、
社会人になってから
好きな作品は複数回映画館に通っております。
特にミュージカルは大画面大音量で観たくなります。

勝手にミュージカル映画に分類していますが、
「Bohemian Rhapsody」もDolbyと通常で観て、
Blu-rayも購入しました。

2018年か…懐かしいですね

もともとQUEENの音楽は好きでライブ映像なども見ていたのですが、
この作品を見て益々好きになり
2020年にはQUEEN×Adamを生で聴きに行きました。

ミュージカルで育っている人間としましては、Freddieの人生を描きながら
あそこまで自然にQUEENの音楽をはめていくというのが
正しいミュージカルの在り方のようでとても感動しました。
だって音楽って
感情の高ぶりで自然と溢れるものじゃないですか。(ミュージカル脳)

この作品もQUEENを演じる4人が素晴らしいのは言うまでもありません。


最近では、Broadway版のOSTを聴いて絶対に生で観たいと思っていた
「Dear Evan Hansen」の映画化も
2度映画館に観に行きました。

Ben Plattの歌声最高です

1つ私の中で重要なこととして、
ミュージカル映画は好きなのですが
舞台用のミュージカルを映画化するのは好きではありません。

舞台という限られたスペースだからこそ見えるもの、見えないもしくは見せないものがあり
舞台セット、衣装、照明、転換によって最大限の魅せ方を模索し、
観客は繰り広げられるストーリーの中でも自分の観たいと思う部分にオペラグラスを向ける。
演者は日によって違うパフォーマンスを見せ
それを受け取った観客は拍手や歓声で応じ一体となって作り上げる。
あの神聖な雰囲気。舞台はなまものです。
暑苦しくてすみません。

勿論映画も様々な工夫、技術、努力のもと生まれていて
映画だからこその良さがあるのは当然のことなのでここでは触れませんが、
根本的に矢印の種類が違うといいますか。
舞台は相互に向かう矢印⇄だとしたら
あくまで作品から観客への矢印→な気がしています。

だからこそ舞台を映画化すると
監督が意図した通りに撮り、
監督が解釈した通りに編集される気がしまして。
これは原作が小説や漫画の舞台化にも言えますが
脚色されたものが届けられるように思います。

前置きが長くなりましたが、
DEHは好きな曲(Anybody Have a Map?など)がカットされていたり、
演出や和訳にも色々とツッコミまくりながら観ていましたが
それでもなかなか海外に舞台を観に行けない時期でしたので
あの名曲たちを聴けただけでわんわん泣きました。
共感性羞恥なので終始辛い気持ちでしたが、
ストーリーが現実的なのもこの作品の好きなところです。
嘘によって一時的には良い想いをするけれど
結局自分が守りたかった人達が傷付いてしまい
関係も完全に修復はできない。
きっと舞台だからこそ際立つ狂気や孤独もあるでしょうし
歌も含め生で観れたら100倍良いだろうな〜とは今も思っています。

個人的には舞台を映画化するよりは
舞台をそのまま撮影して編集するか、
はじめから映画用のミュージカルを作るほうが良いという考えです。
(HSM3は後者です)

舞台を収録したものといえば
最近触れました劇団☆新感線のゲキシネなんかもそうですが、
海外ミュージカルも意外と色々とやっておりまして、いくつか観ることが出来ました。
メジャーどころでは「Kinky Boots」、「Miss Saigon(25周年記念公演)」など。
私は曲を知っているけれど初見という状態でしたので、
全く趣の違う2作ですが
いずれも上演したロンドンの客席の空気も感じられるような臨場感で
観れて良かった作品達です。

あとは「An American in Paris」も舞台収録のものを観ました。

パリのアメリカ人

セット(特にギャラリーラファイエット)がおしゃれで
衣装も可愛くて
ガーシュインの知っている曲もいくつもあって
王道のミュージカル作品という感じでした。
あとは長尺のデュエットダンスも素晴らしかったです。
ストーリーはえ?!って感じでしたが
ミュージカルは往々にしてそうですからね。そこも王道。

「LA LA LAND」は
映画がオリジナルのミュージカルで大ヒットした作品ですが、
個人的には曲も演出も脚本も好きです。
中だるみするところと結末は好みが分かれると思いますが、
夢と恋両方は手に入れられないし
どちらか選ぶなら夢を、というのが個人的にとても好きでして。
手に入らなかった恋はいつまでも綺麗な想い出のように映るほろ苦さが残るのも良いです。
シネマコンサートにも行きましたし、
映画を見た後暫くはJazz Barに通うくらいの影響を受けました。
(神戸の記録に書いているJazz Bar通い時期です)

あと最近はNetflix制作映画もかなり良くて、
「The Prom」と「tick,tick…BOOM!」は
コロナ禍に映画館で限定上映してたのをしっかり観に行きました。
この2つは非の打ち所がありません。
唯一言うなら円盤が買えない(存在しない)ということ。

綴っていましたらとんでもなく長くなってしまいましたので
最後に触れた大好きな2作品については近いうちに改めて記録します。

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